【詩】雨のその先
僕の言葉ではそれを表現しきることはできないかもしれないが
子どもの頃からの情景の最果てに
誰にも見られない不幸を一身に受けて
ただぼーっと
あなたが遠くに降る雨と木々を見つめている時
その時に情緒というものが美しく
あなたの身体を光り輝かせて
そうして家に帰っても自分の気持ちは胸にしまって
親にも友人にも何も言わないあなたは
どこまでも美しく
あなたは自然を感泣させている
さあいつの日かあなたが
遠くの木々の情景の向こうに
その降りしきる雨の雲の向こうに
鮮やかな智恵と目覚めの青を見つけ出すのならば
その日はいつの日かのあなたのような子を
恋に落として導いておくれ