星降る暗川

闇に塗れた川
浮かぶ大きな石が反射する光を待つ
明かりをもとに一つ一つに足をかけ、離す
一歩ずつ慎重に向こう岸を目指して
川に落ちたら戻るまでどれだけかかるか
戻れないかもしれない
滑らないよう一つずつ丁寧に足を乗せる
向こう岸に、白い腕が見える
あの人同じ羽衣を来て、手を振っている
もう少し
あと一歩
柔い手拭いで汗を拭ってくれた
冷たい水をもらって、少し休んで、一緒に出かけた
たった一年に一度の逢引き

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