ケント州ロチェスター訪問

日付は前後しますが、1月5日にロチェスターを訪問しました。
年始、ロンドンからも大学からもさらに南に引っ越したので、実質、ケント州が近くになりました。本来「ロンドンで会おうね」といっていた友人Oですが、今、ロチェスターで伝道に従事しているので、私がそちらを訪問することになったのです。

この翌週のウィークデー、月から金曜の終日、ロンドン地下鉄が全面ストに入る影響がすでに及んでいるのでしょうか(信号機の故障とかアナウンスしてましたが…)、遅延に遅延が重なって、ロチェスター到着が1時間遅れになってしまいました。まめに連絡は入れていたものの、寒い中、Oは駅でずっと待っていてくれたのです。「ごめんね〜私のせいじゃないけど冷え冷えになっちゃったでしょう?」「まあ、これがイギリスだから」って、やさし〜

あのー。イギリスの交通機関である、遅延が激しいから「終点を変更する」というワザ、本当にやめてくれませんか。「終点から一つ前の駅までしか行かないことになりました、ここでロンドンに折り返します」とか、車内アナウンスでサラッと言って、その駅についたらすうっーとロンドン方面に逆戻りするパターン。イヤフォンしてたりしたら絶対聞き逃すよね。一方プラットフォーム上では、客どうしでの(誤)情報が飛び交い大混乱。バスはこれの頻度もっと多し。ザッツ・イギリス😆

とりあえずホットチョコレートで体を温めてから、仕切り直し。
といっても片田舎ではあるので、コンパクトな街の観光に急ぐこともありません。ただ、1年前にお会いした時よりもOは疲れているようにみえました。仕事が大変なんだろうなあ。

ケント州が「イギリスの庭園」と言われるのは、その風景の英国的な美しさということもありますが、ロンドンから南東部はいわゆる典型的なイングランド、もっと率直にいうと、白人率がとても高い地域です。保守的な地盤でもあります。

9月から12月までの4ヶ月間ロンドンの中心に住んでいて、あまりのマルチカルチュアルぶり、あまりのインターナショナルぶりに、ここは一体どこの国なの?と、正直のところ、これもブリテンなんだろうけど「イギリス」に留学しているぞという感じから遠かったのは事実です。もちろん、今のロンドンを体感できた体験は貴重だし、街のどこに何があるか、大体のところの土地勘を身につけることができたのも嬉しいです。

それが、年が明けて引っ越しをして、人間関係も住んでいる土地柄も乗る列車もガラッと変わったことで、今、「ザ・イングランド」を改めて体験している気がします。ただし、まだまだ社会問題を抱えるブリテン、貧困や閉塞感で絶望の淵にあるブリテンを実体験できないでいるなあ(と、大学の同僚Sに伝えたら、「リッチな“白人”イングランドもまた、イギリスの一側面だからね」と言われました)。

ロチェスターの話でした。閑話休題。
ロチェスター大聖堂を見学し、その先のロチェスター城の中まで入り、しばしの間、中世へのタイムトリップを堪能しました。歴オタにはたまりませんなあ、この雰囲気。

ノルマン朝的なNave
Wheel of Fortune,「運命の輪」の壁画再生。キリスト教というより、古来のヨーロッパ文化を感じさせるこのノーション。それが聖堂内にあるとは!タロットカードの話まで熱いオタ話は及び、Oには若干迷惑をおかけした気が。
こちらは城の内部から。たまらんね
私は「窓好き」でもあります
城砦 Wow~

ロチェスターにはディケンズゆかりの博物館があるのですが、そこは時間切れで中に入ることはできませんでした。でもまあ雰囲気は堪能できたし、ディケンジアンとしては、家より作品!ですしね(それだけに、オールド・ヴィクによる「クリスマス・キャロル」上演を逃したのはちょっと悔しい)。

Oとはロンドンでの再会を約して(お互い忙しいから無理かな?)、家路に向かったのでした。次に会う時はO、もう少し元気になっているといいね。

あ!そういえば、香港の新年祭にはロチェスターに来てね!って言われていたんだった……行けるかな?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?