Scooter's Love #5
■T.Nakamura(KNACK)
今回の【Scooter's Love】で取り上げるのは、関西在住のスクータリストでバンド " The Scarlettes " でギターを担当しているナック君です。
◆Interview&Edited by FUKU(module モジュール)
■STORY
彼との初めての出会いはモッズメーデージャパンの会場新宿ロフトでした。
以前からインスタグラムでは交流が有りましたが、ゆっくり話をする事も出来ないままでした。
普段はお酒を飲まないのにこちらに合わせてギネスで乾杯してくれて、楽しく語らいあったのが良い思い出です。
受けた印象はとても礼儀正しく、優しいナイスガイ。
まだ一緒にランする事が叶ってないので、事態が落ち着いたら大阪までスクーター持って行って走りたいですね。
■Interview
module 以下(m):今回は宜しくお願いします。
T.Nakamura 以下(n):こちらこそ宜しくお願いします。
(m):ナック君はベスパ160GSに乗ってますが、購入する前はベスパとランブレッタで迷ったりはしましたか?
(n):ほとんど迷いませんでした。
もともとスクーターに乗るつもりはなかったんですけど、仮に乗るとしたらGS一択かなぁとはずっと思っていましたので。
※ボディカラーとフライスクリーンの色が統一されていて貫禄の有るフロントビュー。アクセサリーパーツが160GSを更に美しく引き立たせている。
Alpine hornでは無くHELLA hornを付けている所も個性が出ていてセンスが良い。
(m):160GSを選んだ決め手ってありましたか?
(n):やはり「アイコン」だからですかね。
モッドスクーター=160GSなのかなと。
※フロントとリア、スペアタイヤにまで付けられたulmaのホイールカバーがゴージャス。
(m):当時のモッズが憧れたGS、やはり魅力的ですよね。
スクーターを見ていると英国ナンバーや他の所にも拘りが凄いと感じます。
イメージは60's前半のオリジナルモッズが乗っていたものなんですか?
(n):64〜66年頃を意識はしていますが、オリジナルモッドスタイルの再現ではなく、+αの要素も取り入れたいとは思っています。
※シシーバーの長さにまで拘ったリアビュー。
サイドカバーはもちろんスペアタイヤカバーまでクロームメッキ。
ジャグライトはVIGANOのオリジナル!
(m):オリジナルを知ったうえでアクセサリーやジェム等の細かいパーツにも現代風な変化を出していてスクーターへの愛情をかなり感じますね。
“ KINKY SCOOTER FREAKS THE BUZZ ”についても興味があります。
主な活動を教えてもらえますか?
(n):THE BUZZに関しては、ほぼ実体の存在しないスクータークラブ(個人的にはクラブとも思っていませんが…)なので、これといって活動はありません。
しいて言うなら年に1〜2回集まって走るぐらいですかね。
※KINKY SCOOTER FREAKS THE BUZZのスクーターラン。
(m):定期的に集まって走るとお互いに刺激貰えるし楽しいですよね。
現在メンバーは何人ですか?
(n):正式にメンバーと言えるのは僕を含めて3人です。それと準メンバーというか幽霊部員みたいな人があと何人か、という感じです。
※メンバーのスクーターも細かい所にまで手が入っていて素晴らしい仕上がり。
(m):これからもっとメンバーが増えていくと良いですね。
リーダーとか役割分担はされていますか?
(n):明確な役割分担とかは決めていませんが、立ち上げたのが僕なので、そういう意味ではいちおうリーダーということになりますかね
(m):ロゴのデザインもクールですね。メンバー皆んなで考えたんですか?
(n):ロゴは僕が自分のスクーターに貼りたいと思うデザインで勝手に作りました。
※クロームメッキが施されたフロントフェンダーのハブにさりげなく貼ってあるステッカー。
※大阪モッズメーデーのスクーターラン。
アクセサリーやフォグ等がその時々で細かく変わっていて、常に変化させているのがわかる。
(m):唯一無二のデザインでインパクトも有りますね。
自身のバンド " The Scarlettes " は今年で18年目とお聞きしております。バンドの方向性、ジャンルなどの拘りを聞かせてください。
(n):これは個人的な印象とかイメージにはなるんですが、90年代以降のモッズシーンってジャンルのヒエラルキーがあったのかなぁと思うんです。
R&Bが一番偉くて、白人のビートグループは一番下、ネオモッズなんて問題外、みたいな。笑
ただ、その結果としてR&Bやってるバンドばっかりで、それってどうなんだろう?という疑問は感じて。本来カウンターだったものが、いつしか体制側になってしまっているというか。
The Scarlettesを始めた2000年代の初めごろはそういうシーンの状況だったように僕には見えたので、それに対するカウンターとしての「R&Bの否定」というのがバンドの方向性を決める上でのテーマにはなっています。
具体的なアウトプットの方向性としては65〜67年頃のブリティッシュビート、特にザ・フーやザ・クリエイション、ジ・アイズあたりからの影響をストレートに出していきたいなぁと。そこは結成時から今でも変わらず、です。
(誤解を招く恐れがあるので補足しておきますが、そういった音楽をやる上ではR&Bを徹底的に聴き込む必要はあると思いますし、ルーツミュージック自体を否定しているわけではもちろんありません。)
(m):なるほど、そう言われるとハッとさせられますね。色々なスタイルは有りますが本来モッズは革新的であるべきですよね。
バンド活動を続けてる中、特別影響を受けたアーティストなどはいらっしゃいますか?
(n):上述のとおりザ・フーやザ・クリエイションなどシェル・タルミープロデュース作品から多大な影響を受けました。
※The Scarlettes
(m):ライブで" making time "を演奏する時のボウイング奏法を見るとリスペクトを感じますね。
間もなく結成して20年という節目を迎えるという事ですが、これからの活動についての目標、抱負などがあれば聞かせてください。
(n):バンドを始めたばかりの頃はまさかこんなにも長く続けるとは思いもしませんでしたが、これと言った成果を残すこともなくもうすぐ20年なので、、ただただ時の流れの速さに驚くばかりです。
20周年に向けて大きな目標や抱負のようなものは特にありませんが、一本一本のライブを大事にやっていきたいなぁ、と。それだけです。
スクーターをきっかけに仲良くなれた人もたくさんいますが、機会があればそういう人たちにも是非ライブに来てほしいです!
(m):20年も続けるって凄いです!これからの活躍も期待してます。
是非モッズメーデー福岡にもライブで来て下さい!その時はまたギネスで乾杯しましょう。
今回は忙しい中、インタビューに応えてもらって本当にありがとうございました。
■ABOUT SCOOTER
◆今所有しているSCOOTERの型、年式等を教えて下さい。
VESPA GS160 mk2、1964年です。
◆初めて乗ったSCOOTERは?
今乗ってるGSが初スクーターです。
最初はスモールから入る人が多いと思うので、いきなりGSに行くのはわりと稀なケースかもしれませんね。
◆今まで見た中で1番印象に残っている、または憧れのSCOOTERは?
うーん、難しいですね。
かっこいいスクーター乗ってる人はいっぱいいますし、それぞれに良さはあると思いますので…特定のスクーターには絞れないです。
■ABOUT OWNER
◆プロフィール
名前 → T.Nakamura
◆好きなファッション
以前はSwinging Londonっぽい華美な服装が好きだったんですけど、最近は年齢的なこともあってもう少し落ち着いた感じに好みが変わってきています。金髪もやめました。笑
◆好きな音楽
Roy Wood
◆好きな映画
The Italian Job
◆MODSカルチャーに足を踏み入れたきっかけを教えて下さい。
明確なきっかけが何かあるわけではなく、自然と行き着いた感じです。
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