OSXでネット通信量上位ランカーの mDNSResponder とは?
アクティビティモニターでネット通信量がいつも上位。
こいつの正体は?
mDNSResponderは、macOSを含むAppleのオペレーティングシステムで使用されるバックグラウンドプロセスで、Bonjour(ゼロコンフィギュレーションネットワーキング)サービスを提供します。これは、ネットワーク上のデバイスを自動的に発見し、接続を簡素化するために使用されます。mDNSResponderは、DNSサーバーへの問い合わせを処理し、サービスの広告および発見を行います。
mDNSは、ローカルネットワーク上のデバイスがIPアドレスを持っていなくても、ホスト名を解決するためのプロトコルです。このプロトコルにより、ネットワーク上のデバイスは、その名前で相互に通信できます。
DNS-SDは、ローカルネットワーク上のサービスの自動検出と構成を行うプロトコルです。このプロトコルにより、ネットワーク上のデバイスは、自分自身の機能を自動的に公開し、ユーザーがそれらを見つけて利用できるようになります。
mDNSResponderは、これらのプロトコルの実装により、Appleデバイスのネットワーク機能に欠かせない役割を果たしています。たとえば、AirPlayやAirDropなど、多くのAppleデバイス間でのデバイス間通信に使用されます。
Apple標準のプロセスなので、心配は御無用です。
役割と機能
サービスの発見と広告:
mDNSResponderは、ローカルネットワーク内のサービス(例:プリンター、ファイル共有、メディアストリーミングデバイス)を自動的に発見し、それらを他のデバイスに通知します。
DNSクエリの処理:
ローカルネットワーク内およびインターネット上のDNSクエリを処理します。これにより、デバイスはドメイン名をIPアドレスに変換して通信を行うことができます。
ネットワークトラフィックの管理:
mDNSResponderは、ネットワーク上のDNSトラフィックを監視し、最適化された方法でクエリを送信および受信します。
高いネットワーク通信量の原因
mDNSResponderが高いネットワーク通信量を引き起こす場合、いくつかの原因が考えられます:
頻繁なサービス発見クエリ:
ネットワーク上の多くのデバイスが頻繁にサービスを発見しようとしている場合、これが通信量を増加させる可能性があります。
大規模なネットワーク:
多くのデバイスが接続されている大規模なネットワークでは、mDNSResponderが処理するクエリの数が増加します。
ネットワークループ:
不適切なネットワーク構成によってループが発生し、同じクエリが何度も送信される場合があります。
誤設定またはバグ:
BonjourサービスまたはmDNSResponderの設定に問題がある場合、過剰なクエリや応答が発生する可能性があります。
トラブルシューティング
アクティビティモニタの確認:
アクティビティモニタを開き、mDNSResponderのCPUおよびネットワーク使用量を確認します。
ログのチェック:
コンソールアプリを使用して、mDNSResponderのログを確認し、エラーメッセージや異常な動作を探します。
ネットワーク設定の確認:
ネットワーク設定を確認し、ループや不適切な設定がないか確認します。
サービスの制限:
必要のないBonjourサービスを無効にするか、ネットワークトラフィックを減らすためにサービスの発見頻度を調整します。
無効化方法
mDNSResponderを完全に無効化するのは推奨されませんが、以下の方法で一時的に無効にすることができます:
再度有効にする場合:
ただし、無効化するとBonjourベースのサービスが利用できなくなる可能性があるため、慎重に行ってください。