【詩】苦悩の落ち着く所
頑張っていることをただ頑張っていると
それを言ってくれる概論や人がいるだけで
生き延びれる可能性があった人がどれだけいただろう
好きな歌手は【誰がその背中を撫でてやろうとしただろう】という言葉を残したが
背中を撫でてもらえない人がどれだけいるだろう
別に何もかもを求めているわけじゃない
ただ心配してもらえるという事実に
そのあたたかさに
触れられなかった人がどれだけいただろう
私が学ぶ心理学概論では母の愛の重要性が説かれるが
決まって先人が口を揃えていうのは
【無条件の愛】【あなたはあなたのままでいい】
それを母性と名づける
夜の街に救いを求めるのは
時として代替の母性を求めているという気もするのだ
あたたかな眼差しで見守ってくれる人が
たった1人いるだけで
どんなに尊い延命処置がなされるだろう
ではそのあたたかな人はどんな人だろう
それはきっと乗り越えた人
乗り越えた人だよ
乗り越えた人は深い顔をする
深い顔の人は物静かで、めったに怒らない。
尊い苦しみに比例して、彼の人生の"質"がそのほかの人を包み込むのだろう
平和は難しいものだ
それゆえに平和は尊いものだ
自己受容と形容される世界の絶対肯定に
その勇敢なわがままに
私は今日も春を見出す