第1号 宝塚記念|週末は雨マーク!道悪でも信頼できる本命馬とは!?
はじめに
今週は上半期の総決算、G1『宝塚記念』が18年ぶりに京都競馬場に舞台を移して開催されます。
通常開催の阪神・2,200mでは”内回りコース”が用いられますが、京都・芝2,200mでは”外回りコース”となります。
直線の長さを含め、例年とは異なる資質が求められる、やや特殊なグランプリレースになりそうです。
昨週公開の『マーメイドS』予想記事ですが、たくさんの ビュー&スキ ありがとうございました!結果は軸馬券のみではありますが、的中!
まだ記事を読んでいない方はこちらから是非!
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予想
今回の予想では、京都・芝2,200m外回りコースにおける①コース形態と、昨週開催のレース結果に週末の雨予報を加味した②馬場状態を分析。それらを基に各馬の脚質から適性を評価。
さらに、過去10年の阪神開催における①好走データから京都開催にも通ずる部分を抽出し、照合。それに④展開予想を踏まえた上で、好走を期待できる馬をピックアップしていきたいと思う。
①コース形態
※コース断面図
(1)スタート地点は正面直線、4角の出口付近
スタートから初角の1角までは約400mの直線距離が確保されており、尚且つ平坦。そのため、レース序盤からスピードに乗りやすく、行き脚さえつけば外枠からの発走でも十分に先行ポジションを狙える。
(2)レース中盤に高低差約4mの上り坂
向正面半ば、スタートから続いた平坦が一転。京都競馬場の”名物”とも言える小高い丘状の起伏が待ち構えている。
ここから外回り3角にかけて400m弱、高低差約4mの坂を駆け上がる。
レースペースが落ち着きやすい向こう正面、それに加えてタフな上り坂。ここでグッと隊列が詰まることもしばしば。
(3)レース終盤の下り坂
3角の坂の頂上がおよそ残り800m地点。今度はそこから4角へ向かって急な坂を下る。
勢いが付き、殆どロングスパートの様相になることも少なくない。スピードに乗った状態で迎える4角は、外に振られると進路のロスも懸念される。
(4)ゴール前直線は398.7m
4角を抜けた先の直線は平坦。上り坂などの障害が無い分、先行勢の脚色が鈍りにくい一方、スピードの絶対値に定評のある馬の台頭も目立つ。
398.7mは特筆するほどの距離ではないものの、ロングスパートに対応できる持続力のみならず、平坦な直線を物にできる瞬発力やスピードも同時に求められる。
以上をまとめると
これらが、京都・芝2,200m外回りにおいて求められる資質だと言える。
②馬場状態
(1)芝コンディション
昨週から使用コースがDコースとなり、内目の馬場の傷みが解消された。その一方で、馬場傾向は変わらず、外差し馬場のまま。
また、今週は土曜開催の時点で降雨が予想され、道悪での開催が見込まれる。当然、内目の馬場は踏まれる回数が多いため、その傾向はより顕著になる可能性も考えられる。
(2)時計コンディション
まずは6月15日(土)開催の『保津峡S』のレース結果を参照し、分析していく。
・『保津峡S』~3歳以上3勝クラス/牡牝混合/定量~
テン¹ が単騎で飛ばしながらも、前半1,000mの通過タイムは59.8秒とフラットに刻まれたラップ。向こう正面~外回り3角の坂の上りで僅かにペースが緩むも、残り1,000m地点からから再度ペースアップ。
ラップはラスト3Fでグッと加速。所謂、上り3F³ 勝負の形となった。
レースタイムは2:10.8との舞台は異なるものの、例年の『宝塚記念』のレースタイムと遜色のない時計。上り3Fにおいては勝ち馬が34.1秒と上り5位、上り最速は7着に留まった。
次に、同舞台で開催された2006年『宝塚記念』のレース結果を参照し、分析していく。
・『宝塚記念』~3歳以上オープンクラス/牡牝混合/定量~
稍重の馬場状態で開催された当レース。前半1,000mの通過タイムは60.2秒と馬場コンディションを考えればタフなペース。レース後半は残り800m地点付近から徐々にペースアップと終始過酷な内容。
レースタイムは2:13.0と平均的な時計をマーク。ただ、勝ち馬がディープインパクトであり、上り3Fにおいても唯一34秒台を使うなど参考にしずらい部分も。
そのためデータとしては2着馬以降に注目。その2着馬が上り35.7秒で3位タイを使い差し込んだ他、ハナ⁴ を逃げた馬が36.6秒の上りを使って3着に粘り込んでいる。
上記2レースの結果を踏まえると
このような馬場状態だと分析、予想できる。
③好走データ
今年は京都開催のため、阪神開催の過去10年の好走データの中から、舞台を変えても共通する見込みのあるデータを抽出していきたいと思う。
(1)コーナー通過順と上り3F
過去10年の勝ち馬の10頭全頭が4角を一桁順位で通過している。これは阪神内回りコースという小回り×直線の短さという立ち回りの器用さが求められるコース故の傾向でもあるが、平坦×道悪となる今開催においても重視したい要素の一つだ。
(2)牝馬の好走
過去10年、牡馬の出走が121頭に対して、牝馬の出走は28頭。その約40%が馬券に絡んでいる。
”夏は牝馬”という格言があるように、時期的な傾向と見て、京都開催の今回も注意が必要だろう。
(3)前走レースとその着順
過去10年の好走馬30頭の内、前走がG1レースだった馬が24頭と、実に8割を占めている。
また、それ以外の重賞レースからの臨戦で好走を果たした馬は、その半数以上が前走連対を収めていた。
以上をまとめると
これらの要素を持った馬に好走傾向があると分析できる。
④展開予想
(1)隊列予想
まずは発表された枠順を踏まえて、ハナを行く馬を予想をしていく。
今回の出走馬において、”ハナでこそ”の脚質の馬は見当たらない。一方で、逃げも見込める先行馬の中で”展開を作れる馬”が一頭目を引く。
3枠と内目の枠を確保した、 ③ベラジオオペラ だ。
この理由は次に解説する(2)と重複するため、ここでは省かせてもらう。
それでは以下、全体の隊列予想となる。
~先頭~
前述の通り、先頭は内から ③ベラジオオペラ が主張。その外から ⑤ディープボンド が差のない二番手。
~先団~
先頭二頭の出を伺いながら ②ジャスティンパレス 、外の方からは ⑦プラダリア が追走。
それらを見る位置、外目 ⑩ローシャムパーク ⑫ブローザホーン が好位を形成。
~中団~
中団最内から ①シュトルーヴェ 、馬群の間に ⑥ヒートオンビート 、外に目にかけて ⑧ソールオリエンス ⑧カラテ ⑬ルージュエヴァイユ が追走。
最後方から ④ドウデュース ⑪ヤマニンサンパ という隊列を想定。
(2)展開予想
~前半~
ハナを想定する ③ベラジオオペラ だが、この馬はレース後半で加速ラップ、或いはタイトなラップが刻まれる展開で良績を残している。
スタート直後に先行争いが激化しないと見込まれる今回のメンバー構成、ハナに立てばより得意な展開に持ち込みやすいと言える。
そのため後半1,000m~1,200mに重心がおかれるレースとなり、前半1,000mの通過タイムは60秒前後と遅くも早くもないペースが予想できる。
~後半~
先頭を行く ③ のペースメイクを結果的にサポートするように ⑤ディープボンド が二番手でピッタリとマーク。そこから3角は坂の下りに転じたところで早めに競りかける。これは ⑤ の前走内容を参照しての想定。
4角に差し掛かるところ、先団好位から ③ジャスティンパレス ⑦プラダリア ⑩ローシャムパーク が進出。
中団からは ⑫ブローザホーン が追い出しにかかり、その外 ④ドウデュース が並びかける。
ここでは4角でも後続が差を詰めにくい、ラップ構成になると予想する。
結論
本命馬
まずは上記の予想を踏まえて、好走を信頼できる本命馬を発表する。
『宝塚記念』の本命馬は…
短評
本命馬は ②ジャスティンパレス 。
前走の『ドバイシーマC』では初の海外遠征。4角では離れた先団を追走。直線は瞬発力勝負。
分の悪い競馬の中、リバティアイランドにクビ差4着。
前走然り、決め手に欠ける印象が強い馬だ。ただ、その一方で自在性は高く、鞍上の手腕一つで万能な競馬が可能。
また、ラスト800mのロングスパートにもつれ込みやすい『宝塚記念』では『天皇賞(春)』に好走歴を持つ馬の台頭が目立つ。タフな追い比べとなれば、この馬の持ち味を最大限に活かせる舞台となるとみている。
鞍上のC.ルメール騎手とのコンビでは4戦4勝と好相性。枠順理想はもう一つ二つ外だったものの、五分以上を決めれば問題はないとみる。
道悪も現状の想定馬場ならば、極端に時計の出る良馬場よりも歓迎できると見て、評価とした。
対抗以下
上記の本命馬に続く対抗以下の推奨馬を発表する。
買い目構想
今回の本命馬のマークイメージは連体以上。鞍上の手腕を持ってすれば、十分に勝利もあるとみている。
一方で、不透明な部分を抱えながらも、馬場・実績的に軽視できないのが ⑩ローシャムパーク と ④ドウデュース の二頭だ。
また、勝ち切るイメージまでは湧かないものの、道悪ならば ⑫ブローザホーン の2着紛れは警戒したい。
そこで今回の軸馬券は【馬連】から。◎②から○~▲の3頭に流して3点。6/22(土)時点のオッズを参照し、3:1:1の資金配分で購入。
対する勝負馬券は【三連複】で行く。前述の勝ち馬の逆転までカバーしつつ、本命‐対抗馬券内による的中を狙って ②-⑩ で二頭軸を組み、▲∼☆へと流して5点。資金配分は残りの5割を各1で割り振る。
軸・勝負馬券合わせて回収率130%~17370%が見込める買い目とした。
おわりに
『宝塚記念』の予想は以上となります。
梅雨時の開催ともあり、馬場状態を予測するのが難しいレースになりました。それに加えて、一線級のメンバーながら道悪適性が不透明な馬もいて、より評価を悩ませました。
今回、京都開催×道悪ということで人気を上げている ③ベラジオオペラ ⑦プラダリア は展開・力関係を加味して軽視しました。
グランプリレースを始めとしたビッグレースは総じて、買い目を広げても仕方ないですから…。
そして、この度アカウント名を変更しました。村長の競馬ノート改め、競馬村報へ。
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それでは次号、夏の3歳ハンデ重賞『ラジオNIKKEI賞』でお会いしましょう!
以上、競馬村報でした!皆さん良い競馬を!
¹ …最初、真っ先などの意味で使われる。ここでは”隊列の最初”の意。
² …ペースを落とし、体力を温存すること。
³ …ゴールまでの残り600mのこと。単に上がりと表記することも。
⁴ …隊列の先頭のこと。
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