2025年1月の記事一覧
【詩】時間の差別はないな
人のあたたかさというのは
その人が風雪を耐え抜いた後にする仕草そのものだ
その人は特段際立ったことを言うわけでもないので
みんなはあっちの華のあるきれいなお兄さんお姉さんの方に行くだろう
ただ20年30年くらい経ったあとかは知らないが
そのかつての若者がひとり家路についた時に
凛と咲く一輪の花のもとで
その私を見守った先人の愛に気づくのだろう
早く気づけばよかったな
もっと知れ
【詩】抜けたあとはみなそれぞれ
泣きそう 泣きそうって あなたがよくいうから
私はちょっとそれが面白くて
ただ町を歩いているだけなのに
すぐ泣きそうっていうから
でもそれは決まって私が何かに喜んでいるときで
この人すぐに派生するんだなって思ったら
みんなが温かく見えるっていう
町の人へのとばっちりが私から出ていっちゃって
空は静かに、音を立てない
【詩】ピンからキリまで
平凡な正義主義を持つ人間はぶっきらぼうな顔をして私に全く話しかけてくれなかったが
最後の最後の方に
「人並みには頑張った方がいい」そう言った
激烈な平和主義を持つ人間は私に会って早々
ダッシュで駆け寄ってきて「休め!」と血相を変えて言った
私は人間の幅を垣間見た
そして私は海に出かけた
【詩】人間になっちゃった
大金持ちになれたらすごいし
20万を稼ぐこともすごい
10万を忙しく稼ぐこともすごいし
自らを守り部屋に籠ることもすごい
時としてくだらない笑いが出ることもすごい
フォーカスを少し遠くにしてみた
この突き抜ける青い天空の下では
みんな1人の人間になっちゃった