18.カンスイの働き(チャットGPTに聞いてみた)
蘭州拉麺の手延べ麺になぜカンスイを使うのか?
ネットでカンスイのメカニズムを説明する情報を探したがなかなか見つからない。
そこで、
チャットGPTに聞いてみた。
Q:質問
麺づくりにカンスイを使う理由とカンスイの役割やそのメカニズムを教えてください。
A:回答
プロテイン解離: カンスイのアルカリ性がグルテンのタンパク質結合を変性させます。これにより、グリアジンとグルテニンが解離し、グルテンのネットワーク構造が崩れます。
グルテンの溶解: グルテンのタンパク質がアルカリに溶解しやすくなります。これにより、グルテンがより均一な状態になります。
グルテンの再結合: カンスイと反応したグルテンは、水と再び結びつくことで新しいネットワーク構造を形成します。この新しい構造はより強くて弾力性のあるものとなります。
このような変化によって、麺の弾力性が向上します。カンスイを正確に計量し、適切なタイミングでグルテンと反応させることで、理想的な麺の食感を得ることができます。
以上がチャットGPTの回答でした。
実は手延べ麺の生地がまとまらず、長い間悩んでいましたが、チャットGPTのおかげで「目から鱗」です。
変更前:
①水にカンスイを入れる
②小麦粉に①を入れて水回し
変更後:
①水にカンスイを入れない
②小麦粉にカンスイを入れて水回し
変更結果:
①水にカンスイを入れない場合、生地が簡単にまとまるようになった。
考察:
生地をガムのように細く伸ばしたいのに対して、逆にカンスイが小麦粉のグルテンのネットワーク構造を破壊しボロボロにしたのである。
これは真逆でしたね。
手延べ麺づくりでカンスイを使用する際は生地がまとまってから使用すべきでした。
特に、薄力粉はグルテンが少ないのでカンスイの影響はありませんが、強力粉はグルテンの量が多いのでカンスイの影響をもろに受けます。
確かに、再度蘭州拉麺の職業訓練学校のYouTube動画を見ると、カンスイ液は生地がまとまってから使用していました。
また、過去の手延べ麺の製造記録データを見てみると、薄力粉では100%成功していました。
しかし、中力粉では成功率が低下しており、強力粉では間違いなく100%失敗していました。
なお、小麦粉の種類に関係なくカンスイの比率は小麦粉に対して1%を基準に配合しています。
ここで、あらためてカンスイを使う目的はなんだったのか?
整理すると、
①麺に弾力性をつけること
②中華麺に香りをつけること
本場の蘭州拉麺では、小麦粉は強力粉を使用します。
強力粉はグルテンを多く含んでおりこのグルテンのおかげでガムのような細い麺線にすることができます。
しかし、強力粉は麺のつなぎは強化されますが、一方で麺が硬くなる為カンスイを加えて麺を膨らませ、歯応えを柔く感じさせているのです。
特に、きし麺タイプや太麺の場合にカンスイが効果を発揮します。つまり歯応えを硬く感じさせないようにカンスイが働くわけですね。
それにしても、
チャットGPTはすごいです。
手延べ拉麺におけるカンスイの働きについて、詳しい取説のようなものを提供してくれました。