OM式型取り複製覚え書き その4 複製に絶対に必要なアイテム 解説編
1. 適度に表面処理・分割された原型パーツ
複製したい原型パーツは、適度に表面処理されて、なおかつ適度に分割してあることが大事です。
表面処理は通常であれば、サフ吹きと傷埋めして600番程度まで磨いてあれば問題ありません。磨きが不足していると、シリコン型の寿命が短くなりがちです。また3Dプリンターでの出力品は、嵌合部などもふくめてきちんと積層痕を磨く必要があるので要注意。
分割はなるべく逆テーパーになる部分を減らす事が重要です。マスキングのことも考えるも大事ですが、分割しすぎるとパーツ数が増えて、型作りの手間も増えるのでほどほどに。
またダボの形状にも注意したい所です。塗装済み完成品によく見られる太い角形のダボは、一見軸打ち要らずで便利そうなのですが、凸部分はともかく深い凹部分がシリコン型には鬼門です。穴が垂直になるように粘土埋めしないと、安いシリコンだとすぐに千切れます。適切に粘土埋めしていいシリコン使っても、千切れるときは千切れます。なので、軸打ち前提かつ位置合わせ用に浅いダボで済ませることをお勧めします。
あとスカートやマントパーツで中心が薄すぎるのも、NG。中心に穴が開いたパーツを量産することになります。最低でも1mmの厚みがほしいところ。原型パーツをライトなどの光に晒して、透けて光が見える部分は厚みが足りません。
ここから先は
8,160字
/
8画像
¥ 300
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?