過去に詠んだ歌
2016/09/15 20:33
もう二度と体起こせぬ重力がかかり始める夕方六時
2016/09/21 08:09
テフロンが傷んでしまう空焚きでいつにもましてぼうっとする朝
2016/09/21 08:14
もの思う沁みいるような秋の空息苦しいのは鉄分不足
2016/09/25 08:00
安くてもコーヒー豆に違いなくいつもどおりにカフェオレ淹れる
2016/09/29 07:17
眠いのに体にしがみついている意識の指を引き剥がす術
2016/09/29 07:18
眠るとき風船みたいな魂が手をすり抜けて飛んでいきます
2016/09/30 08:46
息を止めすうっと引かれた線のよう雲の細さが目に突き刺さる
2016/09/30 10:10
目の疲れからくる頭痛に一滴の清涼水のような眼薬
2016/09/30 11:13
人参が一つ転がり落ちたってその行く末を誰も知らない
2016/09/30 21:09
からっぽな器を満たす音楽に輪郭さえも渡したくなる