27.鉄馬旅人の北米2ヶ月旅の終焉
5月にラスベガス入り
約2ヶ月の旅が始まった
8月2日
いよいよ日本に帰国することが決まった
この次の帰国便は22日
苦渋の決断で2日に帰国することにした
7月14日に中西部からラスベガスに戻ってきた
走行距離は14000キロを優に超えた
ラスベガスに戻ってからも
裏道まで覚えてしまうほどに
背徳の街を縦横無尽に走り回った
シルク・ド・ソレイユの
「O」夜の部を観に行ったあと
夜中までカジノやったり
ベガスの中心部を流したり
郊外にある荒野、RED ROCKに行ったり
IRISH PUBに行ったり
ヨセミテ国立公園、セドナ、
アリゾナにも足を延ばした
セドナは流石に一泊しないと
日帰りではきついけど
ヨセミテなら日帰りで大丈夫
長旅を終えてからも
ラスベガスを拠点に色々な場所に行った
ハーレーのディーラーにも顔を出して
そこのボスにも会いに行ったり・・・
「どう?バイク無傷で綺麗だよ!」
「・・・本当に2ヶ月旅してきたのか?」
そう・・・
俺は北米を、
14000キロもの距離を、
紙の地図片手に本当に走り抜けてきた・・・
そう思うと胸から
こみ上げてくるものがある
破局が原因で勢いで日本を飛び出してきた
「ハーレーでアメリカを走りたい」
ただそれだけの理由で・・・
いつかやりたいことに対して
自暴自棄な勢いがついて
実現させたってとこかな
しかしこの旅は
我が人生に強烈なインパクトをもたらした
この旅により自分の軸が出来上がった
自分に対する自信
これが揺るぎないものとなった
ひとり旅
旅って自分が剝き出しになる
自分が行動することによって
色々生まれるということを肌で実感できる
行動すると自分にダイレクトに帰ってくる
それがまた面白い
これこそが旅の醍醐味なのかも
見知らぬ土地を進んでいく
進まなければ何も生まれない
ただそれだけの話
そして帰国当日
北米の父と母に空港まで車で送ってもらった
車内には静かな空気が流れていた
空は相変わらず真っ青
空気はパリッとしている
俺には西部の気候が本当に肌に合う
そして背徳の街は賑やかになりつつある
街を歩く人は皆楽しそうだ
昨日までは俺もそうだった
徐々に空港が見えてくる
いよいよ、だ
車が止まる
荷物を出す
沢山の思い出が詰まった荷物
2ヶ月分の旅の興奮を詰め込んである
父と母の顔を見る
もう我慢できない
俺は声を出して泣いた
心の底から泣いた
でも
いつまでも泣いているわけにもいかない
意を決して空港内に向かう
後ろは振り向かない
振り向くと前に進めなくなる
涙をこらえながら
チェックイン・カウンターへと向かう
受付には女性が二人
パスポートなどを見せていると
「あたしもハーレー乗りなのよ!😉💕」
と話しかけてくれる
俺は笑顔でうなずくのが精一杯
でも彼女の顔を観たら
底抜けに明るい顔していて・・・
そこでまた俺は泣き始めてしまった
向こうはびっくりするよな(笑)
慰めてくれようとしていたけど
泣く理由がわからないもんな
少し慌てていたよ・・・
「だいじょうぶ、ありがとう」
俺は足早にそこを去った・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と・・・
俺の2ヶ月にわたる旅の話は以上です
27話で終わり
で、この旅が終わった後も
一年に一回はアメリカに走りに行った
期間は毎回2週間
色々な種類のハーレーに乗って旅をしたんだ
時期は夏
最高に気持ち良く旅をしていた
次はいつ行くかなぁ・・・
まだ未定だけど・・・
死ぬまでに
アメリカ西部を走り倒す計画があるからなぁ♬
最後に・・・
27話続いたこの話は
ニューメキシコ州から始まります
その以前の話は端折ってあります
旅の初期の写真だけでも、
と思いましたので載せておきます
ではでは・・・御機嫌よう
鉄馬旅人
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