見出し画像

【序章①】沢木耕太郎さんとお話しするまで。 

私は学生時代、いわゆるバックパッカーだった。バックパッカー諸君であれば「深夜特急」は読んでることだろう。

その著者である、沢木耕太郎さんと、一対一で話す機会が昔あった。 
誰得?な話かもしれないが、、

いまから、ちょうど8年前の2016年11月。東京の小田急線、成城学園前で沢木さんの講演会があった。講演の題名は「旅の不思議、書物の不思議」というもの。日曜日だった。13時30分~16時まで。
 当時のパンフレットには、小学生以上、先着300名が対象とある。どこで
この講演があることを知ったかは定かではないが、席が埋まるのではないかと、かなり焦って申し込みをした記憶がある。

 そして講演当日。深夜までバイトをしていたせいで、盛大に寝坊してしまい、電車の時間ギリギリになってしまい、急いで最寄り駅の生田駅に向かった。準急に乗り、成城学園前駅で下車し、会場の成城ホール向けて歩いていた。成城ホールの前の交差点を急いで渡ろうとしたところ、信号が赤に変わった。早く変われー。と内心叫んでいると、隣に黒のコートを着た男性が立ち止まった。
その瞬間が忘れられない。とにかく不思議な感覚だったのだ。無理くり例えると、まるで自分が本の中にいるような、、そんな感じ。

信号が青に変わり、男性が横断歩道を渡り、私が向かう先の、成城ホールの入り口に入っていった。その男性にはオーラがあった。その人の周りだけ空気が澄み切っているような感じだった。

私も受付を済ませ、会場ホールに入った。意外とお年を召されたが多かった。私のような学生はかなり少なかった。

しばらくして、アナウンスの後、会場が暗転し、第1部となる
子ども読書リーダーによる朗読がはじまった。。

                        ②に続く、、



いいなと思ったら応援しよう!