俺は老いない

最近はメンズ服もオシャレなものが身近な場所で買えるようになったなあと思う。そして安い。いいな今の若い人たちは。

昔は田舎に住む僕なんかはある程度大きい都市まで行かなきゃそれなりの服は買えなかったから。しかもすごい高い値段ばかりだったし。

GUとか全然使える生地は良くないだろうけどワンシーズンしか着ないものばかりだろうし、それにしたってコスパすごいと思うんですよね。

まあ服なんてスタイルが全てと言ってもいいと思う。スタイルが良ければ着飾らなくてもカッコいいんだ悔しいよ僕は。鏡を見るたび僕はテンションが下がるんだ。

イメージと、実物の差が激しい。恥ずかしいよこんな短い足。試着をしなくなって何年がたつだろう。試着をしちゃうと幻滅しちゃって購買意欲が無くなっちゃうからさ。

昨日もそう。

でもちょっと考えてみたら、似合わなくても別にいいんじゃないんかいってなったんですよね。だって誰かに褒められたくて服買う訳ではないんだもんね。着たいもん着たらいーじゃんて。

ある人は言った。

挑戦を諦めたとき人は老いると。

僕はふと目にとまったマネキンが被っていたベレー帽を試着もせずに掴むと、勢いそのままにレジへと向かい精算を済ませた。そして家に帰りはじめてそのベレー帽を被った自分の姿を見て一瞬で後悔をした。

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