カメラを手放して、目に焼き付けた景色とあの島での日々...。
はっとして、一瞬で心を奪われて、あんなに眠かったはずなのに思わず目を見開いて...。
深夜3時。
沖縄の離島、渡嘉敷島。
阿波連のビーチで、目の前に広がっていたのは、星空。
『これが「満天の星空」って言うんだよね…』
誰かの声が聞こえた。
「すごい...」
それ以上の言葉が出ないほど、ただひたすらに目の前の空を見つめていた。
暗くて黒くて、でも小さな光が無数に刺して、不思議と明るいその空を...。
部屋から無意識に持ってきていたカメラ。
このカメラでこの空を残したい