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愛しの上海 de ロックダウン 回顧録 #11

2022年5月中旬、上海市からの発表によると、6/1から中旬にかけて上海全市の正常な生産生活秩序を全面的に回復とあった。あと2週間先の解除に向けて皆心を躍らせた。
 
5月下旬には全面解除前、1家族につき1人3時間のみ外出可能の権利も与えられた。但し商店も公共交通機関もほぼクローズしていて、数少ない開店している商店は行列、入店するにも健康QRコードが緑(PCR検査24時間以内陰性証明)が必要。1時間だけ散歩に出かけたが季節は春から初夏に向かおうとしていた。つまりこの年は失われた春であった。上海は元々道端で花を愛でる事が出来る街であるが、この頃は誰が手入れしたのであろうか紫陽花も咲いていた。
小区敷地内では青空散髪やネイルアートも始まった。外出許可が与えられず封鎖されている小区の美容師は他の小区の住民の髪を塀越しに切っている姿も見られた。いつでも商売魂、さすがは中国。
 
地方から上海に応援に駆け付けていた沢山の医療従事者の方々も地元に帰還する頃だった。この方たちにとっても長い戦いが終わろうとしていた。感謝しかない。
 
5/26の上海市からの発表によると、高校3年生、高校2年生、中学3年生は6月中に対面授業へ復学、その他はオンライン授業続行のまま夏休みと連絡があった。我が家の子供達にとっては同級生と約4ケ月対面出来ぬまま夏休みに突入という事になった。
 
そして6/1深夜0時、ついにロックダウン62日目にして解除となった。
 
つづく
 
写真:ロックダウン解除数日前に外出した際に通りかかった商店に貼られていた生々しい「封」の印。

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