同じものをたくさん作ることでの学び
現在、来週末に開催される「ヨコハマハンドメイドマルシェ」の出店準備のため、いろいろなものを "大量制作" 中です💪
("大量制作" と言っても、私の能力&作品の性質上、1種類につき10個作れればいい方なのですが・・・💦)
昨年から本格的に作家としてモノづくりを始めた中で、これまでの時間のほとんどは「新規開発」に時間を費やしてきたので、同じものを一度に何個も作る、というのは今回が初めてで、学ぶところも多いと感じます。
そこで感じた主な「学び」は・・・
1)やっぱり職人さんはすごい!
「作家」としてモノづくりに携わるようになって、「作家」「職人」「アーティスト」の違いって何だろう??とずっと自問自答してきました。
この件についての詳細はまた後日記事にできればと考えていますが、今回同じものをたくさんつくっていて職人さんって本当にすごいなあ・・・とつくづく感心しました。
それは、「同じもの」を「同じ熱量」を持って「同じ完成度」で作ることって、こんなにも大変なんだ。。。と思ったためです。
私は新作の開発や、新技術の開発のように「研究」的なことは飽きずにできる方なのですが、「同じものをひたすら繰り返し作る」というのは本当に忍耐力が必要だと改めて感じました。
ルーティーンワークにならないよう、気持ちが切れそうな時は違う作品を作るようにして同じモチベーションで作れるよう心掛けましたが、連日同じものしか作れない状態が続くと、たぶん発狂すると思います(苦笑)
職人さんってやっぱりすごい・・・
2)成功&失敗の要素があぶり出される
新作を開発→販売する際、今後も再現性のある作品づくりができることを確認した上で販売を開始するようにしていますが、それでも先日の「シリコーンモールド格闘記(下記)」のように、少し時間が空いてから作り直そうとすると、思ったような仕上がりにならないことがあります。
今回の大量制作でも同様のことが起き、例えば2個目まではうまくいったのに、3個目からはうまくいかない・・・等、予期しない出来事が突然襲い掛かってくることがありました。
時間がない中でそのようなことがあると焦りますが、じっくり腹を据えてその原因に向き合うと、結果的に「制作マニュアル」の精度が上がってくるなということが今回の経験で分かりました。
例えば、童謡の情景をイメージした「童謡キャンドル(以下3リンク)」の色付けは、一見適当にやっている(もしくは使う色を変えているだけ)に見えると思いますが、実は「赤とんぼ」「紅葉」「朧月夜」の全てで少しずつ手順が異なっており、「どの色をこの段階で何か所ずつ付ける」という大まかなレシピはノートに書き残していました。
しかし、実際にその記載どおりにやってみると、うまく色が馴染む時とそうではない時があり・・・
試行錯誤の上、着色時の温度管理の幅をさらに厳密化したり、着色の量をある程度定義したりすることで初期よりもだいぶ再現性が高い作品づくりができるように😊
本来ならこの段階まで、販売開始前にできていないといけないとは思うのですが、何せ自分では気付けない部分なので、大量制作によって教えてもらえるありがたい経験だな、と思いました。
3)徐々に技術が上達していくことへの喜びと恐怖
今はまだ作家として活動を始めて1年経つか経たないか、という時期だということもあり、作品を作ればつくるほど技術が向上していく段階です。
したがって、今回のように "同じもの" を10個作ると、どうしても最初の1個と最後の1個で出来栄えが変わってしまうことがあります。
自分だから気付く程度の差かもしれませんが、一度気付いてしまったら最後、「最初の方につくった作品は売らない方が良いだろうか・・・」という魔のループが始まります。。
例えば、「最初の1~2個は売らない」と決めたとしても、そしたら3個目、4個目は果たして大丈夫なのだろうか??
技術が上達してくれると、嬉しい反面、このような葛藤(恐怖)とも戦わなくてはいけないんだなあ・・・というのが今回新たに経験したこととなります!
以上、つらつらと取り留めなく書いてしまいましたが、大量制作は大変だけどやっぱり経験はしておくべきだ、というのが結論です🐣
イベント出店まであと1週間、まだやっていないことが山積みですがなんとか間に合わせたいと思います!!
<追記>
ここで書いた「大量制作」とは「短期間で一度に、同一のものをたくさん作ること」です。
普段の制作活動に当たる「断続的に同一のものを作り続ける」こととは違っております。
また、誤解のないよう念のため書かせていただきますが、大量制作時も「心を込めて一つ一つ丁寧に作る」という点は変更していませんので、どうぞご安心ください!
そのモチベーションが途切れないよう、自分なりの工夫をしております^^
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