音降る梅雨
ざあざあ
ぴちょぴちょ
ざあざあ
ぴちょぴちょ
暗い部屋に、
外の豪雨の音と、雨漏りの雫の音
洗面器に鍋にボウルに深皿に
使えるだけ使って床を守る
屋根は守ってくれない
というか限界だ
子供の頃なら天然のシャワーだと浴びれたけど、なんなら飲んでいたけれど
雨に汚いものが含まれてると知ってから、できなくなった
雨の音は嫌いじゃないけど雨を被るのは嫌い
雨が鳴くのはレコーダーの中だけにしてくれないかな
ざあざあ、
ぴちょぴちょ、
今日はきっとろくに眠れもしない
雨があがったらすぐ出て行かなければならないのに、それだけの体力を蓄えられるか
道も補導されてない山の中の小屋
物置と寝泊りできる用の寝室ともう二つ部屋があった
その二つの部屋は潰れていて用途すらわからない
物置は屋根の半分が壊れてた
ボロボロの小屋
朝になって、あるいは昼になって、もしくは夕方でも、日の光が見えればすぐに出る
山を越えなきゃならない
誰のためでもない
自分のためだ
自分のためだけ
それだけなのに、雨はやまない
きっと僕が悪い子だから
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