見出し画像

ミッキー

家の前の茂みに、麻の実や粟を撒く。
片手で握れる程の僅かな量。
それを、雀やキジバトが見つけて、
静かに食べていく。

来ているのは鳥だけと思っていたが、
そうでもないようだ。
双眼鏡を覗くと、見慣れない生き物。
暫く見ていると、全身を現した。
茶色の小さな体に、長い尻尾。
ミッキーだ。ハツカネズミか?

ネズミなんているんだな。
スーパーで働いていた時は店の中に出て来て、
サツマイモやトマトを齧り、社員を困らせていた。精肉では、いつも一番高いウインナーが齧られ、
店内やゴミ捨て場に罠を仕掛けて、始末しようと
躍起になっていたのを思い出す。

私が子供の頃、田舎に帰省すると、夜になると
天井からネズミが走る音がよく聞こえていた。
その音が聞こえなくなったのは、いつ頃だった
だろう。雀も、今では絶滅危惧種だという。

様々な存在と調和して生きる世界を作りたい。
改めて思う。


いいなと思ったら応援しよう!

昴瑠
イイね!と思ったら、応援お願いします☆