映画「どうすればよかったか?」を観た
観た感想なので、本編のみのこともあるかもしれませんが。
監督の姉は医学部に進学し、解剖でつまづいた。
そこから変化したと言っていた。
挫折がトリガーか。
父は医師とのことだが研究の方。母も研究職で
自宅かな?に、研究の設備機械がたくさんある部屋があった。
食事をする際には、ランチョンマットを引いていた。
しっかりしたおうちなんだと印象的だった。
時々外観の一部も映るがご自宅は大きく、庭も広そう。
「どうすればよかったか?」は、監督が父に最後に尋ねている問いかけ。
個人的な予想ですが、
最初の異変で病院に行ったとき、医者が「100%健康だ」と言ったから
連れ戻した、とのやりとりが両親と弟であったが、
医者に診せていないか、もしくは両親が説き伏せたか、じゃないかと思った。
数十年前はきっと、今ほど精神疾患に理解がなかったと思うし
「変な人」になるから、普通ということにしたかったのではないかと。
両親両方なのか、どちらかの意向なのか。
世間体は気になるものである。その気持ちもわからなくはない。
ススキノの殺人事件も、犯人の父親は精神科医だった。
それを思い出した。
監督の説得により、医療を受け「合う薬が見つかった」時のお姉さんは
表情も変わっていた。薬・医療ってすごいと思った。
変な人ではなく、心が弱い人ではなく、病気ということだ。
さらっと流れただけで逆に怖かったのが、
「家に刃物を持った男がいる」という(おそらく妄想)ことで
姉が通報し、警察官数人が駆け付けていた玄関の映像。
監督は、姉と対話しようとしていたし
認知症の症状が出た母にも怒ることなく穏やかに付き合っていたところは
優しさが表れていた。
花火のシーンも楽しそうだった。お誕生日会も還暦も、ちゃんとやっていた。
姉が単独で渡米した、Who's whoという雑誌に載り偉い人が来たなど
よくわからない会話もあるし、
お互い話すのをやめなかったり、何を言っているのかわからないところも
多かったが、そこもリアルだった。冒頭のみ字幕がある。
姉は病死してしまうのだが棺が映るシーンがある。
父は論文を入れていた。
これの真意とは。娘のためなのか。私なら入れてほしくないな。
両親も、娘がこうなった時にどうしたらいいかわからなくなってしまったのかな。
第三者が~となっても、身内も説き伏せられないと難しい。
強引に周りが動くことはできないし、「家族がそう言っているなら…」と諦めるだろう。仕方ない。
自身でいうと、母親には複雑な感情を抱いているが、尽くすことはできないが、大切にはして、何かあったら適切な対応をしたいと思った。