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【詩】笑わない奴

※先日、うつについて専門であげていきたいと述べたのですが、それだけだと熱やエネルギーが余ってしまう感覚があり、詩や創作シリーズを継続しながら、うつについても触れていきたいと思っています。うつにだけ興味のある方は、これらはブラウザバックしていただければ有難く思います。お詫び申し上げます。



奴は不真面目な奴だったが、切れ味のある皮肉を言う奴だった

奴は至って不真面目だったが誰より情に熱い男だった

俺の友人の女の子がぞっこん惚れ込んでいた彼氏から振られた時に

満面の笑みでホールケーキを持ってきたのも奴だった

奴とは熱く議論を交わしたものだが

今でも1番覚えているのは師匠が死んだ時のことだ

俺は師匠を失ったあまりの悲しさに涙を堪えきれなかったが

奴は嘔吐していた

結局は奴が1番真面目だったのだと思う

その後皆に向けて挨拶をした奴の顔は

この世で最も美しい輝きを放っていた

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