耳カット
耳をカットする!?
痛々しい。可哀想。虐待。不自然。。。分かります。TNRや地域猫活動のことを知らなかった私も同じ事を思っていました。
子供の頃、飼い猫が数日、姿を見せなかったことがあって(昔は中外飼いが普通でしたね。遊びに行ったまま帰って来ない日もありました。)数日後に帰ってきた時は耳先がなくなっていました。当時は親も何も知らなかったのと、家の前の公園で追いかけ回されてる姿を見たこともあった為、誰かにイタズラされて耳を切られたんだと思っていました。
獣医になって紆余曲折を経てTNRや地域猫活動を知りました。その時、初めて、あ〜。そういう事か。みぃちゃんの耳は耳カットされてたんだ。避妊手術してたけど首輪してなかったし(首輪は長い間していましたが、首周りの毛が薄くなった為、外していました)飼い猫と思われずに麻酔かけられたんだ…。
今は外に出さずに飼うのが主流になっていますが、それでも脱走する可能性があります(脱走防止策を講じていても何が起こるか分かりません)。マイクロチップを挿入していれば飼い主は判明しますが、、もし動物病院に手術目的で連れて行かれたらマイクロチップが入っているか確認するのは麻酔をかけた後です。
避妊去勢手術をしてから、お外に返す猫は、手術したかどうか見分けをつけてあげたい。現状とられてる耳カットは苦肉の策です。他にいい方法があれば採用したいと思います。見分けがつかないと麻酔をかけられます。ただ、これもデメリットしかないというわけではありません。再度捕まったことで、その時にもし怪我や病気だった場合、治療してもらえる可能性があります。ノミダニ駆除もしてもらえます。捕まえた人のお考え次第でワクチン接種や里親募集も有り得ます。術済か分からず捕獲された子が、優しい里親さんと巡り会えた時は麻酔をかけられたけど耳カットがなくて良かったのかなと思います。
悲しいことに耳カットの是非だけでなく、耳カットの形でいがみ合っている方々がいます。お外の猫は普段お世話をして可愛がっている方のご意向を尊重したいと思います。
全身麻酔をかけずに術済かどうか耳カット以外で判別できる方法を模索していきたいと思います。