#17 東京新聞杯2024【予想】

 今週は『東京新聞杯が東京競馬場で開催される。
 マイル戦線における始動戦と言える本レース。その位置づけ故、次走以降の重賞でも活躍を見せる馬を多く輩出する一戦である。
 例に漏れず昨年も2着好走の「ナミュール」は秋に『マイルCS』を制覇しGⅠウイナーへと上り詰めた。

 さて今回は、今年一年のマイル戦線の行方を占うこの一戦を①コース形態と馬場状態、メンバー構成から想定される②展開そして有力各馬の③脚質踏まえて紐解いていこうと思う。


予想

①コース形態と馬場状態

 東京(芝・1,600m)のスタート地点は向こう正面直線の奥。初角の3角まで向こう正面直線の600m弱を目一杯使えるため、コース形態における枠順の有利不利は殆ど無いと言える。
 そして、その直線の内の400m程が下り坂となっており、序盤からの早いラップを促す要因の一つとなっている。更に直線を抜けた先の3角にも下り坂が含まれ、前半はペースの緩み所を見つけにくいコース形態だと言えるだろう。
 そのため基本的な資質としてペースに対応できるスタミナが求められる。

 また、上記特徴を踏まえても開幕2週目の開催ということで、例年は前有利の傾向が見られる。直近10年の勝ち馬10頭のうち、上り最速を使ったのは1頭のみ。勝ち馬10頭のうち、上り最速が4頭の『安田記念』と比較すればその差は歴然だろう。
 差し脚が見栄えする印象の東京コースだが、馬場状態を加味すると後方競馬一辺倒の脚質はここでは割り引き要素となる。
 これを踏まえるとポジションを確保できる追走力も重視すべき資質の一つだと言えるだろう。

②展開

 今年のメンバー構成は先行勢が厚い印象。その中でも昨年の本レースで逃げ切り勝利を収めている⑤ウインカーネリアンが再度ハナを主張してくると予想している。
 2枠に収まった③ドルチェモアも前走は果敢な逃げを見せたが大敗。無策で同様の競馬はしないだろう。
 ⑪マテンロウスカイに関しても近走は番手で折り合う競馬に専念しており、先を見据えるのならば近走同様のポジショニングが想定できる。

 ⑤ウインカーネリアンがハナを主張するとなればスローの展開は考えにくく、ある程度タイトなラップを刻み続ける展開が想定できる。

③有力各馬の脚質

 まずは昨年『秋華賞』で「リバティアイランド」に0.1秒差の2着まで迫った⑥マスクトディーヴァだ。

 前走から2F短縮での出走となるが、『ローズS』にて600m33.4秒/1,000m57.2秒のペースを勝利している。この経験から距離短縮も十分に対応可能と考えられる。
 またポジショニングの面でも上記の『ローズS』で中団から位置を取りに行ける追走力を見せているため問題は無いだろう。


 続いて昨年『マイルCS』で「ナミュール」と僅差の3着に健闘した⑦ジャスティンカフェだ。

 昨年の本レースでは上り最速を使うもクビ差及ばず4着。持ち味である末脚を最大限に発揮する形、すなわち後方待機でレースを運んだ結果がそうさせた。
 ただ気性的な課題から後方待機を選択せざるを得ない一面もあり、追走力に欠けると断言するにはやや早計な印象もある。


 そして最後に、展開予想でも名前を挙げた、レースの主導権を握ると想定する⑤ウインカーネリアンだ。
 
 昨年の本レースでは最内枠から好スタートを決めてハナを主張。緩みのないラップで後続を寄せ付けず逃げ切った。
 『安田記念』では戻りたての《良馬場》に泣かされたが、秋の始動戦に選んだ『毎日王冠』では1Fの延長も自身のレースを展開し0.3秒差の5着と健闘。
 内枠確保の今回も昨年の再現があっておかしくないだろう。

推奨馬

◎⑥マスクトディーヴァ
○⑤ウインカーネリアン
▲⑦ジャスティンカフェ
▲⑯アヴェラーレ
△②アスクコンナモンダ
△⑪マテンロウスカイ
☆①サクラトゥジュール
(※⑨ウンブライル)

推奨馬短評

◎⑥マスクトディーヴァ
 有力各馬の脚質でも解説をしたが、マイルレースとも遜色のないペースで展開された『ローズS』を勝利している実績を評価。
 追走力、スタミナ、決め手のどれをとっても条件として不足が無い。懸念材料の一つに3か月半ぶりの出走という点が上げられるものの、戦績から久々も走れるタイプに見えるため割り引きは小さいと考える。
 スタートを五分に決めて、中団を確保できれば十分に勝ち負けを争えるだろう。

○⑤ウインカーネリアン
 好枠確保に加え、メンバー構成からも自身の競馬を楽に展開できると見て評価。
 昨年は2度の海外遠征に加え、国内成績の色味でも見栄えこそ無いが内容は常に充実を見せていた。やや降雨の影響が懸念されるものの、《良馬場》開催となれば順当に上位争いができるだろう。

まとめ

 買い目に悩ましい一戦。降雨で馬場状態が《稍重》以下になるのであれば⑨ウンブライルまで抑えておきたいところ。

 そこで《良》での開催であれば【馬連】を◎から〇~▲までに流す形。【三連複】を◎と○で二頭軸を組み、▲~☆まで流して計8点で的中を狙いたい。
 《稍重》以下の開催であれば【馬連】の相手の⑤ウインカーネリアン※⑨ウンブライルを入れ替え、【三連複】は⑥マスクトディーヴァ⑦ジャスティンカフェで二頭軸を組み、相手に※⑨ウンブライルを加えた計9点で展開のブレに対応して的中を狙いたいと思う。

 『東京新聞杯』の予想は以上。今回の予想が参考になれば、スキとフォローをお忘れなく。 


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