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吉恒皓 自分軸と神軸 (前編)
「自分らしく生きる!」
私が初めてこのメッセージを見かけたのは、今から十数年前のことです。
個人の感覚にもよるところですが、当時は今よりもお金やステータスなどの価値に重きが置かれていたように感じます。
「成功」という言葉ももてはやされていたと思いますし、その成功が意味するところは詰まるところ、経済的な豊かさと社会的な地位や影響力だったのではないのかと思います。
その後、行き過ぎると反動が来るように、自分の本当の気持ちややりたいことを犠牲にしてまで無理をして成功を目指すことから、「自分らしさ」を大切にするというメッセージを人生、仕事と言うテーマの中でよく見かけるようになりました。
もちろん、昔から自分のやりたいことや、向いていることを尊重した生き方はずっとあったと思いますが、そこからもっとたくさんの人の人生の基本プログラミングのように浸透していって、今の若い世代では上の世代よりも当たり前のようになっている感じもします。
この「自分らしく生きる」ことは、一人ひとりが人生で自分の大切なこと、やりたいこと、好きなことなど「自分の価値観にしたがって生きること」の意味で言われています。
社会や他人の価値観で自分自身の人生を作ったり動かしていくのではなく、自分はどう感じ、考え、行動するのかを自分で決める。
車の運転でいえば、運転席でハンドルを握るのは他人ではなく、あくまで自分自身です。それで人生という道をドライブする。
これは自分の価値観に従って日々の生活を送ることができるので、幸福感や満足感は多く得られそうです。
この「自分軸にしたがって生きる」ことは素晴らしいと思います。
その上で、私はスピリチュアルの世界に近づき、その世界を学ぶ中で、また別な生き方があることを知りました。
それは「神軸で生きる」ことです。
(後編に続く。)