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百沢烏のつぶやき(第5回) - ラウドネスと私 -

みなさん、こんにちは!

今日はラウドネスという日本のバンドの話をします。今はマイルスデイビスの連載の途中なのですが、ちょっと疲れたのと笑、先日ライブの告知を見まして、それが名盤「Thunder in the East」の完全再現ライブだと知ったのが原動力になっています。連載中の記事はこちらです ↓

メタルファンとジャズファンはあまり被らない気もしますが、気にせず続けます。


ラウドネスは日本のメタルバンドです。デビューは1981年。ギターの高崎晃とドラムの樋口宗孝は、その前にはアイドルバンドの「レイジー」に所属していました。レイジーのボーカルはドラゴンボールでおなじみの影山ヒロノブです。

で、ギターとドラムが世界に通用するバンドを作りたいということでラウドネスが誕生します。デビューコンサートは浅草で開催されたのですが、そのコンサートには、B’zの稲葉浩志も出向いたと本人がインタビューで語っておりました。日本のメタルシーンでは常にNo1といって良い注目度と人気を博しているバンドです。

今回はつぶやきなので細かな話は省略しますが、彼らはこの1枚前の4枚目のアルバムが出たころから世界を強く意識し始めます。実際にヨーロッパツアーを敢行しライブ盤やビデオが作成されています。ただ、まだアメリカ市場には足がかりが掴めていませんでした。当時ヨーロッパではラウドネスのアルバムが輸入盤で手に入ったようです。この4枚目のアルバムも名盤なのですが、またどこかで記事にすることとして次に進めます。

そして彼らがいよいよ5枚目のアルバム「Thunder in the East(サンダーインジイースト)」で米国デビューを果たします。1985年発表です。このアルバムは輸入盤で米国発売ではなく、アトランティックレコードからの発売なんですね。

ロックファンにとっては AC/DC や レッドツェッペリン、ジャズファンならジョンコルトレーン、ソウルファンはレイチャールズで有名な超大手名門レーベル。そんな超大手レーベルの流通網にラウドネスのアルバムが加わることになりました。

内容も素晴らしい。それまでラウドネスが得意にしていた、どこかひねりを加えた曲構成やテクニカルな演奏は米国市場を意識したのかよりシンプルなものに変貌していて、ストレートかつカッコいいギターリフの嵐が吹き荒れる名盤となったのです。

加えてドラムも素晴らしい。個人的にジャズやらソウルやらロックやらいろいろ聴きますが、ドラムでいえば樋口宗孝が私の中でNo1ドラマーです。この作品以降の何作かの樋口宗孝のプレイは特に素晴らしい。プレイスタイルに違いや好みはあるものの、「こういう風に叩けるの?」と聞いて叩けますと言えるロックドラマーは世界でもかなり少ないと思います。

で、ギターで言えばラウドネスの高崎晃なんです。先日も少し記事にしたヤングギターでは毎年人気投票1位ですし、アルバムがでれば表紙は確実、インタビューは巻頭カラー、奏法解説付きみたいな人なわけです。私もさんざんコピーしました(ちゃんとは弾けないですけど)。

当時の高崎晃の絶好調ぶりを表すギターインスト曲があります。この曲は「Thunder in the East」の1枚前のアルバムの曲ですが、こんなに完成されたメタルギターのソロはないでしょう。エディヴァンヘイレンの「Eruption」を意識しつつも、当時の高崎晃のギターの方向性とテクニックが1点に集約され研ぎ澄まされた感性を聴くことができます。

「Thunder in the East」の発表以降、ラウドネスは米国をツアーを開始します。作品も世界的なメタルブームが追い風だったことはあるとしても、ビルボード74位に入る大健闘。フィジカルのアルバムでビルボードの100位内に入り込むほど売れた日本のアーティストはラウドネスだけだと思います(坂本九はシングルのはず)。

話はそれますが、「夜のヒットスタジオ」と言う昔人気だった歌番組に郷ひろみが出演した時にラウドネスのコンサート看板は米国でも観たことがあると言ってましたので(郷ひろみは一時期アメリカに住んでた)、それぐらい現地で活動していたということでしょう。

念のため、米国で売れただけではなく内容もムチャクチャ良かったことを念押ししておきます。私のラウドネスの最高傑作はこの「Thunder in the East」です。

今聴けば時代を感じる部分はあるにせよ、研ぎ澄まされてキレッキレ、喧嘩上等の若者が米国で己の才能を知らしめるがために力を振り絞った演奏が聴ける最高のアルバム。私はこのアルバムのことを悪く言う人間とは友達になれそうもありません笑。

このアルバム発表後のライブも当時観に行きました。ギターとドラムの音がどでかいことにびっくりした記憶があります。子供だったこともありますが、人生で一番感動したライブだったかもしれません。「へぇあのレコードの通りミスなく弾けるんだな、音がデカすぎてかえって良く聴こえなかったけど」と思いつつ帰った記憶があります。


バンドはその後、メンバーの脱退や音楽性の変化を経て、2000年にオリジナルメンバーで再結成します。残念ながら、ドラムの樋口宗孝は2008年に亡くなってしまうのですが、バンドは現在もコンスタントにアルバムを発表し、日本のメタルシーンを牽引しています。

そんなラウドネスがこの「Thunder in the East」発表40周年ということで完全再現ライブをやるという告知が、私が先日見たものだったんですね。ただ、私の記憶では、このアルバムの完全再現ライブは2000年代に一度、中野サンプラザでやっているはずです。私はそのライブに行きましたので笑。

アルバムジャケットの日の丸デザインは、米国でのレコーディングの際にボーカルの二井原実がたまたまそこら辺で購入して着ていたTシャツを見た現地スタッフが「それで行こう!」的に決めたと言う話や、米国に行く前の僕の英語は皆さんもご存じの通りいい加減でした的なMCトークで楽しませてくれたのを覚えています。


最近音楽雑誌でランキングなどが良くありますが、「日本の名盤XX」みたいな企画も良く目にする割に、この作品の順位が高くない(もしくはメタルだから除外?)のでおかしいなと思ってます。ちょっと、あの作品とかあの作品とかの推しが異常じゃないですか?日本の音楽雑誌は。どの作品かは言いませんけど笑。。

完全再現ライブは5月だそうです。ライブ告知はこちらから行けるはずです。

告知の写真とこの記事の表紙写真はアルバム「Thunder in the East」の裏面にあった写真ですね。メンバーが全員若い笑。でも絶好調だった時に見せる良い顔をしていると思います。

関心を持った方、あの頃のラウドネスが好きな方はぜひ出向いてはいかがでしょうか!

ラウドネスやジャパメタの話はどこかでやりたいなと思っています。読んでみたいという方はぜひ「スキ」ボタンのクリックをお願いします!(そう思わなくても押してもらって構いません笑)

では、またお会いしましょう!

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