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2か月の独学で中小企業診断士1次試験に1発合格した方法 Part1

はじめに

はじめまして、KKと申します。
先月中小企業診断士1次試験が2日間通して行われ、本日その合格発表がありました。私は全7科目を受験し合格することができました。これで11月に行われる2次試験を受けることができます。
試験翌日に正解と配点が発表されるので、自己採点で受かっているのは分かってましたが、正式に発表されて安堵しました。

なお結果は11時10分ごろHPで発表されました。(キングオブコントの決勝進出者も今日の正午に発表なのでどちらが先になるかワクワクしてました。)


試験会場の上智大学四谷キャンパス

私にとって今年が初めての受験でしたが、タイトルにある通り試験2か月前に勉強を始め、合格することができました。直前の途中3週間ほどは予定がありほぼ勉強できなかったので、それを除くと実質1ヶ月半の勉強期間となります。その間の勉強時間は最大でも80時間くらいだったと思います。

中小企業診断士1次試験は全7科目で出題範囲が広いこともあり、試験合格には通常800〜1,000時間の勉強が必要と言われ、平均3年かかるという統計データもあります。そんな試験に、なぜこのような短時間で受かることができたのか、その方法を説明していきたいと思います。

そもそもなぜ試験を受けたのか

 中小企業診断士という資格の存在は昔から知っていました。新卒の研修で出てきた講師の方が自己紹介で中小企業診断士保有者であることをおっしゃっていたのが最初に知ったきっかけだと記憶しています。当時メーカーの技術職だった私には無縁の資格であり、特に興味も持ちませんでした。むしろ私は語学が好きだったので英語の他中国語やスペイン語の資格を受けたりしていました。(ちなみに中国語はHSK5級に合格、中検2級は1問足らず不合格、スペイン語検定は4級合格、3級は全く歯が立たずという感じでした)

実際の問題用紙


今回中小企業診断士試験を受けようと思ったのは昨年の10月頃となります。今の仕事が中小企業向けにITサービスを提供する会社で、経営戦略を考える部署におります。ちょうど転職したてで、業務に必要な知識を補っていくにはどうすればれよいかを考えた時にふと中小企業診断士試験のことが脳裏に浮かびました。
また周りに士業の友人がおり、士業のつながりで交友関係が増えたり仕事を紹介し合う関係性は面白そうだなと思いました。

早速資格そのものや、試験日程について調べてみると、今やっている仕事に直結し、業務上活かせる可能性があると思いました。試験は毎年8月なので、その年の試験は終わったばかりでした。受験するなら1年越しとなりますが、難易度やどのくらい勉強が必要かを実感する目的で試しにR2の過去問を解いてみました。その時の結果は以下の通りでした。

経済学・経済政策:48、財務・会計:28、企業経営理論:58、
運営管理:54、経営法務:44、経営情報システム:60、
中小企業経営・政策:36

正解したものの中でも自信がないものや、全くの勘で答えた問題もありましたが、試験の中身も踏まえると科目によってはそこまで勉強が必要ないものがあることがわかりました。経営情報システムに至っては現時点でも科目合格できる可能性があることがわかりました。

この時はそれ以上何も勉強はせず、翌年の試験を受けることだけを決めて終わりにしました。

試験を申し込む

月日はながれ今年の4月になり、試験の申し込みは非常にアナログで願書を協会まで取りに行くか、返信用封筒を送り郵送で送ってもらう、その後郵便局で払い込みをするというものでした。今時webで申し込めず、カード決済もできないなんて、なんて時代遅れの協会なんだと感じました。こんな協会が出す試験問題が今の時代にあっているのだろうか、実務に役立つ試験なのだろうかと心配になりました。

ここで改めて何のために受験するのかを考え言語化しましたが、大きく2つありました。

  • 実力試し

  • 業務上の利用。必要な知識を身につけ、対顧客・対社内へのタグ付け。

①私は高校受験の時に人生で一番勉強しました。その後高校〜大学では成績は良くなかったのですが、社会人になり仕事も効率的に行うように意識づけしているので、今ならはるかに効率的に勉強ができると思いました。当時と比べて集中力やかけられる時間は減っているものの、考え方や時間の使い方は向上しておりその実力を試す良い機会だと考えました。
また以前TV番組で、過去問だけを5周やって東大に受かった人の話を聞き、いつか試してみたいとも考えていました。

②私は今ITベンチャーで経営企画・事業開発のポジションで働いていますが、お客様には中小企業が多く、経営者の方とお話しさせていただく機会もあります。中小企業の経営支援に必要な知識が業務上役立つと考えました。またその際に中小企業診断士と名乗れることもプラスになると考えました。ちょうど会計系の知識の勉強も必要なタイミングだったので一石二鳥といった感じでした。

受験料の払込みを持って申込み完了


受けるにあたって何を考えていたか。

受験の目的を考えると、勉強に多くの時間をかけたくありませんでした。資格を持っていないとできない仕事があるわけではなく、合格することによるメリットがそこまでないからです。

一般的に勉強時間は1,000時間前後必要と言われてますが、例えば年収600万円の人の場合、時給換算で約3,000円なので1,000時間勉強した場合は300万円の価値となります。年収800万円なら400万円年収1,000万円であれば500万円となります。

果たしてこれだけの価値があるのでしょうか?かけた労力を将来回収できるくらい年収があがる見込みはあるでしょうか?私の場合、業務に直結する内容であれば喜んで勉強しますが、資格を取ることによる効果は業務が少しやりやすくなる程度なので、試験に受かるためだけの勉強は必要最低限にすませたいと考えてました。

受験票



「勉強時間は1,000時間」は嘘?

そもそも勉強時間1,000時間必要かも疑問でした。たしかにネットで「中小企業診断士 勉強時間」と調べると800~1,000時間、平均学習期間3年などという説明がよくでてきます。ただこれらの記事は資格試験の予備校のHPであったり、それらに誘導するアフィリエイト記事でした。1,000時間というのも客観的なデータがなく、根拠に乏しいものでした。

単に予備校に誘導しているマーケティング目的なのではないかと思いました。独学で1,000時間勉強するのは大変だし非効率、だから予備校に入って効率的に合格しましょう、といった感じに見受けられました。
また中小企業診断士という資格を権威あるものにしたい、というインセンティブもあるのかもしれません。例えば100時間で受かる試験と思われたら資格そのものへの疑問をいただき、魅力が減り、受験者が減ってしまう可能性もあるからです。

私は過去にwebマーケティングの業務担当をしたことがありますが、これらの記事は資格の予備校が書いている場合は自社サイトのSEO対策、他者が書いている場合は、予備校が広告主としてお金を払って記事を書いてもらっています。よくあるおすすめランキングなどの記事は、広告主が上位になるようにブロガーにお金を払って、記事を書いてもらってたりします。作為的に広告主に有利な内容になっている可能性があり、こういう記事は鵜呑みにしないほうがよいのです。


話は勉強時間に戻りますが、たしかに社会人経験のない学生の方などは1,000時間くらい必要なケースがあるかもしれません。しかし私は社会人であり科目によっては業務上得た知識・経験で解ける問題がありました。

R3年の試験の統計データをみると、学生の受験者は全体の3%しかいません。6割以上が民間企業勤務です。また20代以下は受験者は16.3%で大多数が30代以上、一般的に10年前後は社会人を経験をしていることになります。受験者や合格者の多くが社会人である資格であれば、それに合わせた勉強時間を基準にするべきだと思います。
https://www.j-smeca.jp/attach/test/r03/r03_1ji_toukei.pdf

そもそも仕事が忙しい社会人にとってはそんなに多くの時間かけられないですし、正直そこまでの価値がある資格だとも思いませんでした。
また仕事も通常程度忙しく、コロナも落ち着いているタイミングだったのでプライベートもいくつか予定が入っていました。なので仕事もプライベートも極力犠牲にせず、最低限の努力で合格する力を手に入れることに主眼を置きました。試験のために有休を取得したり、プライベートの予定を断念しないことにしました。

試験前日にいった神宮球場、つば九郎の2,000試合


長くなりそうなので、一旦こちらで区切らせていただきます。
どのように勉強を進めていったかは次回以降で説明していきたいと思います。


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