朗読劇「はなしぐれ」2025年1月12日公演分 感想
2024年1月に初演された作品はなしぐれ
その再演となる2025年1月公演を見に行ってきました
河野ひよりさんの朗読劇が見たい!!ってことで観に行ったので今回の公演が初見でしたが、
演出が今まで見た朗読劇とはまた違った趣向で新鮮でした
ストーリーもワンポイント特殊な設定(タイムスリップやループなど)を入れる作品が多い中、
現代日本舞台で普通の人間同士の物語を描いていたのも新鮮に映ったり
以下ネタバレあり
CBGKシブゲキ‼️
・オタクにはやや敷居の高い渋谷・道玄坂に位置する渋谷プライムの6階に位置する劇場
・駅からの距離自体は徒歩5分なのだが渋谷駅周辺の人の多さと歩道の狭さから不慣れな人は辿り着くのが大変かも
・という人のために公式アカウントが経路案内してくれているぞ!
・この手の施設にしては珍しく?そこそこゆとりのある階段があるので混雑してても出入りしやすいのは嬉しいポイント
・全部で12列なので全体的にだいぶ近い、めちゃ近い
・その分座席はだいぶ狭い、めっちゃ狭い、人が座っている前を通るのも一苦労する
・前後のゆとりがほぼ無いのと肘置きが無いので極力荷物とかは少なくしていった方が良いかと思われる
・椅子自体の座り心地は良い・ちなみに施設内にロッカーは無い
・↑の座席表からも分かる通りステージ結構デカい、結構奥行きがあるので舞台装置やセットの作り方に幅が出そう
・11月に観に行ったメイホリックの白きは沈黙の街でという作品(これもおもしろかった)とは全然違うセットで驚いた
・上記作品では
◯ ◯
◯ ◯ ◯ ◯
◯ ◯
客席
みたいな(伝われ)感じに縦3列分演者さんが立てるスペースが用意された高低差のあるセットで
「そのキャラがどの立ち位置に立っているか」も含めて意味を持たせるなど奥行きがあるからこそ出来る演出に活かされていた
(普通出来ても縦2列くらいな気がする)
・で、今作はというと……
演出・セット
・これがだいぶ度肝を抜かれた部分
・通常、
「客席 ↔ 演者さん (↔舞台装置とか)」
って位置関係だと思うだけど今回は
「客席↔ 演者さん ↔ 半透明のモニター ↔ 演者さん」
って感じで真ん中にモニターが挟まっているんだけどこれの使い方がすごい、ビジュアルノベルゲームみたいな感じ
・例を挙げると
①演者さんが賽銭を投げ入れる動作をする→背景のお賽銭箱に5円玉が入っていくアニメーション
②演者さんが上を見上げる動作をすると背景もその画角に移動
③鳥居や居酒屋の扉などそのシーンで登場した演者さんの立ち位置に合わせて表示して説明台詞無しでもそのキャラがどこにいるのか(来たのか)説明
④演者さんが傘(実物)を指すとその傘に弾かれる雨のエフェクトが出てくる
⑤漫画の中の世界を表したり、ソシャゲの画面が表示されてその枠の中に演者さんが立ってキャラを演じる(そしてこれは伏線にもなっている)
など枚挙に暇がないほどあの手この手で没入感を高めてくる
・その他「名刺を渡すシーンで『名刺を渡す側が渡す仕草をする』+『(離れた位置にいる)受け取る側が手元に名刺を用意する』って感じに実際は立ち位置離れているのに本当に名刺の受け渡しをしたような動作」や「皿を落とすシーンで台本を本当に落とす(+お皿が割れるSE)」みたいにキャラの行動が本当に行われているような臨場感のある小技もあってすごかった
・前者は渡す側に皆の視点が行っている内に、受け取る側が準備しているのなんか手際の鮮やかさもあってマジックみたいだった
・あと雨を表すために紙吹雪を本当に降らせたり、バラバラになったスケッチブックが風で舞うシーンでは本当に紙が何十枚も落ちてきたりと舞台装置を余すことなく活用していた
・特にモニターを活かした演出はシブゲキの「近めの客席」+「広すぎない横幅」+「奥行きのあるステージ」だからこそ出来た芸当なのかな~という感じがして非常に見応えがあった
・普段朗読劇というと「声優さんの語り」と「SE」で画は観客の想像に委ねるものが多いもののこちらの公演は自らの領域に引っ張ってくる感じがあって違うアプローチ方法だった
・文章だと何言ってんのかわかんない?ゲネプロのレポート見てください
たぶんこの中で本文4枚目の傘の写真が一番わかりやすい、写真だと普通に見えるんだけど実際は物理の傘とスクリーンに投影された雨って感じ、本当に傘の高さに合わせられているので雨を弾いているみたいだった
・なんというかAR技術?を舞台上でやってるみたいな感じ
・ただ角度には弱いっぽく、1回目が正面、2回目が右ブロックからの観劇だったんだけど2回目の方がややズレて見えた
・ただそれも1回目では気が付かなかった演出のタネ探しみたいでちょっとおもしろい
・そういやマイクじゃなくてヘッドセット?みたいなタイプなのも珍しいかも、立ち位置や姿勢に縛られないのが演技や身振りに自由が利くポイント
物語
・序盤に記した通り特殊な設定が特に無い現代の2017年7月の東京という逆にストロングスタイル
・でも2時間弱飽きることなく魅せられるからすごい
・そしてこの2017年という時代設定にもちゃんと意味があるのは最後まで見て膝を打った
・ってことはえ!?8年間も会ってないの!?!?!?!?!?
・その他出てくる地名は「神戸」「東北(宮城)」
・「6年前」というワードで説明しすぎずにそのキャラの背景が分かるのがすごく巧みだなって思った、説明しすぎない説明上手が好きなので
・「現在時間軸」・「回想+モノローグ」・「漫画の中の世界」など複数の要素が交差しつつ同時進行するがこれがわかりづらくならずにまとめ上げられている点もすごい
・登場人物間にも必然と偶然が絡み合った関係性が紡がれておりここもまた紐解かれていく後半は思わず見入ってしまう
・それでいて初見でも概ね話の筋はちゃんと理解できるが、2回目見た時には各シーンのキャラの意図やセリフの意味などがよりよく理解できるのでおもしろい
坂井 進(演:濱健人さん【12日昼】、汐谷文康さん【12日夜】)
・よく見るとこの紹介文全部に意味があるな……!?
・「流されやすい」「なんとなくで生きている」という作中の若者評そのままな人物像、あらすじの「大人になりきれない若者たち」を一番体現している人物?
・それほどまでに拠り所にしてきたサッカーの喪失が大きかったか
・手術の話を笑って誤魔化したり先延ばしにしたり逃げ癖の付き方がリアルでなんか……他人事に思えず……居心地悪い……
・結構人の領域にズカズカ入るタイプ、だが年上には可愛がられやすい得な性分
・その反面今までもなんとなくでもやってこられた面もあったのかも
・なんとなくで生きていたのを自分の意志で「人の夢を応援する」ためにテレビ局で働くことを決めたことが大きな分岐点なのかな
・そのきっかけが美波の夢というのがすごく良い、自分では目標を失ってしまったけど人の夢の後押しは出来るというのが前向きな諦め方というか良い折り合いの付け方というか
・メッセージをラジオに送るのは不器用なりに小洒落たことしてきたな~ってニヤついてしまった、おたよりが読まれる読まれないを生き抜いているオタクにとってはなんだか一部身近に感じれる気がするお、お前さんアニラジを私物化しおったな……!?という頭も無くはない
・濱さんの演技は激情の表現がすごかった、泣く演技のシーンではほんとに手震えてたり「朗読劇」の範疇を越えたアプローチだった
・汐谷さんは「人当たり良い大学生」って感じなんだけどどこか諦観というか(サッカーが出来ない自分への?)自棄っぽさも感じる絶妙な演技だった
島崎 美波(演:河野ひよりさん【12日】)
・どこ出身?と聞かれて「兵庫」ではなく「神戸」と答えるタイプ
・美波も美波で兄の失踪の件があったからか最初から多くは望まないというか諦観みたいなものを抱えている感じがある
・ただ漫画の内容はベタベタに少女漫画の王道展開なので割と理想はファンシーなのかも
・蘭子に「妄想がすごい」と言われているがまんま現実をそのまま漫画にしているわけではなく良い感じにアレンジしているのが才能か
・この本編と平行して出てくる漫画パートが美波の本音を一部説明しているの秀逸
・自分の感情を創作物としてアウトプットすることによって整理してたのかな、スケッチブックの処分は子供時代との離別
・本人は他人に積極的に干渉しないけどなんか知らん間に好意の矢印が集まってくるタイプ、ある意味進とは対照的か
・唯一衣装が変わる役、ベレー帽とメガネというわかりやすい装飾品を着けていたのはラストの変化を持たせるためか・マント着脱する慎助↔慎之助とかエプロンオン/オフがある店長とか他にも無くはない
・(作劇上の都合もあるが)大学の時と比べて女性が年月を経て様変わりしているのに対して男は大して変わっていないのはなんかリアル、そういうもんだよね……
・総じてメイン2人に関してこの物語は
「捨てきれなかった物を抱えたまま大人になれない若者からの脱却」
「先延ばしにしていた問題と向き合い、"なんとなく"ではなく自分の意志で歩むようになる(≒大人になる)」
といった成長譚といったところだろうか
・あまり感情に波のあるタイプのキャラではないが、河野さんの演技は
「普段人と話すやや壁のある喋り方」
「モノローグのややニヒルな喋り方」
「酔った時の今にも吐きそうなふらついた口調の喋り方」
「漫画家として有名になった後の落ち着いたけど内向的なの治りきってなさそうな喋り方」
「最後の境内での大人っぽくなった喋り方」
というのを絶妙な匙加減で繊細なグラデーションをつけて調整しているのがすごく良かった
・幅の持たせ方が大袈裟ではなく、1人の人間が出しうる感情表現として自然で
・特に酔った時のテンション上がる時と気持ち悪そうな時の振り幅が何百回も経験あるのでリアルだ~って見てた・あと全然関係ないけど1個他の人のアドリブのシーンで見るからにツボっててわらった
鷹田 慎介(演:田丸篤志さん【12日昼】、笹翼さん【12日夜】)
・主役になれないタイプ(蘭子より)、あ〜〜〜、こういう役どころ大好き
・飄々としていて器用、なようでいて本音の部分は語れない不器用さ
・女性関係軽率そうに見えて其の実自分の本音に対してはド慎重なの反則すぎんだろうがよォッ
・何でもできるのに、というかそれだけに本当に欲しい物は手に入らないことも分かってしまう悲劇、自分や周りを客観視できたりある意味学生組で一番大人だったのかもしれない
・なんか振り返れば振り返るほどしんどくなってくんなこいつ
・漫画での恭介の「なんかこいつ都合の良いキャラすぎないか……?」感の6割くらいはこやつの実際の行動由来なのおもろい、陰で戦う男すぎる
・初回で見たので田丸さんのカラッとした、でもそれでいて寂寥感もある芝居がキャライメージにめっちゃハマってた、最後の電話のシーンで直後はぐらかすものの自分の思いの丈をはっきりと言葉にするシーンがすごく印象に残っている
・笹さんは恭介役の山口さんと雰囲気似ていた気がした、そんなにお顔が似ているわけでもないんだけどモデルになった人物っていうのが頷ける感じ
満島 蘭子(演:吉岡茉祐さん【12日】)
・絵に描いたようなオタク女子
・……からあんなに重い&シナリオに関わってくるバックグラウンド持ってると思わんじゃん
・東北出身が意味を持ってくる登場人物の1人
・ある種本作の物語で起きた事柄を一番多く知っていて、それを適切なタイミングまで自分の中で隠しておいた強い人、慎介の言う通り
・「変なファン」とか言われつつ、美波の物語に救われた一方で美波を救っていた人物でもあるんだろうな~って
・少なくとも蘭子がいなければ漫画家 島崎美波は存在しなかったかもしれない、そのくらい大きな存在
・だが、美波が活躍するに従って自分は1ファンとしてフェードアウトしていくことを春のシーンで示唆していた、ファンの鑑
・でも大学卒業後も親交保っててくれぇぃ……
・というか脚本書いたの吉岡さんなんだ!?!?!?!?!?!?!?!?
(2024年初演の時期の記事)
・吉岡さんが非常に声の通りが良く、そこが快活なイメージと独白シーンのギャップを生んでいてすごかった
・ご本人は美人系なのに服装と髪型で大学生っぽさが出るのが凄い
・~っす口調がすごい似合う
・何を持って?と言われると難しいんだけどすごい自然体で演技されていてキャラということを忘れてしまいそうだった
岩渕 メイソン(演:木島隆一さん【12日】)
・い~~~や、おるわ、こういう店長
・というか俺の職場だったかもしれんまである、杜の都
・自然体の仕上がり具合という意味合いでは今作随一だったかもしれない、そのへんの入った居酒屋にいてもほんとに違和感ないし気づけんもん
・実家を離れている進の親が登場しない本作では、その代わりの役目を努める1人と言っても過言ではない
・実際作中でも「(進の)お父さんみたい」と言われるシーンがあったり
・あんまり事前に知識入れてかないタイプなので、昼の公演〜夜の公演の間の時間に公式サイト見てようやくアメリカ育ちなの知った、性格の明るさは特に関係なく元からああいう気質な気がしなくもない
・というか地酒とか牡蠣とか食の嗜好はバリバリ東北人なような
・そんな彼も6年前の傷が癒えない内の1人
・未だに地元に帰れないものの店名が「杜の都」だから宮城への愛は未だに深いんだろうな……
・後悔を基に色々教えてくれる大人、個人的な所感だけど「自分の成功談しか語れん人」よりこういう人の教えの方が身になるイメージ
・情に厚いのでなんやかんや慕われそうなタイプ、ある種進と似てたりするのかな
・「泣いてねえやい!(半ベソ)」
・孝二郎とテレビ番組の会話をするシーンで出す番組が昼と夜で違ったのでもしや……って台本見たら(アドリブ?)って書いてあって笑った、なんで台本が疑問形なんだよ・アド街のアドって何の略なんだろうな!
・タクシー代出さないけど家まで着いていっていい?
・そこは出せよ
・余りにも似合いすぎだろ木島さん
・台本をフライパンに見立ててひっくり返す動作や、寝っ転がって話しかけたりユニークな動作が多く……あれ……よく考えると朗読劇なのに台本読んでないシーン多いな!?!?!?
・一番感情豊かな役柄だったので賑やかな演技が作品の良い清涼剤(?)として機能していた
遠藤 孝二郎(演:山口竜之介さん)
・もう一人の大人枠
・メイソンが進のケツを叩いて前に進ませる役目だとしたら、孝二郎は手を差し伸べて引っ張っていく役目、だったのかも
・最終的に決意をさせたのは美波ではあったがその結論に至ることが出来たのは慎介とメイソンと孝二郎の三人がそれまで寄り添っていたからだろうなぁって
・落ち着いた頼もしさと気さくな親しみやすさを兼ね備えた、大学生の時に見た社会人像みたいな大人
・先見の明と人を見る目の鋭さを感じさせる、テレビ作りに活きるスキルなのか
・でもメイソンと話している時の気の置けない相手って感じのテンションになるのもリアルで好き
・全日程山口さんなので輪をかけて演技の安定感も凄い
・「落ち着き」と「親しみやすさ」という相反するような演技を両立させたのも山口さんの演技の為せる技か
南野 マリア(演:鷲見友美ジェナさん【12日】)
・正しい。説明としては正しいが……
・まさかの作中作
・漫画組はよく聞くと演技がたしかに演技がかっているような気もする
・人間の心理には「防衛」という機能があり、その中に「逃避」という手段が3種類ある
・そのうちの一つに「空想の世界で現実には満たされない自己実現をこころみる」という「空想の逃避」が存在する
・美波にとっては「マリアが兄がいないという現実、ストレス」から自分を守るための物だったのではないかと思われる
・開演前に注意事項を兼ねた劇としてラジオが場内アナウンスで行われていたがあれは「『マリア』を演じる『声優・鷲見友美ジェナ』、を演じる『声優鷲見友美ジェナさん』」っていうマトリョーシカだったのね……?
・終盤美波がゲストで出ているラジオにてこの構図が明かされる、最序盤のタネが最終盤で明かされるのすごいぜ
・何と言っても最後の告白シーンがすごい、他の登場人物(特に投影元の美波)があまりオーバーに感情を表に出さないキャラが多いからこそあのシーンの感情を爆発させる演技は映えた
・あと漫画のシーンだから1公演の中でも何回か同じシーンを演じていたけどズレとか違和感無かったのがすごい
北井 道留(演:千葉瑞己さん)
・説明文通りの完璧さを持つと思えば、ボールペンを貸すために機転を利かせた方便を使ったり、恭介とマリアのやり取りに妬いてそうだったり愛嬌も十分兼ねている人物何なら無いんだお前はァたしかに女性が放っておかなさそう
・「進に似ている」というより「似ていたから進に寄っていった」というのが正しいのだろうか
・最後のフラれるシーンでも最後まで「本気で好きだった」と言えるなどどこまでも真っ直ぐな性格、さす中身イケメン
・ボイスドラマと最後の進むがどれほど重なっているかわからないけどまた数年後、ちゃんと大人になった未来に美波と出会えるのだろうか
・いやシルエットがイケメンのそれすぎるだろ
・本当に少女漫画のイケメンを画にしたような(?)ルックスでビビる、実在してええんか?こんなん
・こちらも全日程千葉さんだからか演技・キャラの安定感が一際すごかったように思える
・濱さんとも汐谷さんとも似ている感じは無かった(そもそも服装とか髪型とか寄せてるわけではなさそう)けどそれがより一層「美波が見ていたのは見た目ではなく中身」っていう裏付けっぽくなったかな
甲斐田 恭介(演:山口智広さん【12日】)
・慎介をベースにちょっと周りの人間の行動を混ぜたような立ち位置のキャラ
・名前に「介」が入っている辺りけっこうそのまま慎介のつもりで描いているのかもしれん
・名前当てや「バイビー」という挨拶がそのまま投影されているあたり中々神社での慎介の存在も強烈だった様子
・全然少女漫画読んだことあるわけではないんだけど相手役の友人役ってこういう感じだよなっていう、
・作中の行動のほとんどは道留とマリアのため、というか気持ち比重が道留のための物に見える、美波は慎介の行動の真意をどれほど知っていたんだろうか
・紹介文にある「つかみきれない不思議なオーラ」を本当に醸し出している山口さんの演技がすごい
・慎介よりかは内面を掘り下げられるシーンが無いので終始飄々とした態度だが、それでも序盤の演技と終盤の演技で言葉の柔らかさが違うように聞こえるから不思議
・HP見る限りでは衣装がキャストさんによって割と別物、他の役でもちょっとした差異があるくらいならあるがここまで違うのは恭介役だけな気がする
☆☆☆
総じて今まで見た朗読劇の枠組みとは違う、既存の価値観を覆されるような作品でした
演出はエンタメ的に派手な一方、演技は繊細でそこのバランス感覚もすごく調和が取れていて没入感を高めてくれました
そういえば終演時にカーテンコールが無いのも珍しかった、作中の登場人物がそのまま登場人物として別れる、ような感覚
開場中は雨のSEが流れていて、開演直前は作中のラジオを流したり本編外にも細かく作品世界に没入できるような仕組みが散りばめられていた
eeoさんは以前花嫁主題の朗読劇を本当にチャペルでやってたらしく色々と意欲的な試みをしている様子
今後も気になる出演者さんが出ている作品があったら見てみたいです
俳協さんようやく事務所垢作ってくれたのすき