2024年8月3日 夏の宅飲み
同期の家で宅飲み。お酒は飲んでないけど。(2人とも前日の飲み会で胃もたれ)
ほぼ毎日職場で話して、昨日は飲み会でも同じだったのに、
また一緒にごはんを食べてくれることに感謝している。
「夏の空だ!きれいだねーー」
お惣菜をイオンで買い、家への帰り道で彼女は言う。
はじめて遊びに行った日を思い出した。
そのときも彼女は空をほめていた。
隣でわたしはおどろいていた。
空のきれいさを、きれいだと、そのまま口にしていいんだ、と。
2人とも軽い胃もたれゆえに、メインはお寿司。
お惣菜も何品か買ってテーブルに並べると豪勢だ。
夏の夕暮れ、淡いあかむらさき色のそらをバックにして乾杯する。
飲み物はスプライト。
昨日発表された互いの新しい営業担当先について話す。
まだ完全には明かされていない来期の人事異動について推測し合う。
軽いうわさ話や、愚痴も言う。
でもほぼ毎日会っているから、特に新しい話題はない。
パリで日本を背負って戦っているバレー女子の試合にチャンネルを変える。
それを見ながら、選手の年齢や結婚相手についてGoogle検索する。
話がとんで、今度の休みにドライブに行こう、という流れになる。
行動力のある彼女は隣ですぐカーシェアの手配をする。
私は彼女が前に行きたいと言っていたカフェを調べる。
次の休みにドライブに行くことが決まった。
スマホから目をはなしてテレビを見ると、バレー日本女子がケニアに勝っていた。
試合開始からみていたのに、気がついたら試合が終わっていた。
25点で1ゲームとれることだけはわかった。
何回も彼女と2人で飲みに行ったり、遊びに行ったりしているのに、
実はあまり未来についてとか、夢とか、そういう話はしてはいない。
彼女はこれからどうしたいと考えているのか、なにを望んで毎日過ごしているのか、知りたいけれど、聞けない。
活発で面白くて明るい彼女にわたしは何度も救われていて、
彼女の深い部分に触れることが怖いのかもしれない。
彼女もべつに開示することを求めていない。
ただわたしは彼女の深い部分を知るのも怖いけれど、
わたしが彼女にできることが分からなくて、離れていってしまわないかが不安で、できたら彼女の理解者でありたいと願っているんだ。
夏の空、蒸し暑さ、薄着ゆえの開放感、
スーパーのお惣菜とスプライト、
おいしい、たのしい、
だけどいつかは終わってしまう時間、
彼女へのあこがれ、不安、甘え、
今日も長居をしてしまって、なんとなく察して別れる
またいつか色々聞いてみよう。
そう思いながら、すっかり日が暮れた夜の道、ペダルをこぐ。
ああ、いま大きな声で歌いたいな。
いまなら気持ちよく声が出せそうだな。