宇宙人の工房リノベーション
神奈川県某所。
この地域に
革細工と北米ハーレーひとり旅をこよなく愛する、
一体の宇宙人がいるとの情報を入手。
最近自宅の工房をリノベーションしたとの事。
本人曰く「かなり凄い」と・・・
果たして本当なのか・・・
真相を確かめるべく本人に直撃取材した。
11月某日、空は晴れ渡っているのだが
気温がかなり低く薄手のジャケットでは寒くて仕方ない。
彼に指定された場所で待っていると
一台の二輪車に乗る男が颯爽と現れた。
所々錆が表れている年季の入った二輪。
ハンドルや車輪のシャフトも酷く錆びている。
そんな二輪が良く似合う男・・そんな印象を抱かせる。
「お待たせしました。
ここは寒いのでさっそくわが家へ案内しましょう。
私に着いてきてください」
そう言うなりペダルを勢い良く漕ぎ始める彼。
後輪の空気が少ないのか、重たそうに自転車を漕ぐ彼。
一抹の不安が頭をよぎる。
(空気くらい入れろって・・あいつ・・大丈夫なのか・・
泥除けもひん曲がってるじゃん・・
こっち見てないうちにしらばっくれて帰るかな・・)
と、そんなことをつらつら考えているうちに
宇宙人の住処に着いてしまった。
もう帰れない・・・😓
玄関のドアを開けると
彼に似つかわしくない奥さんが出迎えてくれた。
宇宙人オーラ全開の彼とは正反対の印象だ。
それに至って普通の住宅だし・・・
本当にここに凄い工房があるのだろうか・・・
そんな疑問を抱いてしまう私を見透かしたのか、
宇宙人はニヤニヤしながら私を見ている。
ちょっとイラッとするのだが・・・😓
それでは気を取り直して・・・
工房を拝見させていただこう。
今回彼にはインタビューもする。
私の目の前にいる、
このにやけた男の口から果たして何が語られるのか・・・
それでは宇宙人のインタビューをお楽しみください。
インタビュアー(以下I)
I「さっそく本題から入りたいと思います。
過去にも何回かリノベーションしたと伺いましたが
今回で何回目になるのでしょうか」
宇宙人(以下U)
U「4回目です。」
I「4回目・・・何かきっかけなどがあれば」
U「妻にパソコンと椅子を貰ったのがきっかけです」
I「いわゆるおさがり、と言う解釈でよろしいですか?」
U「はい。私、パソコンに苦手意識がありましたので・・
自分から新品を購入するという愚行は犯しませんから・・」
I「まさに豚に真珠、猿に一万円渡す愚かな行為、とでも言いましょうか」
U「え?・・💦えぇ・・まぁ・・そうです・ね・・」
I「ではリノベーションの発端は椅子とパソコン、ですね?」
U「はい。
それまで工房で使っていたテーブルに椅子の高さが合わなくて。」
I「なるほど。ではなぜテーブルだけ作り直さなかったのでしょうか?
革細工の作業台を残しても良かったのでは」
U「全体の調和を取りたかったのです。
それに革細工の作業台も変えたいなと常々思っていましたから。
それで思い切って今回も大々的に工房全体を作り変えました。」
I「工房が仕上がるまでの日にちを教えてください」
U「2日間です」
I「解体含め、ですか?」
U「はい。解体含めての日数です。」
I「解体後の材料、どうされました?」
U「殆どの材料を再利用しました。
なので思ったよりかなり費用を抑えられました。」
I「明確なアイディア、設計図はありましたか?」
U「いや、無いです。何となくのイメージでしかなくて・・
そんな中、妻にIKEAに行きたいと言われまして。
妻は車の運転が出来ないので渋々行ったのですが・・
でも思えばこのIKEAに行ったのを機にして
一氣に物事が進みました。
結局イメージ通りの工房に仕上げられましたね。
今までで一番理想に近いです。
満足です。」
I「IKEAのアイディアをパクったのですか?」
U「(笑)
IKEAのアウトレットで丁度良いサイズの天板を購入したのです。
それをパソコンデスクにしました。
そこからどんどんアイディアが湧いてきて。」
I「一番大変だった箇所は?」
U「う~ん・・特にありません。
物を作るのが好きなんで苦労を苦労とは思わないんです。
夢中になって作業していますから。」
I「パソコンデスクに革細工の作業台兼BAR、
それからこちらは・・・
勉強&読書&本棚&接客用の机と言う事ですが・・
何を勉強されているのですか?」
U「英語です。オンライン英会話も受けてます。」
I「勉強・・ご自身の歳を考えたことはありますか?」
U「地球に来てもう半世紀になりますね・・
学びに歳は関係ないと思います。
やる気があるのなら
その時を逃さず存分にやればよいと思います。」
I「最近読んで面白かった本は?」
U「THE MIDNIGHT LIBRARY」です。
I「革細工の作業台にはネオン管が飾ってありますが。」
U「BARをイメージした作業台にしたかったので。
ここも大満足です。
作業台ですが、ここでビール飲む時が最高ですね。」
I「このハーレーのブリキの看板はどこで?」
U「すべてアメリカで買いました。
行くたびに買い集めておいたものを飾ってあります。」
I「最後に・・・
これを読んでくださる方々にメッセージなどあれば。
あくまでも読んでくれているという仮定ですので、
余計な心配いりませんから。
もう時間もありませんし手短に願います。」
U「・・・😓そうですね、とにかく人生って・・」
I「はい(腕時計見ながら)本日はありがとうございました。」
※工房のリノベーションの過程はInstagramに載せてあります。
覗いて見てください。
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