幸せな博論書き

「博論って、詰めの最後の数ヶ月が一番きついのよねえ」
とは、今週の月曜に、ロンドンので久しぶりに再会を喜びあい、ラッセルスクエアでお茶をしたSからのお言葉。

そうそう、お互い意識したことはなかったけど、Sは現在ポスドクなので、彼女の方が先輩なのよ。ロンドン大学の仲間たちの近況を聞き、今、こちらの大学の運営状況も、日本と同様芳しくない様子。「私の周りではよく、第2のべヴァリッジ待望、という言葉を聞く。確かジャスティン・ウェルビー(カンタベリー大主教)もそんなことを書いてたと思う。いやいや、べヴァリッジじゃないでしょう、トーニーだよ、第2のトーニーが今、切望されるべきなんよ」と私。Sも大きく頷いてくれた。やはり専門分野が近いアカ友、アカデミック友だちの存在は、ありがたい。

イギリスの場合、ロンドンだけでなく全国的にいわゆる島国根性をもっともっと削ぎ落とし、まずはEUに復帰して、大学授業料完全無償化など、ヨーロッパでうまくいっている国をお手本に、できるところを取り入れていけばまだまだ捨てたものではない気がするのだけどね。せっかく政権交代を果たしたのだから、まだ見込みはあると思うよ。

Sはソーシャルワーカーの職歴があり、わりと最近に博士号を受領したほやほやドクター、私はもう少しでたぶんそうなるはずと結構境遇が近いこともあり、今後のことに関する情報交換とかも話していて楽しい。ちなみに年齢は私の方がおねいさんだけど、イギリスでは年齢によって、あるいは職位などの身分によって相手への態度や言葉遣いを変えるという文化は死滅したので、本当に気楽。まあ、中には19世紀のまま停止しているのか?というようなすごーい石頭GさんBaさんにも、ごくたまに会いますが。

閑話休題。火曜からは、再びケンブリッジで修道士のような生活。

帰路の車窓から。あと何回ロンドンと往復できるのかな、なんて思いながら。

大図書館での執筆は本当にはかどるのだけれど、徒歩で往復40分かかってしまう。それも気分転換にはよいのだけれど、今日みたいに天気がラブリーな日には、カレッジの庭に出て、ピクニックランチ→木陰で執筆という夢のようなことをしてしまうのだ。庭、といっても、早朝などは鹿もみたことがあるほどだからね、他にはキツネとかリスとか、本当に心地よい空間なんですよ。

何気なく置いてある入手困難な本も、ここケンブリッジだと「そーかい、あんたこれが必要なのかい、あいよ」っていう具合に借りられてしまうありがたさ😭 天国か
木陰で体が冷えてきたら、日向に出て温まるのだ。天気情報によれば体感気温20℃。ついでに素足になりグラウンディング、気持ちよい
後ろを振り返ると、向かい側Westcottカレッジの尖塔がみえます

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