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ダイイング・メッセージの具体例
○犯人の名前を音や形で表す
「3.14」で「桃園パイ」「遠州律」。
「ひらがな」で「平賀奈々」
被害者が指し示していた方向が東だったので「東(ひがし・あずま)」という名前。
○犯人の職業や特徴を表す
花束を握っていた、犯人は花屋の店員。
卍というダイイング・メッセージ、寺ではなく弘前市の市章だった。つまり弘前市に関係した人間。
将棋の歩、裏は「と」金なので、鍍金=メッキ工。
被害者が持っていたネックレス、ネックレス=数珠に似ているので、寺のお坊さん。
トランプのA、エースピッチャー。
円(¥)と書いてあったので、動機は金銭トラブル。
○ダイイング・メッセージを隠す
犯人の隙を窺い、すぐにはわからない場所にダイイング・メッセージを残す。
腕時計の裏に犯人の名前を書く。
カーテンに書いてからカーテンを束ねる。
風船に書いた後、空気を抜いて犯人の目から隠す。風船がしぼんでいるのでわからない。
犯人の名前を書いたメモを口の中に入れる、飲み込む。
これは実用性が高い方法だと思うが、胃酸や唾液で読めなくなる可能性あり。犯人を表すものを口に入れるという方法も考えられる。
○ダイイング・メッセージが未完成
被害者がダイイング・メッセージを書き終える前に亡くなった、あるいは意識がなくなったので、未完成のダイイング・メッセージになり、本来の意図したものと違うものに誤解される。
例として、サトウのサの字を書こうとしたが、犯人に引きずられていたため、三つの線が離れてしまう。
○ダイイング・メッセージを一工夫
そのままでは犯人にわかってしまうので、わざと違うものに見せることで、犯人は自分と関係ないと見逃してしまう。
被害者が残したメッセージ「ツマル」は実は鏡文字で「シムラ」だった。
電卓に数字を表示させる。液晶文字を逆さにするとアルファベットに見える。0=O 3=E 6=G 1=I 4=h 5=S。電卓に表示されているだけなので、不自然さがない。
○犯人が改変した、偽造した。
ダイイングメッセージ「山口」に書き足して「中田」に改変する。罪を着せたい人間の名前・関係するものを犯人がわざと残す。捜査を撹乱するために、関係ないものをダイイングメッセージとして残す。
○まとめ
ダイイング・メッセージとはいえ、最初に○○と思わせて、実は△△だった。みたいに一回ひっくり返せば、多少の効果はあるかもしれない。少なくともメイントリックでは使えないので、サブトリックか捨てトリックとして使うことをお勧めする。