最初の過換気症候群
娘が救急搬送された病院へ到着すると
顧問の先生が待っていてくれました。
「今日は部活終わりに前回テストの点が悪かった者はテスト期間中、練習があっても参加せずテスト勉強をするよう言ったんですが、一緒に自主練をしていた生徒によると それをとても気にして
練習出来ないと泣き出し過呼吸までなったようなんです」
「え・・・」
めちゃめちゃ心配して病院にかけつけて
先生から聞いた話に力が抜けたのを覚えています
(なんだそんな事か、やれやれ人騒がせな
それが嫌なら勉強せんかい)
娘は過換気症候群で特に精密検査も必要なく
少し休んでから帰るよう言われました。
その間に救急車に乗ってきてくれた
顧問の先生を主人が学校へ送ることになり
私が御礼を言って娘のところへ戻ると
ただならぬ様子の娘が
「(顧問の)先生呼んできて!」
「え・・・」 〈本日2回目〉
何が何だかわからず
娘の様子がいつもと違うのだけはわかったので
車に乗るとこだった先生に戻ってもらい
先生と二人で話がしたいと言う娘の希望で
主人と私は処置室から出され
救急搬送入口で待機
「え・・・」 〈本日3回目〉
(なんだ?この時間)
しばらくして処置室の前に行くと
出てきた看護師さんが
看「今、クラブの先生がお話してくれてますけど
もういつでも帰って大丈夫ですよ」
私「はい。ありがとうございます」
看「いい先生ですね」
私「はい。本当に」
看「帰られる時は声をかけてくださいね」
私「わかりました」
娘は朝練、自主練を毎日やってきましたが
とにかくテニスを上手く強くなることに
がむしゃらで、使いすぎからもあって
春頃から肩や膝の不調も次々出ていました。
テニスを上達させる努力は惜しまず
自分の身体はおざなりにして
生活の質はどんどん落ちていたようです。
満身創痍でひたすら練習しても
思うようにいかないことだらけで
もっとやらなきゃと焦っている。
練習出来ないことは自分にとって何より苦痛。
ペアにも迷惑をかける。
次の団体戦メンバーに選ばれないかも。
周りが思っている程、単純な理由で
泣いて過呼吸になったのではないと
そんな想いを先生に伝えたかったようです。
先生は娘の話をきちんと聞いて受取り
こんな風にわかりやすく話をしてくれたそうです。
石を積み上げる時は、先ず大きな石から
順番に積まないと高く積み上げられないよな?
今のおまえはとにかく積むことしか考えてない
石の順番も大きさも考えず、ただ積み上げても
土台がきちんとしてなければ崩れてしまうよ。
先生がしっかり話を聞いて、話してくれて
娘は落ち着きを取り戻し
私たちは病院をあとにしました。
これで終わりじゃなく
これが最初の発作になろうとは知る由もなく。