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海外の地をホームに変え、いち早く成果を出すコツ
今回はかなりニッチな話をしますが面白い話です。
海外ビジネスや海外交流が最近再開し始めているのではないかという推察から、私が経験しそこで実感した学びをお伝えする記事となりました。タイトルに興味を持っていただけたら、最後まで読んでみて下さい。
40代半ばで国際部門に異動し、アジアにある海外拠点と日系企業とのビジネス連携を推進する業務に従事した6年間。
軍政から民営化したばかりのミャンマー(ヤンゴン・ネピドー)を最多に、北京・上海・香港・インドネシア・韓国など5か国7拠点に延べ17回の海外出張を経験しました。
ご留意いただきたいのは、語学力を高めるノウハウに主眼を置いた話ではないので、ビジネス英語を身に付けて海外でバリバリと活躍したい方よりも、最低限の語学力だけで(正確には語学は単なる道具と割り切る)働きたい学びたい方のお役に立てる内容だと思います。
これから海外出張に行く方、将来的な海外赴任を目指され準備をされている方、現地で働くも自分の思うように仕事が進まない方、海外勤務を目指すお子様をお持ちの親御さんやご家族の方に少しでも読んでもらいたいです。
結論を先にお伝えすると、言語や文化の違う異国の地にて仕事や勉強で成果をいち早く出すコツは「相手と仲良くなる」。これだけです。
マジかよ大丈夫か?って声が聞こえそうですが・・・
おこがましくも、年齢や語学力を理由に国際業務に携わるチャンスを自ら諦めてしまった方に対しても、何らかの後押しになる事例の1つと思って読み進めて下さると助かります。
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<目次>
国際部門で働く人ってどんな人?
社内公募でキャリアチェンジ
役員からの指示
強みを活かした戦術
最後にお知らせ
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国際部門で働く人ってどんな人?
一般的には、出自(しゅつじ)が外国語大学卒・帰国子女・海外留学経験・英語能力テストで高スコアを持っている等、語学力か海外経験が必須条件の人の集まりだと想像されるかと思います。
国際部門で働く際に必要な「語学力」と海外の要人と円滑な「コミュニケーションが上手にとれる能力」は、必ずしもイコールではないことが次第に分かってきました。これは後で詳細に説明します。
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社内公募でキャリアチェンジ
記事の展開上、自己開示を先にします。
私の場合、40代からの転職に近いキャリアチェンジです。社内イントラに掲載の海外人材公募にエントリーをしました。
当時も今もシンプルな中学高校英語で、流ちょうな英語は話すことができません。
証券会社に入った理由の1つが海外で働くことでもあったので、40過ぎのチャレンジには不安も有りましたが、不安よりも後悔をしたくないという気持ちの方が強く、年齢のことは気にせず自分の正直な気持ちに向き合って社内公募にチャレンジしました。
公募は、ベトナム社会主義共和国での提携先である現地証券会社に3年間出向し、リエゾン(橋渡し役)として日本企業とのビジネスマッチングをするミッションでした。
書類選考を通過し次は面接。特に対策もせず自然体で面接日を迎えました。何と何と、面接は最初から最後まですべて英語面接だったのです!?
事前に聞いていないとも言えず、面接中は穴が有ればすぐに入りたい気持ちとなり情けないの一言。
公募の結果は、不合格。
全てが終わってある意味スッキリしていた矢先、何と国際部門への辞令が出ました。
会社人生、どこでどうなるか分からないものです。
書類選考の段階でリエゾン候補の人材は決定しており、国際部門内で法人力強化につながる人材も公募で探していたようです。
どんな面接でも臨むならば「可能な限り想像力を働かせよ!」、私にとって大事な教訓となった事例です。
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役員からの指示
ミャンマー出張に出掛ける前、副社長から言われた「シンプルな指示」を紹介します。
副社長:「1回で仲良くなって来なさい」、
私:(しばらく考え込みながら)「あ、ハイ」
副社長:「仲良くなるやり方はあなたに任せるから」
私:(何のアイディアもなく)「自分で考えて、仲良くなってきます」
面談相手は某省大臣の右腕である政府高官。海外公務員なので飲食をしながら仲良くなる訳には行きませんし、贈り物も全てご法度。
自分の強みを活かしながら何か一発やるしかないと思い始めたのです。
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強みを活かした戦術
戦略と戦術で言うと、戦略は「初回で仲良くなって帰国する」の一択。では戦術は? 海外法人の新規開拓に置き換え、楽しみながら戦術を考えることにしました。
どんな相手だと安心して心を開くことができるか?どんな相手だと嫌いになるか?とにかく相手目線で自分がどう見えるのかをイメージした結果、以下3つを選択しました。
①上から下までミャンマーの民族衣装で訪問をする。
②自己紹介は現地語にてミャンマーネームも入れて堂々と行う。
③飴をポケットにしのばせておく(飴ちゃん作戦)
①は現地のマーケットで安く買えるので現地調達(ロンジーとスリッパ)、②少数言語であるミャンマー語は語学教室が皆無で、インターネットで探したチーハン先生の個人レッスンを受け、出国まで準備をしました。
③省内のスタッフがいたらミャンマー語で「チャーチュー(飴)」と言いながら渡すカンロ飴と外人に人気のあるグミをあらかじめ準備。
面談が始まりました。
最初に目が合った瞬間から初めてお会いする高官の顔がみるみるうちに笑顔満載となったのを確認し、間髪入れず②のミャンマー語でのたどたどしくも堂々とした自己紹介を続けました。
ミンガラバー、チャノンミャンマーナーメー ピョウマウンマウンバー、
チャノンナーメー シモムラバー、
チェーズーチャンバーデー。
目が合ってから握手をして自己紹介までは約30秒。
言い終わると部屋の空気感がガラッと変わり、アウエーであるミャンマーがホームのように沸きました。大成功です。
中々取れなかったアポイントも2回目以降はスムーズに入り、同国は4年で計10回訪緬することとなりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1652451036303-v4eRuhyH0T.png?width=1200)
副社長からの「仲良くなれ!」の本質は、
会社の看板や肩書に頼らず、まず担当者として個人が信頼される状況を作りなさい。仕事はその後で良い。このように理解しています。
まとめに入ります。
海外で人間関係を瞬時で作るコツは、常日頃の人間性を高める事であり十分な自己理解だと思います。
それに気づかせて下さった当時の副社長には感謝しかありません。
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最後におしらせ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
よく言われることですが語学力は道具です。文法通り話せなくても全く気にしなくて構わないです(相手もかなり怪しい英語で話してきます)。
お互いの気持ちの通わせ方が何倍も重要だと私は思います。
そのために「プレゼンテーション力」やしぐさや目線の動きから相手の感情を読み取る「非言語コミュニケーション能力」も必要。
道具である語学力磨きはある程度までとして、本来のコミュニケーション力を磨き、まずは仲良くなることを目指してください。
海外赴任も海外留学にも応用できます。
モヤモヤした何かを感じている方は、自分の強みを見つけたい方はライフワークをサポートするコンサルティング会社@HIKARIEでご相談をお聞きする事が出来ますので、ホームページからお気軽にご連絡下さい。https://hikarie-jp.com/top/contact/
また次回、楽しみにしてください。