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ストレスと独り身とホテル暮らしとー フォースシーズン【第11回・神奈川県小田原&湯河原《中編》】


 小田原城から撤退し、小田原駅近辺の土産物屋へ。『干物ガチャ』だと……しかも、必ず当たるだと。いや、別にいいです💦

 そろそろ本日の愛人が送迎バスを駅に寄こす時間なので、小田原駅から電車で超有名温泉地へ。

 《美しい娘やたくましい若者に姿を変え、体や心に傷がある人を温泉に案内した》…………現代だと客引き行為とみなされて摘発されちゃうね😉

 他に類を見ない独特の造りをした湯河原駅。大勢待機したタクシーが温泉地としての信頼の証。

 駅の敷地内には堂々と佇んだ武家夫婦の像が。どこのダレかは知らんがカッコイイ。

 湯河原駅から送迎バスで約10分。少々小高い山の上に建つ純和風の旅館。

本日の愛人『ゆがわら風雅』である💞

 こちらの旅館……≪旧岩崎家別荘跡地、沢山の芸術品がちりばめられた館内で歴史や伝統を肌で感じることができる≫……という触れ込み。

 今回のチェックイン手続きは少し特殊。本日のディナー会場に案内され、ほうじ茶とわらび餅を出してくれた。このVIP扱いがたまらなく嬉しい。

 「好きな色をお選びください😊」……そう言われたので若葉色をチョイスすると、その色に応じた小物入れ袋とコスメを進呈された。

 本日の宿泊プランは特選・極ディナーコースを早めに予約したので、最大25%オフ。入湯税込みの¥19744。私の宿泊としては結構お高め。

 私の客室がある棟にはエレベーターが無い。確かにここの内装や造りには似つかわしくない。そして、本日の私の客室……【106】だが、実は地下1階の扱いである。厳密には地中に造られてるワケではないのだが、フロントが1階となっているのだ。ちなみに、風鈴と不倫はよく似てる

 こいつは良いですねえ✨ 木の重厚感と温もりと気品が調和しており、客室内を普通に移動するだけでも癒される。そして、客室の内風呂がこれほど拘った造りの風呂は初めて。日常生活で家にこんな風呂が欲しい理想形😃

 この旅館で最も質素で安い客室。が、他の豪奢な客室と比較しても共通している箇所がある。皆様、お分かりだろうか……どんなに安くてボロい旅館・ホテルでも必ずあるモノが無いのだ。
 そう、この『ゆがわら風雅』にはテレビが設置されていないのだ!!
 旅館側のコンセプトとしてー
 ≪わたしたちは、日々スマホやパソコン、テレビと便利なツールに囲まれ、楽しいけれど、その時間は一瞬で過ぎていき、たまにふと心に隙間を感じることはありませんか。当館では、あえて客室にテレビは設置しておりません。≫
 ーとの事。

 もう一つの初めて体験……冷蔵庫が2ドアタイプで冷蔵室と冷凍室が別だと……! しかも、その後ろにポツンと謎の一輪挿しが添えられてる!?

 田舎のちょっと御洒落な一軒家的広縁からは、狭いが本格的な日本庭園に出られる。素敵だ🥰

 ニュース中毒患者の私にとって、テレビが視聴できなのはカナリの失点ではあるが、他の設備や小物や内装は実に良好☆

 浮世絵回廊『歌川広重』。別館から新館へ通じる、廊下には『花鳥風月』をテーマに歌川広重の浮世絵が飾られている。また、同じ回廊には欄間も。

 カフェ&ライブラリー 『牡丹』。

 千冊以上の本・大人の塗り絵・館内クイズラリー用紙が用意されている。

 シックな雰囲気の椅子とテーブル、実用しなくともそこにあるだけで愉しめるオブジェの数々。

 『牡丹』からは日本庭園に出られ。、広々とした池から鯉が御出迎えしてくれる。和傘の用意も有り。

 正面玄関を入ってすぐのフロント。田舎の旅館らしさが見事に演出されている。そして、『ミニ・ライブラリー』。昔遊びができるおもちゃや本があり、また、想い出ノートで旅の思い出をつづれる。田舎の一軒家の一角みたいで面白い。

 一通り館内を探索してみたが、大きい古民家を幾つか繋ぎ合わせたかのような構造。この旅館は、三菱財閥の創業者として知られる旧岩崎家別荘跡地に立つ昭和初期創業の歴史と伝統ある木造旅館だった。
 2021年6月。引き継いだその歴史や想いを紡ぎ、新しい時代へつながる温泉旅館として生まれ変わったということだ。
 歴史の重み……私は好きだな。


 今宵はここまで。
 次回に続くー


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