第6号 アイビスSD|千直=外枠は時代遅れ!?定石と流行で手堅く狙う!
はじめに
皆さん、こんにちは。競馬村報クリエイターの村長です。
今週から新潟競馬場での開催がスタートします。そんな開幕週を飾るのは、サマースプリントシリーズの第3戦にあたるG3『アイビスSD』です。
JRAで唯一、直線1,000mという特殊な舞台で争われる重賞競走です。普段の競争では使われない外ラチ¹ 沿いを使った攻防が特徴であり、そのため外枠の好走が顕著という一味も二味も違ったレースとなっています。
昨週の『中京記念』予想記事ですが、たくさんのビュー&スキをありがとうございました。
多くの方に読んで頂き、おかげさまで週間の好評価数では前週を上回ることが出来ました!
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今年は2年ぶり、3回目の小倉・芝1,800mでの開催となった『中京記念』。故に過去データの扱いが難しく、加えて各馬の臨戦過程もまちまちと、掴み所の無い一戦となりました。
レースは隊列予想、及び展開予想におけるゴール前攻防がハマり、本命馬こそ僅差4着に敗れるも、推奨馬5頭中4頭が掲示板入りと上位を独占!
ここまで馬券は不振気味ですが、夏競馬はまだまだ半ば。ここで舞台を変え、心機一転。今週こそは、馬券的中に導く本命馬をお届けします。
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外ラチ¹ …コースに設置されている外側の柵のこと。内側の柵は内ラチ。
予想
今回の予想では新潟・芝1,000m直線の①コース形態と、開幕週及び、降雨を加味した②馬場² 状態を分析。
それらを基に、臨戦過程や斤量を踏まえて各馬の適正・条件を評価。
更に、過去10年の③好走データと④展開予想から浮上する、好走を期待できる推奨馬をピックアップしていきたいと思う。
馬場² …競走馬がレースをする場所。
①コース形態
(1)スタート地点は外回り4角ポケットの奥
スタート地点から約240mは緩やかな上り坂。ここでダッシュを利かせ、激しいポジション争いが繰り広げられる。
トップスピードに乗った辺りで下り坂に転じ、レース後半へと差し掛かっていく。
スタート直後に各馬が外ラチ沿いへと殺到するため、好位確保にはテン³ のスピードが求められる。
(2)レース後半は殆ど平坦
手前に高低差1m未満の起伏が一つあるのみで、それを越えるとゴール前は300m強が完全に平坦。
レース前半にある下り坂の終盤から数えて、所謂ところの上り3Fに相当する区間。激しいポジション争いの後、息を入れる⁴ 間もなく、そのスピードの持続性が要求される。
上記の内容をまとめると…
これらが新潟・芝1,000m直線において求められる基本的な資質だと分析できる。
テン³ …最初、真っ先の意味。
息を入れる⁴ …ペースを落とし、体力を温存すること。
②馬場状態
(1)芝コンディション
まずは芝コンディションを確認していく。
今週は開幕週ということもあり、良好な馬場状態で当日を迎えられるだろう。ただ、降雨による馬場状態の悪化で、外ラチ沿いの優位性が高くなる可能性も。
(2)時計コンディション
続いて時計コンディションを確認していく。
降雨を踏まえて分析をしていくものの、過去23回の開催において道悪開催は2009年と2007年の2回のみ。そのため単純ながら、❶2007年と❷2009年のレース結果を参照する。
❶2007年7/15(日)11R『アイビスSD』
~3歳以上 / オープン / 別定 / 芝1,000m直線 / 重 ~
ラップタイム:11.9 - 9.9 - 10.7 - 10.5 - 12.1
レースタイム:55:1
上り3F⁵ :勝ち馬 - 32.9秒(上り最速)
❷2009年7/19(日)11R 『アイビスSD』
~3歳以上 / オープン / 別定 / 芝1,000m直線 / 重 ~
ラップタイム:11.9 - 10.2 - 11.0 - 10.3 - 12.8
レースタイム:56:2
上り3F:勝ち馬 - 34.0秒(上り2位)
:最速馬 - 33.7秒
❶と❷を踏まえると…
極端な降雨でなければレースタイムは55秒前半、上り3Fにおいては33秒半ばで上り最速がマークされると予想ができる。
上記の内容をまとめると…
これらが開催時の馬場状態として分析できる。
上り3F⁵ …ゴールまでの残り600mのこと。単に上りと表記することも。1F=200m。
③好走データ
(1)1F - 2F通過ラップ
例年1F - 2F通過ラップには殆ど差異が見られず、スタート直後のポジション争いの激化はレース特性上避けられないことが読み取れる。
外ラチ沿いに各馬が殺到する中での好位確保にはテンのスピード、これが求められるだろう。
(2)上り3F
過去10年の開催において、上り最速馬の馬券内率は8割と高水準。一方で、勝率という括りで見ると2割まで落ち込みを見せる。
これは、”単に上りに専念する競馬”よりも、”好位からスムーズに上りを使える競馬”に優位性があるためだろう。
そのため、単純な上り3Fの評価ではなく、追走力を踏まえた上での上り3Fの評価が必要だろう。
(3)性齢と斤量、及び枠順
過去10年の好走馬30頭のうち牝馬は18頭と60%にも及ぶ。別定斤量の恩恵を多分に含む傾向ではあるだろうが、夏は牝馬という謂れもあるように、留意すべきポイントだろう。
また、外ラチ沿いでの競馬となるため、外枠の成績が優勢。枠順一つでレース結果が大きく左右されるとも言える。
上記(1)~(3)をまとめると
これらの条件を兼ね備えた馬に好走傾向があると分析できる。
④展開予想
(1)ハナ⁶ 予想
まずはハナの予想をしていく。
今夏のメンバーにおいてハナで利のある脚質の馬は ④ジャスパークローネ ⑤マウンテンムスメ ⑨グレイトゲイナー ⑪アビッグチア ⑰テイエムスパーダ の5頭と見ている。
その中でも枠順こそ恵まれなかったが、テンのスピードでは ④ ⑤ が秀でている。また、外ラチ沿いがセオリーの千直だが、近年は内ラチ沿いを使った戦法も散見される。
そのため、好位確保においても外枠有利という点は承知しながらも、④ ⑤ の2頭がハナを切ると予想する。
(2)隊列予想
~先頭~
好スタートを決めて内から ④ジャスパークローネ が内ラチ沿いへと寄せて、 ⑤マウンテンムスメ は前走同様に一気に外ラチ沿いへと進路を切り替える。
促しながら外ラチ沿い ⑰テイエムスパーダ 、並んで ⑬チェイスザドリーム ⑱メディーヴァル 差がなく⑫ウイングレイテスト。馬場の中ほどからは ⑨グレイトゲイナー ⑪アビッグチア もそれに並んで先頭集団を形成。
~先団~
差のないところ ⑭デュアリスト が追走、外並んで ⑮モズメイメイ 。
外ラチ沿いに ⑯ディヴィナシオン 、内に ⑩ファイアダンサー ⑧マイヨアポア が先団の好位を形成。
~中団~
馬場の中ほどから ②ショウナンマッハ 、外並んで ⑥クムシラコ 。
中団の後方、 ④ロードベイリーフ 、最後方には ①リプレーザ ⑦ハギノメーテル が追走。
(3)展開予想
~レース前半~
各馬揃ったスタートから、内外分かれての先頭争い。内ラチ沿い ④ 、外ラチ沿い ⑤ この2頭が離れて競り合う格好。
2番手以降は外ラチ沿いに殺到して馬郡は膠着状態。
~レース後半~
残り400m地点を通過して ⑤ の内から ⑬ が並び掛けて先頭へ変わる勢い。連れて ⑫ ⑱ も前へと進出。離れた内ラチ沿いで粘り込みを図る ④ 。
外ラチ沿いから ⑮ ⑯ 、馬群の間からは ⑩ も追い込み体勢。狭いところを突いて ⑧ が先団へと迫る。
残り200m地点を通過して先頭は ⑬ リードは1馬身~2馬身。内ラチ沿いを捌いて ⑯ 、馬場の中ほどからは ⑩ が迫る。
それらの間、馬郡を縫って ⑧ が一気に抜け出し先頭へ並びかける勢い。
ハナ⁶ …隊列の先頭のこと。
結論
本命馬
上記の予想を踏まえ、『アイビスSD』の本命馬を発表する。
本命馬短評
想定人気1番人気(netkeiba参照)とベタなところではあるが、条件に不足の無いこの馬から。
前走同舞台である新潟・芝1,000m直『韋駄天S』にて芝レース初挑戦。好スタートから外ラチ沿いへ進路をとると、2番手から抜け出して完勝。
開催最終週、外ラチ沿いの優位性が極端に高かった馬場を加味しても、収穫のある一戦だった。
過去のダートレースにおける好走はスピードを活かしたワンペースの競馬が目立ち、その点でもコーナーの無い舞台は適正を感じる。
牝馬が故に斤量55㎏での出走に加え、7枠と好枠を確保。昨年は夏場にも好走が見られ、シーズン落ちも考えにくい。
これらを踏まえ、本命馬とした。
対抗以下
上記の本命馬に続く、対抗以下の推奨馬を発表する。
買い目考察
今回の本命馬のマークイメージは勝利。そして、タイトルにあるように対抗馬もそれと同等の評価。
ただ、両頭いずれも馬場状態や展開に不安を残す。また今回は前走『北九州記念』で新味を見せて3着好走の ⑮モズメイメイ を評価保留とした。
これらを補うという意味でも軸馬券は【ワイド】から入りたい。
フォーメーションの方式とし、一列目に ◎⑬ ○⑧ を、二列目に ◎⑬ ○⑧ ▲⑩ ☆⑯ を並べ、計4点で的中を狙う。
トリガミ⁷ 前提の買い目があるのは不本意ではあるが、点数、購入金額を抑えることで妥協点とした。
なお、勝負馬券は買えるだけの予想の再現性を感じないため今回は保留とする。
トリガミ⁷ …馬券が的中しているにもかかわらず、その回収率が100%を下回ること。
おわりに
お疲れさまでした。以上で『アイビスSD』の予想は終了となります。
千直は外枠を買え!とは言いますが、一辺倒な展開になりがちなレース故か、最近は内枠の馬が馬郡を縫って差し込む場面もチラホラ。
それこそ、昨年の優勝馬である オールアットワンス も2枠発走。それを後方から外ラチ沿いへと潜り込み、ゴール前にて華麗な差し切り。
馬場というレースの根幹を担う条件的に外枠の優位性自体は揺らがずとも、徐々に”外枠ガチャ”というお粗末なフレームからは脱しつつあるのかな…。とか何とか。
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ここまで御精読ありがとうございました。
それでは次号、砂塵舞い上がる夏の北海道ダート重賞『エルムステークス』でお会いしましょう!
以上、競馬村報でした!皆さん、良い競馬を!
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