宗教上の理由でサブカル気取りの女を殺すことにしました。＠日高屋

ひとり日高屋は至高である。

日高屋のみなるものはしてみたいが、そういう空間ではないため、行いたくはないが。

塾講師の面接に行ってきた。大学三年の秋半ばなのにほぼ袖を通していないリクルートスーツを引っ張り出し、タトゥーを隠せるようにすべてのボタンをつけ、鼻ピアスがばれないようにマスクをして面接に向かった。

「就活生なのかお前は」なんて思うようなポイントをすべて隠し
しがない就活生の服装をして乖離する自身に嘲笑を浮かばせながら
かしこまった空間に2時間ほど滞在した。

面接は筆記試験とall Englishでの面接だった。
海外経験があるだろう人達に対しつたない英語を話し
immediatelyの単語の意味を模擬授業かのように説明して

赤っ恥をかいた

塾の説明の時点でおかしかった。
私の持っているTOEICのスコアには及ばないレベルを講師にも求められていたし単語の意味が全く分からない選択問題やら敬語が使えない私に対して敬語に直す問題も出された。

あぁこれは落ちたわｗなんて思いながら四諦どころか5那由他諦を抱え、面接を終わらせた。

さっさと帰って一人でご飯を食べに行くことしか頭になかったため

エレベーターに入った瞬間ヘッドフォンをつけていたら
他の面接を受けた学生が全員乗り合わせ、会話を始めてしまった。

「しまった」と思いヘッドフォンを外すが、ワンテンポ遅れてしまった私にほかの学生が気まずそうにしているのが少しわかったので

またヘッドフォンをつけなおし三人が仲良さそうにしているのを置き去りに反対側の歩道に歩いて日高屋に向かった。

日高屋に入ろうとした瞬間さっきの三人が後ろを通り過ぎた。

もう死んでくれ～まぁもう会うことないと思うけどな、じゃあな。

なんて思い引き戸を開けた

日高屋は素晴らしい。一人で飲むのに最適な空間だ。
どちらかというとメニューがあまりにもアルコールを誘発するものばかりだから飲もうなんて気分がないのにいつの間にか頼んでいるというのが実際のセオリーである。

まぁ今日は飲みたい気持ちが４：６出なかったけれど

ドラゴンハイボールなるポスターにつられて頼んでしまった。

生姜焼き定食を頼んだ。
申し訳ない量の千切りキャベツの横には致死量のマヨネーズとマカロニサラダ。ヘルシージャンキーすぎる。

そもそも、生姜焼き定食という概念がヘルシーのふりをしてとんでもなくジャンキーなのだ。
高校の家庭科の授業でバランスよく弁当のおかずを決めよう。
というものがあった。
その中で私が選んだ生姜焼きは圧倒的カロリーであったこと、「選んだ人はちょっと…。」という発言、同じ班の人からの薄笑い。

その時から私のなかで生姜焼きはヘルシーの皮をかぶったハイカロリー爆弾野郎なのである。

マヨネーズの量に圧倒されつつも千切りキャベツとマヨネーズを和えて一口かき込んだら世界が爆発した。

マクドナルドの味がするのだ。

お前もジャンキーじゃねえかよ。
なんて思いながら思わぬマクドナルドエンカウントイベントに舌鼓を打ち、生姜焼きもバクバク食いながらぼそぼそ「うまい、うま…」なんてひとり呟きながら酒を飲んでいた。

「一人で日高屋に来て飲んでいる女と結婚したほうがいいのでは」
なんて頭の中でぼんやりと思いながら食指を進めていた。

周りを見渡すとくたびれたスーツ姿の人たちが酒を片手に一人猫背で飯をかき込んでいた。

その点では私はなじんでいたのかもしれない。
クソみたいだな

御茶ノ水駅に入り、ハヌマーンを聴く
クソサブカル女さながらだ。
こんな女を信用してはならない。

もうこんなことやめましょうよ

なにものにもなれなかった者たち（女の方が自己承認欲求が高いため特に女に言っているが）が何者かになりだそうと酒、たばこ、ぼっちを強調し、怠惰な自分を許容し、コンテンツ化し、ラベリングし、最終的に一番売りたかった自分の容姿を売ろうとするし、YouTubeをワンチャン狙って始める。

こういうやつらの発言にはすべてにおいて「（かわいいのに）」という枕詞がつくのだ

信用してはならない女ラスト

「にゃんたこにあこがれる女」
「サブカル気取りのマイナーな音楽が好きな女」
「飲酒と食事をステータスみたいにして絵も気どりしている女」
「ハヌマーンを聴く女」
「邦ロックのＭＶに自分語りする女」
「花束みたいな恋をしたが好きな女」
「麦君と絹ちゃんにあこがれている女」
「中野ブロードウェイが好きな女」
「ミスＩＤにあこがれている女」
「ビレッジバンガードにいる女」
「ブランド思考のない女」
「肩だけを露出している女」
「もてなすのが好きな女」
「ちょっと絵の上手い女」
「美男子が嫌いな女」
「ベーシストが好きな女」
「フォロワー3000人くらいのツイッターにいる何してるかわからない女」
「Tiktokで腰ふりダンスをしている女」
「一人で日高屋に来て飲んでいる女」

こいつらを発見したらすぐさまその場を立ち去らなければならない