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コルグ “VOCODER VC-10”

KORG VOCODER VC-10 (1978)

ボコーダーは、簡単に言えば、人の声を電気的に変化させて音色を変えるエフェクターの一種。
1970年代末ごろから80年代に向かうポップミュージックシーンでは、シンセサイザーの普及もあって、それまでのロックンロール中心のサウンドから、エレクトロサウンドに流行が傾きつつあった。そんな当時は、人間味溢れる生のバンドサウンドは熱苦しい、という認識が広まってきた面があって、身体性のない、機械的な音がクールとされる風潮が高まっていた。
そんなご時世に、人の声さえもマシンのようにしてしまうボコーダーは、当時の気鋭のアーティストたちがこぞって使い始めた機材でもある。

国産初のヴォコーダーであるこのVC-10。発売されたその年に、さっそく坂本龍一が『千のナイフ』で使っている(冒頭の毛沢東の詩の朗読の部分)し、同年リリースのYMOの1stアルバムでも使われてもいる。

最近、アナログシンセの人気が再燃しているが、ニコラ・ゴダンというフランスの音楽家の『Concrete and Glass』という曲のPVの中で、このVC-10が登場していたのを見て、改めてコレのデザインの良さを再確認。
コンパクトな本体といい、グースネックマイクの形といい、操作パネルのレベルメーターなども、いちいち可愛い!
僕なりにそんなビジュアルの愛らしさを表現してみたつもり。



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