やっと辿り着けたLSEアーカイブ
最近のLSE、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスを知る人は、私のトーニーくんの生業が、ここ大学の教授だったということにかなり違和感を覚えるかもしません。120年くらい前の創立当時はもっと泥臭い大学だっと思うのですが、今や、エリートになりたい若者たちが世界中からわんさと集まる名門校になってしまいました。キャンパスを歩いていても、何ヶ国語も、中には何語か私には分からない言葉も飛び交う、文字通りインターナショナルな大学です。
ここの図書館のアーカイブには、Tawney PaperやらBerveridge Paper やら、この大学ゆかりの人々の名を冠したアーカイブがあるのです。これらへのアクセスも、この度の留学の最大の目的の一つであるといえましょう。
LSEのアーカイブは、基本的にだれでもアクセスできると説明されています。が。実際にIDを作ってもらい、目当ての資料にアクセスするまでが大変でした。「誰でもOK」というならば、どーんとばーんと気軽に公開してくれればいいのにと思いますが、それはこちらの言い分で、図書館としてはそうはいかないのでしょう。
いや、こういう手続きに慣れている人にとっては何てことない作業なのかもしれません。しかし前々回ロンドンに来た時、確か正味10日間くらいの滞在だったと思いますが、その時もアクセスを試みましたが、全然時間が足りなくて断念したという経緯があります。
というわけで、LSEの内部に入ったのは今日が初めてでした。
中に入ってしまえばこちらのものです。ライブラリアンの方々は大変協力的でした。概してライブラリアンの人で嫌な感じの人に出会ったことはないですけどね。
生資料ですよ!トーニーの手書きですよ!タイプしたのでも、彼が直接タイプを打って触った紙ですよ!自分でもキモいとは思いますが、原資料に触れてあまりの胸熱に興奮してしまいます。ウィリアム・テンプルとのやりとり(もちろん原資料です)にもじーん。本当に、志を同じくしていた仲良しだったのね。
ここまでたどり着くのが大変だったので、SNSに出し惜しみする気持ちもありますが(それ以上に安易に公開していいのか?という気がしますし)、これなら共有してもいいかな?というのを、ひとつ。公開も、社会貢献ですので。
ふわんとしてて、案外かわいい字なのよね。彼らしいクセのある字で、あまり上手くはなく。かわいい❤️ (親バカ爆裂ですみません)
資料はまだまだ、果てしなく思えるほどあるのです。道のりは長い。
アーカイブというのは、おそらく本人にとっては「なんでこんなものが残されているんだ?」というものまで混じっているのが常ですから、そこからどのようなお宝を発掘するのか、あるいは原資料を貴石に磨き上げることができるかが、研究者の腕の見せどころなのだと思います。とはいえ資料漁りという作業、本当に疲れる。。。