シェア
Aoy
2024年11月8日 21:53
僕は彼女と恋に落ちた。彼女との出会いは大学の構内で、授業が被ったことによるものだった。彼女は黙々とノートを取っていて、僕の大学では(というよりどこの大学でもだとは思うが)そんなすべての文字を書き取るような人は滅多にいなかったので、半ば僕は感心していた。そのノートは色彩に富んでおり、綺麗な図解と、それでいて膨大な量の書き留めがあった。それを見た時、「これが女の子なのか」と僕は思った。
2024年10月21日 16:35
「どうしたの?」「いや少し思うところがあって、私も飲みたいと思ったの。」彼女は生来コーヒーを飲める人ではなかった。小さい頃からその苦味と香りが嫌いだったらしい。しかし今日はその彼女がコーヒーを飲みたいと言い出した。僕は驚いて、でも心なしか否、深いところで嬉しさを感じて、少し心配しながら話した。「あんま無理はしないで。これは家のドリップコーヒーよりも深く煎たものだから味も濃いよ。」