Youはどうして労働衛生コンサルタントに?

私が「労働衛生コンサルタント」の資格を取った訳。
 
私は「精神科産業医」です。
精神科が専門分野で、産業医をやってます。
メンタル対策が得意な産業医であります。
 
産業医になったのは、「精神科医ってニッチだし、産業医もニッチだから、精神科産業医ならかなりレアだしイケてんじゃね?」と。
そして幸いなことに、産業医として勤めた先で師匠と出会い、
修行の方向を得て今に至ります。
 
で、それに飽き足らず数年前に「労働衛生コンサルタント」という資格も取りました。
今回はそのことについて書いてみます。
 
 

「労働衛生コンサルタント」、あまり一般の方が耳にする機会はない事でしょう。
「コンサル」なんて、舌先三寸の怪しい気配を漂わせながらも、れっきとした国家資格です。

 
受験資格の項目の通り、医師だけが取る資格ではなく、他の有資格者や大卒以上の学識経験者には受験資格があります。

保健師さんや企業の人事担当者が取ることもあるようです。
 

「労働衛生コンサルタント」は、産業医として契約する際の資格条件の一つです。

といって産業医として働くには、
一番簡単には「日本医師会認定産業医」を取ればいいのであって、他になにが必要なわけでもありません。
「労働衛生コンサルタント」を持っているからと言って、報酬が上がるわけでもありません。
ぢゃあ、何だって私は「労働衛生コンサルタント」を取ったのか。
 
 
なんでか。
「精神科が専門分野の産業医はいまいち」
「勝手なことをしゃべってるばかりで、何をどうすれば良いのかは出てこない」
「産業医として役に立たない」という話を聞き、
精神科医→メンタルが得意な産業医となった私は、
<ですよねー>と思ってしまったから。
 
 
「精神科医」というのは、
医者のなかでも特にエキセントリックな人物が多い。
かつ、人の生死に関わることもなく、
精神疾患という曖昧な分野であることから、
じつは薬物療法しかできないのに、それを自覚していない者も少なくない。
にもかかわらず、
治療=薬物療法がない産業医の領域に入ってしまった場合、
まったく使えない能書きタレになってしまうことは無理もない。
 

そして、「産業医」というニッチに迷い込んでくるのは、
王道の常識的な医師の世界からドロップアウトしてきた者の可能性が高い。
ニッチというのはそういうもの。
王道で活躍まではしないでも生きていける者は、わざわざニッチに出てくる必然性に乏しい。
精神科医ってかなり懐の広い業界であるのに、にもかかわらずそこからはみ出てしまう。。。
あいててて。閑話休題。
 
 

では、「精神科産業医」=「トンデモ産業医」という前提を否定するにはどうしたらよいか?

まず、ちゃんとした産業医であることを証明しよう!
そのためには、ただの医師会認定産業医ではなく、専門性をもった「労働衛生コンサルタント」だ!!
なーんて思ったわけですね。
 

「労働衛生コンサルタント」は、
厳密には「産業医」の上位資格な訳ではありませんが、
産業医の本分である労働衛生について勉強し、試験に合格しないと取得できないのは間違いありません。

でも、「『労働衛生コンサルタント』ってどうやったらなれるんじゃ?」
そこから受験は始まっているのでした。

つづく、であります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?