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「母の大量○○事件」~小学生期~

今回も私の小学生時代の時の体験です。

私は一人っ子で父親にかなり甘やかされていました。

逆に母は非常に厳しかったので、母に対しての私の反発は小さい時からかなりのもの。


能天気で楽観的な父親と反抗心むき出しの娘。

その2人が、母1人に対してタッグを組むわけです。

母はとにかく無口で気難しく、そして大人しい人。

そんな母にとって、私と父親の2人は相当ストレスだったと思います。

~突然の出来事~

その日も一日、いつもと何も変わらない一日でした。

我が家は夜、家族全員で一緒に寝ていたのですが、夜中にふと母親がトイレへ。

私もその気配で目を覚ましウトウトしていたのですが、気付くといつまでも母がトイレから戻ってきません。

何となく気になりながらボーっとしていると、母が戻ってきました。

・・でも、何だか様子が変・・。

前かがみになり、やっと布団に戻ってきたと思ったらそのままうずくまってしまう始末。

そして父親もやっと目を覚まし、どうしたのか尋ねると。

・・何と、余りに胃が痛いと思ったらトイレで大量に吐血してしまった、との事。

それを聞いた瞬間、私はトイレに猛ダッシュ。

その当時は水洗トイレではなく汲み取り式だった為、「本当!?」と思った私は自分の目で確かめに行った訳なんです。

・・もう本当に最低な私・・。

とにかく、トイレに猛ダッシュした私が見たものは、正に大量の血。

これはホントだ・・、そう分かった瞬間、怖くて身動きが出来なくなってしまいました。

でもすぐ我にかえり、今度は母の元へ猛ダッシュ。

するとさすがの父も慌てた様子で、病院に行くため着替えを始めていた所でした。

~一緒に夜中の病院へ~

何故救急車を呼ばなかったのかは今でも分かりませんが、とにかく抱えながら母を車に乗せ、3人で救急へ。

車で5分の所に総合病院があり、そこは救急も受け付けてくれてる所だったので、すぐに母を連れて行く事が出来ました。

田舎の病院なので私達家族以外は患者さんもなく、診察の間真っ暗な廊下の長椅子で1人ドキドキしながら待っていたのを覚えています。

そしてしばらくすると、父親に抱えられて母が診察室から出てきました。

私はあんなに血を吐いたのだから当然入院になるだろうと思ってましたが、母はなんとそのまま帰宅。

何となく何も話せないまま私も後からついて行き、結局家族全員自宅に帰ってきました。

そして、そのまま母は布団に横に。

それからしばらくして母が寝息を立て始めたのを確認後、父から聞いた話によると、

本来ならそのまま入院するのが一番良かったそうですが、病院のベッドに空きが無かった為、入院する事が出来なかった、との事。

取り合えずしばらくは通院しながら様子を見る、という事になったという事でした。

~当時の私の本音~

その翌日の事。

私は母に、はっきりこう言われました。

「お母さんが血を吐いたのは、お前が言う事をきかないからだ」

・・・・・・・。

それは当時小学生の私でも、何となく分かってました。

生意気で言う事を全く聞かない一人娘と、悩みなどとは全く無縁に見える超能天気な父の二人を相手に、母はかなりのストレスを抱えてしまっていたんです。

そのストレスから胃潰瘍になり、大量吐血。という事態になってしまったのでした。


自分でしっかり自覚している事をドンピシャ母に言われ、私は何となく気まずくなりそれからしばらくの間、母と口をききませんでした。

もちろん吐血した当日は心配でドキドキしていましたが、そもそも反省などは全く無く、「お前のせいだ」と母に言われた後から、母の吐血事件の記憶は私の中に何一つ残っていません。


つまり、吐血当日以降は興味が無かったんでしょう。


本当に今思うと、最低な娘です。

それぐらい当時の私は、自分の事しか考えておらず家族にすら本当に無頓着でした。

~新しい解釈~

以前話した通り、現在私は両親と疎遠な状態が続いています。

私は18歳で実家を出ているのですが、親元を離れ一人暮らしをするようになってから、今思うと結構大変な思いをしてきました。


八方塞がりでどうしようもなくなり母に電話をすると「もうお前には関わりたくない。お前からの電話はいっつもイヤな話ばかりだ」と言って取り合ってくれない始末。


そんなやりとりが何度もあり、その度に(うちの両親は本当に冷たい。一人娘なのに助けてもくれないし、一切心配もしてくれない)とずっと思っていました。


更に私自身が「離婚」を経験した事で、

「私は本当に家族の愛情に恵まれない。小さい時からずっとそうだった。

生まれつきそういう運命なんだな。」

そんな風に思いながら、気付けば50歳という誕生日を迎えてしまいました。


だけど最近になって自分が子供の時の事をよく思い出すようになり、素直に思う事。

今両親と私の仲がうまくいってないのは、100%私が原因だ。

子供とは言え両親を全く大事にせず、そりゃあ大人になって私も色々大変だから、昔の事は水に流して仲良くしようよ!とはいく訳がありません。


自分がした事はちゃんと自分に返ってくる。


むしろ、今一緒に住んでいる娘との仲がめちゃめちゃいい事。

たくさんの可愛いペット達に囲まれて毎日幸せな事。

そんな日常に感謝しなくては。

そんな事に改めて気づかされた、私の小学生時代の思い出でした。

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