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はじめて買った絵本
絵本について何も知らなかった私が、はじめて買った絵本は『ぐりとぐら』だった。
学生時代、友人たちが口々に懐かしいと言い、いちばん話が盛り上がっていたのが『ぐりとぐら』だった。
誰もが笑顔でその絵本の話をしていた。生まれ育った場所も全く違う人たちが同じような時期に同じ絵本を読んでいて、それぞれに思い出を持っていた。
こんなに人の思い出の中に生き生きと残る絵本って…と思っていた。
だから、最初に手に取ったのは『ぐりとぐら』だった。私の子供にも、あの友人たちのように大きくなった時に思い出を語れる絵本を見つけてほしいという願いを込めて。
ひとりよがりな理由だったけれど、今思えば大正解なチョイスだった。『ぐりとぐら』は娘が今でも大好きな絵本の一冊だ。
「絵本ってすごい」と思った。
母親の年代と子供の年代、同じ絵本が思い出の中にある(残念ながら私にはないけれど)。
時代は変わっても同じように求め続けられ、いま現在も読まれ、後々その子の思い出になろうとしているのだから…。
子供に必要なのは、今も昔も変わらずに意外と単純なものなのかもしれないなぁ…と思ったり。
絵本の読み聞かせは知育の面でもプラスになると言われるが、それよりも私は子供たちに絵本の思い出を持たせてあげられたことを何よりもよかったと思っている。