#38 〈金地金編〉かたまりで買うか? 小分けで買うか?
今回は、たとえば1kgの金地金を購入できる資金があるとして、金地金1kgを1コ買うのと100gのものを10コ買うのとどちらが良いかという話です。
いろいろと情報を収集してみると、100gの金地金を10コ買うというように小分けで購入する方が良いようです。
ビジュアル的な観点からは、1kgの金地金の方が迫力がありますし、所有することの満足感や、ずっしりとした重さには何とも言えない心地よさを感じることもあるようです。
しかし、1kgの金地金1コを購入し、これを将来売却しようとする場合に、少しだけ売却するということができません。
1kgの金地金をお店に持って行って「これを100gだけ売却したいのですが」と言っても、100gの売却代金と900gの金地金に交換してくれることはありません。
また、お店の人が「はい、わかりました」と言って、板チョコのように金地金をパキッと割ってその分の売却代金をくれることもありません(そもそも割れません)。
1kgの金地金を売却しようとする場合は、そのものすべてを売却することになり、部分的な売却はできません。「all or nothing」です。
「金(ゴールド)の価格が上がったから少し売却しよう」というようなことをするためには、事前に小分けして購入しておく必要があるのです。
それに、金地金を売却して利益が出た場合は、その利益の大きさにより納税しなければならない場合があります。
しかし、1kgの金地金をいっぺんにすべて売却するよりも、1年に100gずつ売却するというような方法をとった方が控除額の関係で納税額を少なくできる場合があるようです。
また、金地金を贈与する場合には贈与税がかかりますが、長い年月をかけて小分けにして贈与する方が納税額を少なくできる場合もあるようです。
くわしくは税理士の方々が執筆されている記事を参考にしましょう。
日本国内のLBMA認定店(1)のひとつ、日本マテリアルでは1kgの金地金1コを100gの金地金10コに小分けにするサービスを提供しています(税込187,000円)(2)。
最初に見たときはずいぶん高いサービスだなと思いましたが、節税に関してメリットがあるようなので確かな需要があるのかもしれません。
(1)LBMA認定店については以下を参照。
(2)中外鉱業ではさらに安い税込165,000円で小分けサービスを提供中。中外鉱業の金地金は大阪取引所(金(ゴールド)の先物市場)の受渡供用品に指定されるなど信頼性は高い。
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