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"ハドソン川の奇跡"から学ぶ自己主張の大切さ
みなさん、トムハンクス主演のハドソン川の奇跡という映画をご存知でしょうか。
ニューヨーク、ハドソン川で実際に起きた飛行機事故を映画化したものです。
着陸して5分と経たないうちに、飛行機はバードストライクに遭い、エンジンに鳥が巻き込まれ、両エンジンが脱落。
機長は空港に引き返すことをまず選択しますが、高度が足りず、やむを得ずハドソン川へ着水を決断します。
バードストライクから着水までの時間は、わずか208秒。
緊迫した状態の中、パイロットや乗務員たちの冷静な判断と行動で、乗客乗務員155名が全員生還することができたのです。
しかし喜びと安堵も束の間。
後日、調査委員会は着水は避けられたのではないかと機長たちに詰め寄ります。
コンピューターでのシミュレーションの結果、バードストライクからすぐに空港へ引き返せば、間に合ったという事実がわかったのです。
さらに、エンジンは完全には脱落していなかったことも判明。
飛行機の着水は生存率の低い選択。
さらに、事故の起きた一月のニューヨークは極寒で、着水時に助かっていても、その後の浸水や気温により低体温症になる危険もあります。
あえて着水を選んだ理由は?乗客を危険に晒す必要があったのか?
空港に引き返せば飛行機をこれ以上損傷させなくて済んだ。
会議では厳しい問いが機長らに投げられ、
本当は自分の選択は間違っていたんだろうか…。彼らは憔悴していきます。
しかし、実際に操縦した感覚とシミュレーション結果の違いへの違和感を拭えずにいた機長は、ある時ふと気づきます。
『タイミング』
有識者の集まる会議で、コンピュータで再現された通り、フライトシミュレーションを2名のパイロットがそれぞれ行い、無事空港へ着陸した映像が流れたとき、ついに機長は反論します。
そこに人的要因は考慮されているのか。
私たちは初めて事故に遭遇した。
飛行機の現状を把握し、最善を考える必要があった。
このシミュレーションでは、初めから事故が起こることがわかっている状態で、パイロットは両エンジンを喪失しても、即座に次の行動を取っている。まるでミルクの入ったコップを手にとるように。なんの迷いもなく。
それが本当に事故の再現と言えるのだろうか、と。
会場はざわめきます。
そこで、再度35秒間の判断時間を設け、フライトシミュレーションを行います。
すると、2人のパイロットはどちらも空港まで辿り着けず、墜落してしまいました。
また、エンジンは完全に損傷していたことが事後の調査で改めて判明します。
そこで、調査委員会は間違いを認め、機長は冷静な判断とその技術を人々に賞賛されるのでした。
このようなお話ですが、観ていて強く感じたのは、自分の感じた違和感、意見を主張する大切さです。
専門家が並び、威圧される場面でそれをするのは困難なことですが、主張したからこそ、この事故の結果が大きく変わりました。
彼は犯罪者か英雄か。
私たちにも日常で、間違いや誤解を自分で正さねばならない時があります。
その時、ちゃんと声を上げられるでしょうか。
間違いを間違いだと、あなたの言葉で言えますか?
改めて考えさせられる映画でした。
そしてとても感動しました。心に残る素晴らしい作品に出会えたなという感想です。
是非、私の言葉では伝え切れないので、この映画を観ていただけたらと思います。