3日マーケット動向
まとめ
前日の米株式で半導体、為替が円安に動き自動車関連が買われた。
けど三指数ともに先日下落率を超えられず。
石破首相の発言や姿勢が自民党総裁選前から変化したことで「首相の本当にやりたい内容がわかりにくい」との声も。
しばらくは中東情勢、米国景気含め上下のボラは激しそう
こんなんで毎日トレードしてたら疲れるわい
日本株式
日経平均株価 38,552.06 +1.97%
TOPIX 2,683.71 +1.20%
東証グロース指数 830.50 +0.85%
3日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反発し、終値は前日比743円30銭(1.97%)高の3万8552円06銭だった。外国為替市場での円安・ドル高基調を背景に、自動車や機械など輸出関連を中心に幅広い銘柄に買いが入った。前日に米半導体の上昇が目立った流れを引き継ぎ、値がさの東エレクやアドテストなど関連株も上昇。日経平均の上げ幅は一時1000円を超えた。
金融正常化に積極的な「タカ派」とみられていた石破茂首相が2日夜、日銀の植田和男総裁と面会後、早期の追加利上げに否定的な見解を示したことから、株式市場の投資家心理が上向いた。3日の円相場は午前に一時1ドル=147円台前半とおよそ1カ月半ぶりの円安水準となり、144円台前半だった前日夕から3円ほど下落。円安が進むと収益にプラスに働きやすいトヨタやファナックなど輸出関連株が買われた。海外短期筋による株価指数先物への断続的な買いも入り、日経平均を押し上げた。
午後は円相場の下げ渋りとともに、輸出関連株への買いが一服。日経平均は3万8600円前後で推移した。足元で中東情勢の不透明感が強まっているほか、4日には9月の米雇用統計の発表もある。目先は中東や米指標のニュースで市場の状況が一変する可能性があり、積極的な買いを入れにくいとの声が出ていた。石破首相の発言や姿勢が自民党総裁選前から変化したことで「首相の本当にやりたい内容がわかりにくい」(レオス・キャピタルワークスの福江優也シニア・トレーダー)との受け止めもある。
東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は31.75ポイント(1.20%)高の2683.71だった。JPXプライム150指数は反発し、16.49ポイント(1.38%)高の1209.86で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆2946億円、売買高は19億664万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1291。値下がりは309、横ばいは45だった。
ファストリやソフトバンクグループ(SBG)、第一三共が上げた。一方、円安進行で収益にマイナスの影響が及びやすいニトリHDが下げた。日銀の利上げ観測の後退に伴い、りそなHDやみずほFGなど銀行株も下落した。
ちなみに下が2日のヒートマップ
グロースはこのままレンジに入ってくれれば・・・
米株式
【NQNニューヨーク=戸部実華】2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比39ドル55セント(0.09%)高の4万2196ドル52セントで終えた。前日に下げが目立った半導体を中心に主力株の一部が持ち直した。米労働市場の底堅さを示す経済指標も相場を支えた。もっとも、イスラエルとイランを巡る地政学リスクへの懸念は引き続き投資家心理の重荷となり、ダウ平均は下げる場面も目立った。
前日にイランがイスラエルをミサイルで攻撃し、イスラエルは報復する姿勢を示している。中東情勢は流動的で緊迫化への懸念はくすぶったままだが「2日は新たな攻撃といった悪材料が出なかったことで、ハイテク株などの買い直しにつながった」(インガルズ・アンド・スナイダーのティモシー・グリスキー氏)との見方があった。エヌビディアなど半導体株の一角が買われ、相場全体の上昇を支えた。
朝発表の9月のADP全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数の増加幅は前月比14万3000人と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(12万8000人)を上回った。年収の中央値は前年同月比4.7%増と、伸びは前月から小幅に鈍化した。「労働市場は底堅い一方、賃金の伸びは鈍化傾向でインフレ懸念を高める内容ではなかった」(ボケ・キャピタル・パートナーズのキム・フォレスト氏)との受け止めは米景気に対する楽観につながった。
もっとも、ダウ平均は190ドル近く下げる場面もあった。中東情勢を巡る不透明感は引き続き相場の重荷となった。米ニュースサイトのアクシオスはイスラエルがイランに対して石油施設などを標的にして報復する可能性があると伝えた。
ナイキが7%近く下げたこともダウ平均の上値を抑えた。前日夕発表の2024年6〜8月期決算で売上高が市場予想に届かず、9〜11月期の見通しも市場予想を下回った。11月に予定していた投資家向け説明会を延期し、25年5月期通期の収益予想を取り下げ、嫌気した売りが膨らんだ。
このほかの個別銘柄では、セールスフォースやユナイテッドヘルス・グループ、アメリカン・エキスプレスが買われた。原油高を受け、シェブロンも上昇した。半面、メルクやインテル、スリーエム(3M)は売られた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発した。前日比14.764ポイント(0.08%)高の1万7925.123で終えた。半導体株ではエヌビディアのほか、ブロードコムやクアルコムが高い。半面、2日に発表した24年7〜9月期の販売台数が市場予想に届かなかったテスラは3%安となった。
為替
3日の東京外国為替市場で、円相場は大幅に反落した。17時時点では前日の同時点に比べ2円40銭の円安・ドル高の1ドル=146円45〜47銭で推移している。日銀の早期利上げ観測の後退を受けて円売り・ドル買いの勢いが増した。一時は147円25銭近辺と、8月20日以来およそ1カ月半ぶりの安値をつけた。
石破茂首相が2日夕、首相就任後初めて日銀の植田和男総裁と会談した。首相は会談後、記者団に「個人的には現在、追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」と述べた。首相の利上げに慎重な発言が伝わったことで、日銀の早期の追加利上げが難しくなったとの見方が円売り・ドル買いを促した。
米景気の底堅さが意識されたのも円売り・ドル買いにつながった。2日発表された9月のADP全米雇用リポートでは非農業部門の雇用者数の増加幅が市場予想を上回った。米景気不安が和らいだとして2日の米長期金利が上昇し、日米の金利差拡大を見込んだ円売り・ドル買いが出た。
円相場は下げ渋る場面もあった。7月の金融政策決定会合で追加利上げに反対した日銀の野口旭審議委員が3日、長崎県で開いた金融経済懇談会で講演した。野口氏は「緩和的な金融環境を忍耐強く維持し続けることが重要」との見方を示しつつ、「今後、消費者物価の上昇率が賃金上昇を伴いながら2%近傍で安定しつつあることを慎重に見極めながら、金融緩和を徐々に調整していく」とも語った。野口氏が追加利上げを容認していると受け止められたのは円の支えとなった。
円は対ユーロでも大幅に反落した。17時時点では同2円13銭の円安・ユーロ高の1ユーロ=161円55〜59銭で推移している。
ユーロは対ドルで3日続落し、17時時点は同0.0035ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1031〜32ドルで推移している。
金利
長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは低下(価格は上昇)した。財務省がこの日に実施した10年債入札は投資家需要の強さを示す結果となり、国内債を買う動きにつながった。