寄木ピアスの制作過程
前回ご好評いただいた「端材 de 寄木」。
今回は、前回ご紹介しなかった部分について、ピアスの制作過程を例にご紹介したいと思います^^
木に金具を付ける時のポイントなども公開しておりますので、ぜひ最後までご覧ください~🎵
1)寄木の塊をつくる
こちらの工程の詳細については、以下の記事をぜひご参照くださ~い😊
今回は、端材を選ぶ時のポイントを追加でご紹介します!
「厚みが適しているかどうかで木片を選ぶ」と前回お話ししましたが、もう一つのポイントが木目。
例えば、ほぼ同じ厚みの同種の木材があったとして・・・
このどちらを使うか??
…というのは、どのような寄木にしたいかによって変わってきます。
✅ 左の木片は節も入っていて導管が目立つ荒々しい木目。
✅ 右の方が色もいろいろ入っていて、木目としてきれい。
デザインとして左の木目が好ましいこともありますが、現在の私の場合は右の方が作風に合ってます。
なので、この木目がよく見えるような形で寄木にしたい時は右の木片を使い、この木目があまり目立たないような使い方をする場合は左を使います。
今回の寄木は後者のパターンなので、左の木片を採用しました。
↓ こんな感じ
↓ 実際に使う面から見るとこんな感じ
これらをいつものとおりの手順で寄木してできた塊がこちら。
2)寄木の塊を整える
前回の記事でご紹介した寄木は、寄木の塊の凹凸をノコギリ+紙やすりで整えましたが、今回の寄木は鉋を使います。
↓ だいたい整いました
3)必要な大きさに切り出す
ノコギリを使って必要な大きさに切り出しました。
4)形を整える
今回は懐かしのお菓子「おっとっと」のようにぷっくりしている菱形を作ってみようと思います。
① まずはナイフで粗削り
↓ 右が削った後
② 粗目の紙やすりで削って形づくる
↓ 右が削った後
③ 細目の紙やすりで仕上げる
引き続き形を整えながら、どんどん紙やすりの番手を上げて、塗装してなくてもツヤが見える位まで仕上げます。
これで木工タイムは終了です⏰
5)金具を付ける
① 穴をあける部分を整える
平らな面に穴を開ける場合は必要ない工程です。
今回は菱形の角に穴をあけるので、その部分を平らに整えます。
いつもの「紙やすり法w」で平らに削ります。
調子に乗ると削れすぎたり、斜めに削れたりしてしまうので、慎重にゆっくりと。
② 穴をあける
精密ドリルで穴を開けます。
今回使う金具が太さ0.6mmなので、φ0.6mmのドリルで。
この作業が一番緊張します💦
穴を開ける時に木が欠けてしまったり、穴が曲がって開いてしまったりするためです。
また今回のようにけっこう堅い木に穴を開ける時は、ドリルの刃が折れたり曲がったりしないか・・・ひやひやです😅
数回ねじ込んでは向きを変え、横や後ろからもドリルの刃の入り具合を確認します。
↓ 無事に開きました~😌
③ 金具の接着部を荒らす
木と金属を接着するのは、実はあまり相性良くありません。
ネジ式にするのが一番良いのですが、ピアスほどのサイズになるとそのような金具を使うのが難しく・・・
そこで、できるだけ接着剤がひっかかってくれるよう、金具の接着部分をヤスリで荒らします。
↓ 荒らした後(上)と、荒らす前(下)
④ ボンドを付けて接着!
ここまで準備して、ようやく接着です。
ボンドを金具の先に付けて・・・
いざ接着!!!
接着剤には、ボンドの「木工用 多用途」を使っています。
専門学校では「木と金属の接着にはエポキシが最強!」と習い、これまでそちらを使っていましたが、臭いがキツくて作業がつらかったので、最近はこちらに切り替えました。
自分で試した限り、木+金属でもしっかりした強度で接着できていると思います。
エポキシを使う場合、「2液を混ぜる」という作業が必要なため、どうしても必要な量の何十倍も接着剤を消費しますが、こちらは必要な量だけ使うのでコスパもとても良くておススメです🎵
ただし、ボンドなので水には弱いようです。
もし使われる場合はその点ご注意ください。
6)塗装し、パーツを全てつけて完成♪
毎度お馴染み、自家製の「白い蜜蝋クリーム」を塗り、ピアスのパーツを取り付けて完成!
同様にして、違う寄木×違う形でもう一つ作ってみました☆彡
これらは、来月の「マクハリハンドメイドフェスタ」にて販売いたしますので、そちらもぜひよろしくお願いいたします。
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「端材 de 寄木」のピアス制作Ver.、いかがでしたでしょうか?
このように丁寧に端材と向き合い、一つ一つ心を込めて制作しております。
木片たちと一緒に、皆様のお手に取っていただける日を楽しみにしております!!