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【ガスタのつむじ風】について※失敗作※
皆さん初めましての方は初めまして、そうでない方は前回までの記事を読んでいただきありがとうございます。その辺の決闘者の衣玖(いく)と申します。
たまにはファンデッキを組む過程でよく起きる失敗作(=欠陥デッキ)について書こうと思います。
かつて投稿した【電算機獣テラ・バイト】も、あの形になるまでに何度も試行錯誤をしました。
調整に付き合ってくれる友人には感謝してもしきれません。
今回組み上げてダメだと判断したのは、先日スリーブが発売された《ガスタのつむじ風》を使ったデッキです。
本家の【ガスタ】でもあまり使われていないこのカードですが、理由として以下のものが挙げられます。
・発動条件が厳しい
・墓地リソースを他のカードと食い合う
・リクルートできる範囲が狭い
これらを乗り越えなければならないのですが、残念ながら今回それは叶いませんでした。
ちなみに調整相手である友人のデッキは、かつて投稿した【磁石魔救トラミッド】です。
それなりの継戦能力と妨害能力、展開力と突破力を兼ね備えたデッキと10戦ほど戦った結果得られた成果について書いていきます。
デッキレシピ
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とりあえずデッキレシピの紹介です。
「ガスタ」の中でも扱いやすい《ガスタ・グリフ》と相性の良い「音響戦士」と組み合わせました。
「音響戦士」を中心に戦線を維持し、フィールドが空になったタイミングで《ガスタのつむじ風》を使おうという魂胆です。
早速それぞれのカードをどのような意図で入れたのか見ていきましょう。
メインデッキ
《音響戦士ギータス》
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このデッキの主軸となるはずだったカードです。
いや、主軸ではありますが、影が薄くなりました。
手札を捨てることで「音響戦士」リクルートするペンデュラム効果と、召喚に成功した時に「音響戦士」を蘇生させるモンスター効果を持ちます。
このデッキではペンデュラム効果がメインであり、《ガスタ・グリフ》を捨てて「音響戦士」をリクルートしつつ、あちらの効果の起動も狙うのが実行されるはずだったメインプランです。
では何が起きたかというと、
・《ガスタ・グリフ》を引けない
・捨てる役を《No.10 白輝士イルミネーター》が奪った
・思った以上にこのカードを召喚した
ということです。
まず《ガスタ・グリフ》は素引きすることが前提のカードです。サーチ手段はありません。
そのため他の適当なカードを捨てることとなり、結果として「ガスタ」が絡まなくても戦えるようになってしまいました。
まだ「未界域」と組ませた方がコンセプト通りに動けるレベルです。
またこのデッキは《フォーマッド・スキッパー》から《水晶機巧-ハリファイバー》と《No.10 白輝士イルミネーター》、そしてあわよくば《FNo.0 未来龍皇ホープ》も立てようという初動を用意しています。
そちらは《フォーマッド・スキッパー》が7枚体制であることからそれなりに成立し、それに伴い《No.10 白輝士イルミネーター》の効果で《ガスタ・グリフ》を墓地へ送るシーンが散見されました。
このことから、このカードが《ガスタ・グリフ》を捨てることはほとんどありませんでした。
そして、墓地へ落とした「音響戦士」を蘇生させてから展開へと繋ぐことが多く、このカードに召喚権を割くことが多々ありました。
それは即ちペンデュラム効果を使わないということであり、このカードに本来求めていた役割とは乖離したものになります。
まあ強いことは強いんですけどね。
コンセプトが崩壊してしまい、狙っていた動きがほとんどできませんでした。
《音響戦士ギタリス》
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ノーデメリットでペンデュラムスケールが0のチューナーです。
もうペンデュラムチューナーを出すことに躊躇いが全く見られません。
自身と他の「音響戦士」をバウンスするペンデュラム効果と、《アンプリファイヤー》がある時に手札から特殊召喚できる効果、召喚・特殊召喚に成功した場合に自分のペンデュラムゾーンのカードを手札に戻せる効果を持ちます。
ペンデュラム効果では主にもう片方のペンデュラムスケールに置かれている《音響戦士ギータス》を戻すことが多かったです。
あちらの効果で「音響戦士」をリクルート、ペンデュラム召喚したモンスターとリクルートした「音響戦士」を素材に別のカードを出しつつ、このカードでバウンスした《音響戦士ギータス》を召喚、墓地へ送られた「音響戦士」を蘇生させてさらなるモンスターを出す、といった具合ですね。
もはや「ガスタ」が要りません。
「音響戦士」だけで完結してしまっています。
ギミック自体は強いので引き続き使っていいと思いますが、依存度は少々抑えたいかなといった印象です。
《音響戦士ディージェス》
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こちらはノーデメリットのペンデュラムスケール8のカードです。
ペンデュラム効果はセットされた「音響戦士」を表側守備表示にする効果と、「音響戦士」の効果の発動に反応してペンデュラムゾーンから自身を特殊召喚する効果を持ちます。
モンスター効果は召喚・特殊召喚に成功した場合に同名以外の「音響戦士」をセット状態でリクルートできる効果ですが、《アンプリファイヤー》がある場合は効果を無効にして表側表示でリクルートできます。
エクストラデッキに送られた《音響戦士ロックス》をペンデュラム召喚するために必須となります。
そもそも10回くらいデュエルしてほとんど引かなかったので、《音響戦士ロックス》のペンデュラム召喚もペンデュラム効果の発動もできませんでした。
まあ強いカードなんじゃないですか?多分。
唯一使えたのは《シューティング・ライザー・ドラゴン》で墓地に送った後に《音響戦士ギータス》で蘇生させた時で、《音響戦士サイザス》のセットには繋がったので弱くはないと思います。
《音響戦士マイクス》
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古くから存在する《音響戦士ギータス》の相方となる下スケールのペンデュラムモンスターです。
ペンデュラム効果はもう片方のペンデュラムゾーンのカードが「音響戦士」でない場合にペンデュラムスケールが4になるデメリットと、自分のエンドフェイズに除外されている「音響戦士」を手札に戻せる効果です。
モンスター効果はフィールドの音響カウンターを3つ取り除くことで手札から特殊召喚できる効果と、召喚・特殊召喚したターンに召喚権が1つ増える効果です。
1回も引きませんでした。
《音響戦士ギータス》でリクルートできますが、大抵の場合ペンデュラム召喚できてしまうため召喚権の増加が不要な時が多かったです。
そのためリクルートすらしていません。
構築を練り直せば活躍の機会は訪れると思います。
《人攻智能ME-PSY-YA》
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最近マスターデュエルにも追加されたペンデュラムモンスターです。
魔法・罠カード版の《次元の裂け目》とも呼べるペンデュラム効果と、手札・ペンデュラムゾーンのペンデュラムモンスターをエクストラデッキに送ることで手札から特殊召喚できる効果、他のモンスターが召喚・特殊召喚された場合にそのモンスターをターン終了時に墓地へ送る効果を持ちます。
ペンデュラムスケールも0であり、局所的に刺さるメタ効果も持ちます。
引けませんでした。
使い勝手はわかりません。
真面目に運用させるなら、《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》は必要かなと感じました。
《音響戦士サイザス》
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「音響戦士」のリバースモンスターです。
リバース時に同名以外の「音響戦士」のサーチ、フィールド・墓地の「音響戦士」の名前と効果のコピー、墓地から除外することで同名以外の「音響戦士」の帰還という3つの効果を持ちます。
セットさせた場合は《ゴーストリック・ロールシフト》でリバースさせて「音響戦士」のサーチが狙えます。
それなりに高い守備力を持つため、壁としてもそこそこ役に立ちますね。
名前と効果のコピーは今テキストを読んでて思い出しました。実戦では使ってません。
一番使うのは「音響戦士」を帰還させる効果ですね。
ペンデュラムモンスターではないチューナーの「音響戦士」は墓地から除外することで自身のきどうこうかを起動効果をフィールドの「音響戦士」に適用させる効果を持ちます。
これにより除外した「音響戦士」を帰還させる役割ですね。
直接手札やデッキから落とすこともあり使う頻度は高めです。
《音響戦士ギータス》の同期なだけあって相性は良いですね。
実際のところ【風霊使いウィン】でも多用するくらいには便利なカードです。
このカードのために《サブテラーの継承》を採用する案もありました。
現構築には入っていませんが、組み直す際には一考の余地があります。
《音響戦士ベーシス》
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初期の「音響戦士」の一体ですね。
手札の枚数分だけ「音響戦士」のレベルを上げる効果を持ちます。
元のレベルが1であり、シンクロ素材として見ると最も扱いやすい「音響戦士」でしょう。
実際、初期メンバーの中では最も活躍しています。
上げるだけとはいえレベル調整できるのは貴重。
《音響戦士ドラムス》
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初期メンバーその2です。
こいつは「音響戦士」の属性を変えます。
かつてはチューナー側の縛りのクリアしかできませんでしたが、チューナーではない「音響戦士」も増えたことでチューナー以外のモンスターの縛りもクリアできるようになりました。
《ゴーストリック・サキュバス》のエクシーズ素材です。
効果なんて知りません。
レベル2が欲しい時に適当に神属性とか宣言して墓地から除外してから《音響戦士サイザス》で帰還させるなど雑な扱いを受けています。かわいそう。
このカードの効果を前提にデッキを組むのはエクストラデッキの選択肢が狭まって難しくなるんですよね。
《音響戦士ピアーノ》
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《音響戦士ロックス》のイラストからハブられた唯一の「音響戦士」です。かわいそう。
このカードは「音響戦士」の種族を変えます。
他所のデッキでは《輝竜星-ショウフク》のシンクロ素材になってバウンス枚数を増やす仕事などをしていますね。
蘇生しやすいレベル3の風属性チューナーとして役に立つと思ったんですが、肝心の相方とも呼べる《ガスタの神裔 ピリカ》を引かなかったので目論見は外れました。
【風霊使いウィン】では《トーテムバード》のエクシーズ素材になるなど多方面で活躍しましたが、今のこの構築では活躍の機会がありませんでした。残念。
《D・スコープン》
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《水晶機巧-ハリファイバー》から呼び出せる唯一のレベル4モンスターです。
攻撃表示では手札のレベル4の「D」を特殊召喚できる起動効果を、守備表示ではレベル4になる永続効果を得ます。
《水晶機巧-ハリファイバー》から特殊召喚されたモンスターは効果を発動できず守備表示での特殊召喚となりますが、このカードの効果は永続効果であり守備表示の効果を使いたいため目的に合う最適なカードです。
他に「D」は採用していないため、あくまで《No.10 白輝士イルミネーター》になるためだけに採用されているカードです。
《ヴィサス=スタフロスト》
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最近始まった新たなOCGオリジナルストーリーの主人公です。
各部族の頭目をボコボコにしてミニキャラにして従えるのが趣味の変態らしいです(偏見)。
光属性でも戦士族でもないモンスターを破壊して手札から特殊召喚できる効果と、戦闘破壊したモンスターの高い方のステータスの半分だけ攻撃力をアップさせる効果を持ちます。
《フォーマッド・スキッパー》からの展開で《水晶機巧-ハリファイバー》を出すためのカードです。
一応チューナーなのでシンクロ素材にもできます。
まあコンボパーツですね。
殴り続ければ打点は上がりますがおまけです。
《ガスタの神裔 ピリカ》
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やっと「ガスタ」の紹介です。
召喚・特殊召喚に成功した場合に風属性のチューナーを効果を無効にして蘇生させますが、そのターン中は風属性以外のモンスターを特殊召喚できません。
《音響戦士ピアーノ》や《ガスタ・ヴェズル》を蘇生させて《ダイガスタ・ラプラムピリカ》などに繋げたかったのですが、なんと1回も引けませんでした。
そのため使用感はさっぱりわかりません。
そもそもこのカードは《ガスタのつむじ風》によるリクルートに対応していないため、入れるにしても2枚くらいでいいかもしれません。引けたら使うくらいで。
《ガスタ・グリフ》
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「ガスタ」のリクルーターの中ではタイミングを逃さない超絶有能モンスターです。
手札から墓地へ送られた場合に「ガスタ」1体をリクルートします。
《音響戦士ギータス》や《No.10 白輝士イルミネーター》の採用はこのカードのためであり、このカードとリクルート先の「ガスタ」が墓地へ送られれば《ガスタのつむじ風》のコストを確保できます。
このカードと他のカードの効果でレベル2のモンスターを2体用意すれば、それだけで《FNo.0 未来龍皇ホープ》を出す準備が整う、ということを考えていました。
実際その通りにはできましたが、《FNo.0 未来龍皇ホープ》の場持ちが想像以上に良すぎたせいで《ガスタのつむじ風》の発動条件である「自分フィールドにモンスターが存在しない場合」を作り出せませんでした。
これは最終到達点の選択ミスであり「ガスタ」に非はありません。
動き自体は悪いと思わなかったので、もうちょっと自由にフィールドを飛び回れるカードを探したいと思います。
《ガスタの巫女 ウィンダ》
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《ガスタのつむじ風》のイラストにいるので入れました。
相手からの攻撃による戦闘破壊という受動的な条件でのリクルーターであるため1枚のみの採用とし、《ガスタ・グリフ》でリクルートしても痛くないレベル2のモンスターとして扱っていました。
以上です。
効果は使う機会がありませんでした。
《ガスタの神官 ムスト》
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まあまあ殴りも強いおっさんです。
墓地の「ガスタ」を1体デッキに戻すことでフィールドのモンスター効果をターン終了時まで無効にする起動効果を持ちます。
《ガスタのつむじ風》によってリクルートできる守備力でもあるためピン挿ししましたが、使われることはありませんでした。
《ガスタ・ファルコ》
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数ある「ガスタ」のリクルーターの1体です。
戦闘以外によってフィールドから墓地へ送られた時に「ガスタ」を裏側守備表示でリクルートできます。
この効果はタイミングを逃すため、シンクロ素材やリンク素材として墓地へ送られると効果を使えません。
ついでに守備力も高すぎるせいで《ガスタのつむじ風》にも対応していません。
《ヴィサス=スタフロスト》や《新世壊》で破壊して効果を使えるということの他、《ガスタ・グリフ》からリクルートできるレベル2のチューナーということでも採用されました。
実際には……まあ《ゴーストリック・サキュバス》になれたからいいんじゃないですかね?
ほとんど使いませんでしたけど。
《ガスタ・ガルド》
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こちらも「ガスタ」のリクルーターです。
戦闘・効果を問わずにフィールドから墓地へ送られた時にレベル2以下の「ガスタ」をリクルートします。
こっちもタイミングを逃します。
なんでチューナーなのにシンクロ素材にすると効果を使えないんだよ……。
このカードは《新世壊》で破壊してあちらの効果でレベル2のモンスターを出しつつ、このカードの効果でレベル2の「ガスタ」をリクルートすることで《FNo.0 未来龍皇ホープ》へ繋げるつもりで採用しました。
なんか全く引けませんでした。
考えてたことの半分くらいできてない気がするんですよね。主に「ガスタ」関連で。
元がやや受け身寄りのテーマなのである程度仕方ない部分はありますが、それにしても「音響戦士」の主張が激しすぎる気もします。
《ガスタ・ヴェズル》
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「ヴェルズ」ではありません。
フィールドの「ガスタ」が戦闘破壊された場合か墓地へ送られた場合に手札から特殊召喚できる効果と、召喚・特殊召喚に成功した場合に「ガスタ」をデッキから墓地へ送りつつ追加で手札の「ガスタ」を特殊召喚できる効果を持ちます。
流石に11期のカードらしく、効果の発動は場合の任意となっているのでタイミングは逃しません。
シンクロ素材やリンク素材として「ガスタ」が墓地へ送られても特殊召喚できます。
「ガスタ」には墓地へ送られた時にメリット効果を使えるモンスターが存在しないため、純粋な墓地肥やしを行うことになります。
追加の特殊召喚は任意ですが、《ガスタの神裔 ピリカ》を握っていればさらなる展開に繋がるでしょう。
《ガスタの神裔 ピリカ》を引けなかったので単なる《マスマティシャン》くらいの役割しか果たせませんでしたが。
《フォーマッド・スキッパー》
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このデッキの初動札です。
エクストラデッキのリンクモンスターと同じカードとしてリンク素材になれる効果と、リンク素材となり墓地へ送られた場合にレベル5以上のサイバース族をサーチできる効果を持ちます。
【転生炎獣】での転生リンク召喚を目当てとした採用が主だと考えられますが、このデッキでは《スケアクロー・ライトハート》をコピーします。
また、後半のサーチ効果で特殊召喚できるサイバース族をサーチすると先の展開へと繋がります。
このデッキで考えられた初動は以下の通り
1.フォーマッド・スキッパー召喚
2.フォーマッド・スキッパー効果
→スケアクロー・ライトハートになる
3.フォーマッド・スキッパー
⇒スケアクロー・ライトハート リンク召喚
4.スケアクロー・ライトハート効果
→肆世壊=ライフォビア サーチ
5.フォーマッド・スキッパー効果
→パラレルエクシードAサーチ
6.肆世壊=ライフォビア発動
→ヴィサス=スタフロスト サーチ
7.ヴィサス=スタフロスト効果
→スケアクロー・ライトハート破壊
→ヴィサス=スタフロスト特殊召喚
8.スケアクロー・ライトハート効果
→スケアクロー・ライトハート特殊召喚
9.ヴィサス=スタフロスト+スケアクロー・ライトハート
⇒水晶機巧-ハリファイバー リンク召喚
10.水晶機巧-ハリファイバー効果
→D・スコープン特殊召喚
11.パラレルエクシードA効果
→パラレルエクシードA特殊召喚
12.パラレルエクシードA効果
→パラレルエクシードB特殊召喚
13.パラレルエクシードA+パラレルエクシードB
+D・スコープン
⇒No.10 白輝士イルミネーター エクシーズ召喚
このまま《No.10 白輝士イルミネーター》で《ガスタ・グリフ》を墓地へ送れば《ガスタ・ガルド》をリクルートでき、《新世壊》を持っていれば《FNo.0 未来龍皇ホープ》まで出すことができます。
実際には《新世壊》が引けなかったため《音響戦士ギータス》の効果で《音響戦士ドラムス》をリクルートして《FNo.0 未来龍皇ホープ》へ繋ぐこととなりました。
ギミック自体は使いやすく強いと思ったので、どこかでまた活かせればいいなと思いました。
《ドットスケーパー》
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雑に強いリンク素材です。
墓地へ送られた瞬間に蘇生、除外された瞬間に帰還の片方が1ターンに1度使えますが、それぞれデュエル中に1度ずつしか使えません。
《ガスタ・ファルコ》を《新世壊》で破壊してリクルートできる他、各種カードの効果で墓地へ送られた後に蘇生させ《リンクリボー》のリンク素材にでもなればいいかな、という気持ちで採用しましたが、引けませんでした。
《シューティング・ライザー・ドラゴン》で落としても蘇生できないので仕方ないです。
《パラレルエクシード》
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ランク4のために生まれてきたようなカードです。
リンク召喚に成功した場合にそのリンク先へ特殊召喚できる効果、召喚・特殊召喚に成功した場合に同名モンスターをリクルートできる効果、《パラレルエクシード》の効果で特殊召喚された場合は全てのステータスが半減する効果を持ちます。
1ターンに1度の制約があるため、1体目の《パラレルエクシード》から3体目まで出すことはできません。
その性質上採用枚数は2枚でも問題無いと思います。
上述の展開のために採用していますが、シンクロ素材としてもまあまあ優秀なので3枚フル投入することにしました。
なかなか使い勝手が良く、使う価値のあるカードだと思いました。
《不屈の獣僕》
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筆者特有のカテゴリ外のピン挿しカードシリーズその1です。
相手がモンスターを3体以上特殊召喚したターンのメインフェイズ時に手札・墓地から特殊召喚できる効果と他のモンスターが存在しない場合のみ得られる戦闘破壊耐性を持ちます。
その種族・属性からこのデッキに採用されているレベル3以上のモンスターを《新世壊》で破壊するとリクルートできるモンスターです。
特に《ガスタ・ガルド》の破壊からリクルートすることで《ゴーストリック・サキュバス》に繋げられます。
自己再生効果もあるため相手次第では使えるかなと考えて採用に至りました。
《シューティング・ライザー・ドラゴン》で落とすレベル2モンスターとしても使えますし。
実際には落としてから相手が3体以上の特殊召喚をせずに戦っていたため自己再生できませんでした。
これはこのカードが悪いというよりは牽制として機能していたと見ていいでしょう。
《生きる偲びのシルキィ》

筆者特有のカテゴリ外のピン挿しカードシリーズその2です。
お互いのモンスターを1体ずつ裏側守備表示にすることで手札・墓地から特殊召喚できます。
採用経緯は《不屈の獣僕》と同じですが、こちらはチューナーであるため使い分けができます。
寝かせた自分のモンスターも《ゴーストリック・ロールシフト》で起こすことができるので、そこそこのシナジーを持たせたつもりです。
特に《音響戦士サイザス》は再びリバース効果が使えますからね。
自身の効果で特殊召喚された後にフィールドを離れると除外されるデメリットも、エクシーズ素材になることで回避できます。
こちらは効果の発動機会に恵まれ、まあまあいい感じの活躍をしました。
《スクリプトン》
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《フォーマッド・スキッパー》でサーチできるモンスターです。
墓地のサイバース族を除外して手札から特殊召喚できる効果と、サイバース族のリンク素材として墓地へ送られた場合にお互いの除外されているモンスターの中から1体をデッキに戻すことができる効果を持ちます。
このカードをリンク素材にできるサイバース族リンクモンスターは採用していないため、自力で特殊召喚できるモンスターとしてのみ扱います。
《ドットスケーパー》を除外して特殊召喚した場合はあちらの帰還効果も発動させることができます。
このカードを《新世壊》で破壊するとこのデッキのレベル4以下のサイバース族以外ならば全て特殊召喚できます。
また高いレベルを活かしたシンクロ素材にもなれます。
なかなかいい感じの使い勝手のモンスターでした。
《ゴーストリック・ショット》

「ゴーストリック」の新規魔法カードです。
手札・墓地の「ゴーストリック」を特殊召喚した後に裏側表示の「ゴーストリック」を表側攻撃表示にできる効果と、墓地から除外することで「ゴーストリック」エクシーズモンスターのエクシーズ素材に墓地の「ゴーストリック」カードを追加できる効果を持ちます。
前半の効果の前半の効果しか使いません。
このカードの情報が解禁された時から、「ランク1〜3の「ゴーストリック」エクシーズモンスターいずれかに《ゴーストリックの駄天使》を乗せ、このカードをサーチしてから「ゴーストリック」エクシーズモンスターを蘇生させて2体目の《ゴーストリックの駄天使》を出せば《FNo.0 未来皇ホープ》になる」というお手軽コンボは話題になっていました。
それを今回搭載した形ですね。
欠点としては《ゴーストリックの駄天使》のエクシーズ素材となっている「ゴーストリック」エクシーズモンスターを取り除く必要があるため素引き厳禁なところがありますが、それは《ゴーストリック・ロールシフト》を採用することでカバーしました。
あくまで《ゴーストリック・サキュバス》を蘇生させるだけのカードなので、それ以上の役割はありません。
《ワン・フォー・ワン》

初動札です。
手札のモンスターを墓地へ送ることで手札・デッキのレベル1モンスターを特殊召喚できます。
《フォーマッド・スキッパー》を出すためのカードですが、一応《ドットスケーパー》も特殊召喚できます。
それ以外は特に言うことがありません。
《肆世壊=ライフォビア》
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「スケアクロー」の住んでいる世界っぽいです。
発動時に《ヴィサス=スタフロスト》をサーチできる効果、相手モンスターのステータスがフィールドの守備表示モンスターの数×100ダウンする効果、フィールドの守備表示モンスターが3体以上ならば相手フィールドのカードを1枚破壊できる効果を持ちます。
《スケアクロー・ライトハート》の効果でサーチできるため採用枚数は2枚としました。
現在このデッキと並行して思案中の【Wiraqocha Rasca】では初動となる《ヴィサス=スタフロスト》のサーチと《地縛神 Wiraqocha Rasca》の維持を兼ねて3枚フル投入となっています。
ステータスダウンと破壊効果は相手フィールドの守備表示モンスターも参照するため、場合によっては自分のモンスター無しでも機能するでしょう。
《フォーマッド・スキッパー》からの展開では《No.10 白輝士イルミネーター》を出す直前に守備表示モンスターが3体揃うため、後攻で妨害を受けずに展開できた場合は先に1枚適当に破壊しておくといいでしょう。
《サイバネット・マイニング》
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こちらも初動札です。
手札を1枚墓地へ送ることでレベル4以下のサイバース族をサーチできます。
《ワン・フォー・ワン》も同様ですが、この発動コストも《ガスタ・グリフ》の効果のトリガーにできます。
サーチ先は《ワン・フォー・ワン》で特殊召喚できるモンスターと全く同じなので、特殊召喚するかサーチするかだけの違いとなります。
《新世壊》
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個人的に評価が高いカードです。
自分のモンスターを破壊し、そのモンスターよりもレベルが低く、種族も属性も異なるモンスター1体を効果を無効にしてリクルートできるカードです。
破壊とリクルートは同時であるため、破壊されたモンスターの効果がタイミングを逃さない点が非常に魅力的です。
このデッキでは《ガスタ・ガルド》を破壊することで《FNo.0 未来龍皇ホープ》に繋ぐことができます。
様々なカードとのシナジーを考えて採用し、それを期待してデッキを回してみたところ、なんと1回も引くことがありませんでした。
とりあえず使わないことには感想も持てないので続投する予定です。
《ガスタのつむじ風》
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このデッキの主役だったはずのカードです。
自分フィールドにモンスターが存在しないことが発動条件であり、墓地の「ガスタ」を2体デッキに戻すことで守備力1000以下の「ガスタ」をリクルートします。
まずはこのカードを使うために「ガスタ」を使わなければならないことから、効果の強い《ガスタ・グリフ》を中心としたデッキ作りを始めました。
次にそこから行き着く最終到達点を決めました。
《FNo.0 未来龍皇ホープ》です。
それほど強いデッキではない予定だったのでこれくらい使ってもいいだろう、と考えた結果ですね。
そしていざ実戦です。
想定していた展開を含め現実的にやれる範囲だということを確認できました。
ところが問題が生じます。
《FNo.0 未来龍皇ホープ》自体は割とよく突破されるのですが、「ガスタ」特有の粘り強さもありフィールドのモンスターが途切れないのです。
そう、自分フィールドにモンスターが存在しない場合という発動条件を満たせない、という想像していなかった問題です。
あまりの発動条件の厳しさに頭を抱えました。
これがこのデッキの失敗点です。
主役が何の役にも立たなかったのです。
「ガスタ」の枚数を絞れば継戦能力は抑えられるでしょう。《FNo.0 未来龍皇ホープ》のようなそこそこ強い置物を採用しなければフィールドも空きやすいでしょう。なんなら《ヴェルズ・サンダーバード》や《PSYフレームロード・Ω》のようなフィールドを自由に離脱できるモンスターを中心とすれば発動条件も満たしやすいでしょう。
しかしそれが楽しいデュエルへ繋がるとは考えにくいのです。
あくまで筆者の考えるファンデッキとは「やりたいことをやった上で勝ちを狙えるデッキ」であるため、やりたいことしかやれないデッキでも勝つためだけのデッキでもないのです。
メインプランとも呼べるこのカードを用いた戦いよりも、サブプランと呼ぶべき《FNo.0 未来龍皇ホープ》や《サイコ・エンド・パニッシャー》によるビートダウンで勝ててしまっているのが現状抱いている不満です。
やりたいことがやれていません。
そのためそれを改善していくための備忘録がこの記事です。
《ゴーストリック・ロールシフト》
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ゴーストリックの罠カードですが専用ではありません。
バトルフェイズ中に、「ゴーストリック」を裏側守備表示にして相手の裏側守備表示モンスターを表側攻撃表示にする、自分の裏側守備表示モンスターを表側攻撃表示にしてそれが「ゴーストリック」モンスターならば相手の表側表示モンスターを裏側守備表示にする、のどちらかを選んで発動できます。
特筆すべきは後者で、バトルフェイズ限定ではありますがあらゆるモンスターを起こすことができます。
《生きる偲びのシルキィ》で寝かせたモンスターだけでなく、《音響戦士ディージェス》でリクルートした「音響戦士」などを表にすることができます。
2体目の《ゴーストリックの駄天使》でサーチすることで適当なタイミングで使えるようにするかー、という感覚で採用しました。実際それなりに役に立ちました。
エクストラデッキ
《ダイガスタ・ラプラムピリカ》
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《ガスタ・ヴェズル》と共に登場した新たな「ガスタ」です。
シンクロ召喚に成功した場合に手札とデッキから「ガスタ」を1体ずつ特殊召喚してそれらのみを素材としシンクロ召喚できる効果と、他の「ガスタ」シンクロモンスターに効果対象耐性を付与する効果を持ちます。
また《ダイガスタ・ラプラムピリカ》自体は1ターンに1体しか特殊召喚できない制約があります。
本来は《ガスタの神裔 ピリカ》からこのカードをシンクロ召喚し、続けて《ダイガスタ・スフィアード》をシンクロ召喚する予定でした。
しかし肝心の《ガスタの神裔 ピリカ》が引けなかったのでできませんでした。
そのため全く使ってません。
《ダイガスタ・スフィアード》
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事実上の「ガスタ」のエースモンスターです。
シンクロ召喚に成功した時に墓地の「ガスタ」カードをサルベージできる効果と、「ガスタ」による戦闘ダメージを全て相手に押し付ける効果と、戦闘破壊耐性を持ちます。
「ガスタ」カードの回収はモンスターだけでなく魔法・罠カードもOKなので、《ガスタのつむじ風》もサルベージできます。
さらに「ガスタ」による戦闘ダメージの押し付けが強力で、この効果によって【ガスタ】は古来より【リクル特攻】の側面も持つとして知られてきました。だからこそ自爆特攻しても効果を使えない《ガスタの巫女 ウィンダ》はかわいいだけとか言われるんですよね。
自身が戦闘破壊耐性を持つことに加えて《ダイガスタ・ラプラムピリカ》によって効果対象耐性まで得られるため場持ちが良く、最悪単体でも機能する点は強力です。
シンクロ素材に「ガスタ」を要求するためサルベージ効果も発動でき、レベル3の風属性チューナーが採用されているデッキに《ガスタの神裔 ピリカ》を採用するだけで出せるようになりますからね。
と強い点を語ってきましたが、出すことは一度もありませんでした。
「ガスタ」が並ばないんですよ。
「音響戦士」がライブを始めてあいつらだけで展開しまくっていました。
《シューティング・ライザー・ドラゴン》
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もはや《フォーミュラ・シンクロン》より見慣れたシンクロチューナーです。
シンクロ召喚に成功した場合にデッキのモンスターを墓地へ送ることでそのレベル分自身のレベルを下げられる効果と、相手のメインフェイズ中にシンクロ召喚できる効果を持ちます。
自身のレベルを操作できるため実質レベル1〜7のチューナーとして扱えます。
《水晶機巧-ハリファイバー》で特殊召喚する筆頭候補であり、このデッキでもその目的で採用しています。
このカードの効果で墓地に送ったモンスターの効果はこのターン使用できないため《ドットスケーパー》の補助はできません。
素直に「ガスタ」モンスターを墓地へ送り《ガスタのつむじ風》の補助を考えていました。
一応、墓地へ送られなければレベルも変動せず効果の使用不可制限も生じないため《マクロコスモス》などの影響下で《ドットスケーパー》を落とせばそのままレベル8のシンクロに繋げるなどできます。
相手ターンにシンクロ召喚できる効果で《ダイガスタ・ラプラムピリカ》からの展開を考えていましたが、「ガスタ」がフィールドに出ないせいで攻撃力2100のアタッカーとして運用する羽目になりました。
《水晶機巧-ハリファイバー》から特殊召喚したい他のカードも特にないためとりあえず採用されている状態です。
《音響戦士ロックス》
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ついに登場した「音響戦士」のシンクロモンスターであり、『遊戯王ARC-V』に1ミリも関係ない唯一のペンデュラムシンクロモンスターです。
ペンデュラム効果はお互いのスタンバイフェイズにエクストラデッキの表側のペンデュラムモンスターを手札に加えられる効果と、相手の攻撃宣言時にそのモンスターとこのカードを破壊できる効果です。
モンスター効果は特殊召喚に成功した場合にエクストラデッキの表側のペンデュラムモンスターを手札に加えられる効果と、《アンプリファイヤー》が存在する場合にフィールドのカードを1枚選んで破壊できる効果、自身が破壊された場合にペンデュラムゾーンへ置ける効果を持ちます。
攻撃力2500のアタッカーです。以上。
ペンデュラムスケール7の《音響戦士ギータス》がずっと置かれているので何もペンデュラム召喚できないし、このカード自体もペンデュラム召喚できないし、この噛み合いは悪かったですね。
レベル6になってくれたらよかったのに。
《ゼラの天使》
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いぶし銀の活躍を見せるシンクロモンスターです。
攻撃力が除外されている相手のカードの数×100アップする効果と、自身が除外された場合次のスタンバイフェイズ時に帰還できる効果を持ちます。
攻撃力の上昇量は控えめですが、昨今では除外を全くしないデッキの方が珍しいので3000ちょいくらいの攻撃力は得られます。
《召命の神弓-アポロウーサ》を正面から殴り倒した時は気持ちよかったですね。
除外されると帰還できる効果を単体で見ると「高級《異次元の偵察機》」という評価になりますが、高めの攻撃力で帰還するのは強みでしょう。
《サイコ・エンド・パニッシャー》で除外して、打点を上げながら毎ターン帰還するというコンボを想定していましたが、両雄が並び立つことはありませんでした。
流石にやるならもうちょっと特化させるべきですね。
《サイコ・エンド・パニッシャー》
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汎用レベル11シンクロです。
自分のライフポイントが相手より低い場合にシンクロ召喚されたこのカードは相手の発動した効果を受けない効果、ライフポイントを1000払うことで自分のモンスターと相手フィールドのカードを除外できる効果、お互いのバトルフェイズ開始時にお互いのライフポイントの差分だけ攻撃力をアップさせる効果を持ちます。
自分がライフポイントで負けていると、相手の発動した効果を受けない強固な耐性を得ます。
《D-HERO Bloo-D》などの永続効果には無力なのでそのようなモンスターを採用したデッキには弱いですが発動を伴わない処理はどのデッキにもあるものではないので概ね信頼できます。
当初はライフポイントを1000支払うことでお互いのカードを除外する効果を《ゼラの天使》と組み合わせて使おうと考えていました。
実際には「音響戦士」の面々が飛ばされ、《音響戦士サイザス》の効果で帰還することになりましたとさ。
そしてバトルフェイズの開始時に攻撃力はぐんぐん上がります。
1往復半くらいするとだいたい6000〜7000くらいまで上がるので、自身の持つ耐性と合わさってなかなかフィールドを離れません。
総じて非常に場持ちの良いエースモンスターであり、その除去能力とムキムキなステータスからフィニッシャーに相応しいカードと言えるでしょう。
あえて相手を攻撃しないことで、ライフポイントを逆転させずに耐性を維持するといったプレイも生じるため相手への自爆特攻も強要させることができるでしょう。
つまりフィールドに居座り続けるから《ガスタのつむじ風》の発動を阻害するわけですね。
どうしてこう噛み合わないのか。
《FNo.0 未来皇ホープ》
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アニメ『遊戯王ZEXAL』で登場した、主人公である九十九遊馬が導き出した彼の未来を示すカードです。
ランク0を表現するためにランク表記がありませんがルール上はランク1として扱います。
また戦闘破壊耐性とこのカードによる戦闘ダメージを0にする効果、相手モンスターと戦闘を行った場合バトルフェイズ終了時までそのモンスターのコントロールを得る効果、自身が効果で破壊される場合にエクシーズ素材1つを身代わりにできる効果を持ちます。
《FNo.0 未来龍皇ホープ》の下敷きです。
ただし《地球巨人ガイア・プレート》や《邪神アバター》といった《FNo.0 未来龍皇ホープ》では太刀打ちできないモンスターも少なからず存在するため、そのようなモンスターを相手にする場合はこちらの方が役に立つでしょう。
《FNo.0 未来龍皇ホープ》
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OCGオリジナルの新たな「ホープ」です。
《FNo.0 未来皇ホープ》と同様にランク0ですがランク1として扱い、カード名も「未来皇ホープ」カードとして扱います。
また《FNo.0 未来皇ホープ》に重ねてエクシーズ召喚することができます。
そして戦闘・効果破壊耐性、エクシーズ素材を1つ使うことで相手モンスターの効果の発動を無効にしフィールドのモンスター効果を無効にした場合はそのコントロールを得る効果を持ちます。
「No.」以外の同じランクのエクシーズモンスター×3で出せることから《輝望道》によるエクシーズ召喚に対応していますが、普通は《FNo.0 未来皇ホープ》に重ねて出すでしょう。
破壊されないというデッキによっては詰みかねない耐性を持つためそれなりに場持ちは良いですが、バウンスや除外には無力なので割と普通に突破されます。
筆者は《マグネット・フィールド》で突破されて頭を抱えました。
モンスター効果の無効は最大3回まで使え、フィールドのモンスター効果を無効にした場合はさらにそのコントロールを得ます。
奪うのは強制なので、《DD魔導賢者ケプラー》のような攻撃力0のモンスターの効果を止めた場合はそちらがサンドバッグにされかねないのでよく考えて効果を使いましょう。
《ガスタのつむじ風》という扱いにくいカードを使うため採用してもいいかな……と思い採用しましたが、フィールドに居座り続けて《ガスタのつむじ風》の発動を阻害し続けました。
レベル2のモンスターが2体並んだ時点で出せるのがほぼ確定するため高頻度でフィールドに現れるという点も大きいですね。
ファンデッキで使うにはやや強力なカードであるため使ってて楽しかったのですが、自分のやりたいことを阻害するダメなやつでした。
《ゴーストリック・サキュバス》
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「ゴーストリック」のランク2のエクシーズモンスターです。
エクシーズ素材を1つ使うことでフィールドの「ゴーストリック」の攻撃力の合計以下の攻撃力を持つモンスターを破壊してそのモンスターのいたモンスターゾーンを自分フィールドから「ゴーストリック」がいなくなるまで封鎖し続ける効果と、他に自分の「ゴーストリック」モンスターが存在する場合攻撃対象にならない効果を持ちます。
《ゴーストリックの駄天使》の下敷きですが、単体で攻撃力1400以下のモンスターも処理できるので覚えておくといいでしょう。
《ゴーストリックの駄天使》
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「ゴーストリック」のエクシーズモンスターであり《FNo.0 未来皇ホープ》のエクシーズ素材です。
同名以外の「ゴーストリック」エクシーズモンスターに重ねてエクシーズ召喚でき、エクシーズ素材が10個になるとデュエルに勝利します。
また1ターンに1度エクシーズ素材を1つ使うことで「ゴーストリック」魔法・罠カードのサーチ、手札の「ゴーストリック」カードをエクシーズ素材にする、という効果も持ちます。
このデッキでは「ゴーストリック」エクシーズモンスターに重ねて出せる点と「ゴーストリック」魔法・罠カードのサーチしか使いません。
ランク1〜3の「ゴーストリック」エクシーズモンスターに重ねてこのカードを出し、《ゴーストリック・ショット》をサーチしてから発動し、2体目のこのカードを出すことで《FNo.0 未来皇ホープ》のエクシーズ素材が揃います。
エクストラデッキの枠を大きく圧迫する欠点はありますが、対してメインデッキは《ゴーストリック・ショット》1枚を入れるだけで済むのでなかなかお手軽です。
いっぱい《FNo.0 未来皇ホープ》になってくれました。ありがとう駄天使。
《リンクリボー》
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お馴染みのリンク1モンスターです。
相手の攻撃宣言時にリリースすることでそのモンスターの攻撃力をターン終了時まで0にできる効果と、レベル1モンスターをリリースすることでフリーチェーンで自己再生できる効果を持ちます。
2体目の《フォーマッド・スキッパー》をリンク素材にでき、3体目の《フォーマッド・スキッパー》をリリースして自己再生できます。
それだけです。
《スケアクロー・ライトハート》
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ミニキャラ化した《スケアクロー・ライヒハート》です。
メインモンスターゾーンのモンスターしかリンク素材にできない制約と、エクストラモンスターゾーンにリンク召喚された場合に《肆世壊=ライフォビア》をサーチできる効果、デュエル中に1度だけ《ヴィサス=スタフロスト》が存在する場合に自己再生できる効果を持ちます。
自身が「スケアクロー」であるため《フォーマッド・スキッパー》でカード名をコピーするとそのままリンク素材にしてこのカードをリンク召喚できます。
あとは上述した展開ルートに沿って使われるだけです。
《水晶機巧-ハリファイバー》
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親の顔より見たリンクモンスターです。
説明は要らないでしょう。
使い道も既に書きましたし。
浮き彫りになった問題点
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まずは結論から並べていきましょう。
・モンスターの場持ちが良すぎる
・「ガスタ」がサブギミック化している
・ギミックの詰めが右手頼り
以上の3点がこのデッキに存在する問題点と筆者は考えます。
たとえ完璧な手札だとしても、それこそ《フォーマッド・スキッパー》《ガスタ・グリフ》《新世壊》が揃った時の最大展開をしても、それが全て突破されなければ《ガスタのつむじ風》は発動できません。
とりあえず1つずつ問題点を解消していくことを考えましょう。
モンスターの場持ちが良すぎる
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《サイコ・エンド・パニッシャー》や《FNo.0 未来龍皇ホープ》などの場持ちの良いエースモンスターは、存在するだけで相手への圧力となり、維持し続けることで勝利へ直結するカードとなります。
これらのカードを採用し維持していることで《ガスタのつむじ風》が絡まずとも勝利しているデュエルが多くあります。
しかしそれらは《ガスタのつむじ風》の発動を阻害していることに他なりません。
フィールドにモンスターが存在していると発動できない《ガスタのつむじ風》とこれらのカードは相性が最悪と言えるでしょう。
各種エースモンスターさえ立てば相手を圧倒でき、相手が突破するために手をこまねいてる間に次の手を考えられるから勝てているだけであり、これらが立っている間《ガスタのつむじ風》はブラフ以上の役割を持てないカードとなっています。
実はデッキ構築時点から実戦するまでの間に「フィールドにモンスターが存在しない場合のみ発動できる」というテキストを見落としており、伏せカードの除去にチェーンして発動しようとした際にテキストを読み直して発覚した問題だったりします。
改善案としてはシンプルに場持ちの良いモンスターを全てリストラし、フィールドに出しやすく何度も復活できる、または自力でフィールドと他の場所を往復できるモンスターを擁立することが挙げられるでしょう。
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「音響戦士」のギミックを残しつつ採用できるモンスターとしては《PSYフレームロード・Ω》が筆頭候補でしょうか。
相手の手札にカードが存在すればお互いのメインフェイズ時に自力でフィールドを離れることができます。
自分のスタンバイフェイズ時に除外されているカードを墓地に戻すことができる効果も持つため、《音響戦士サイザス》を何度も使い回すことができる点も評価点となります。
なんで採用していなかったんですか?
既存の《水晶機巧-ハリファイバー》も効果を発動した時点ではフィールドのモンスターが存在しない状態を作れるため、それにチェーンする形で《ガスタのつむじ風》を発動させるという手段も考えられます。
他にも自身をリリースしたり除外したりするコストを要するモンスターを採用する価値はありそうです。
逆に場持ちの良いモンスター、耐性を付与するようなカードは採用を避けるべきでしょう。
その観点では《ダイガスタ・スフィアード》がリストラ候補に上がります。
彼女自身が戦闘破壊耐性を持つことから《ガスタのつむじ風》の発動を阻害するためですね。
しかしせっかく「ガスタ」を使うため採用するだけしておいて、自力でフィールドから退かすことを考えた方がいいかもしれません。
「ガスタ」がサブギミック化している
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そもそも「ガスタ」自体は能動的に動きにくいテーマです。
このデッキを組むにあたり初めて「ガスタ」のカード群を眺めてその効果をある程度把握しましたが、「数多くのリクルーターで墓地を肥やし、戦線維持をしながらシンクロモンスターを呼び出すことで戦うテーマ」という印象を受けました。
小粒の「ガスタ」を並べることでシンクロへ繋げるテーマであるため、そのシンクロモンスターの攻撃や効果を止められると厳しい戦いを強いられると予想されます。
そのためある程度能動的に動けるように《ガスタ・グリフ》を起用し、その効果を発動できるように「音響戦士」を採用するに至ったのですが……。
結果としては失敗ではないけどこれでOKではないということになりますかね。
「ガスタ」シンクロモンスターはチューナー以外のモンスターに「ガスタ」を要求するため、「音響戦士」チューナーに「ガスタ」モンスターを組み合わせる形のシンクロ召喚になります。
では逆はどうでしょうか?
チューナーに「ガスタ」を要求するシンクロモンスターは存在しません。
つまり汎用シンクロしか出せないわけです。
まだ《ウィンドファーム・ジェネクス》や《レアル・ジェネクス・ヴィンディカイト》などを使った方が個性が出ます。
あまりにも個性が弱く、受動的なテーマであることも合わさり影の薄い存在になってしまっています。
全ての「ガスタ」シンクロモンスターを採用するくらいの気概で構築した方が付け合わせのミックスベジタブル扱いを受けることは無いでしょう。
ギミックの詰めが右手頼り
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筆者のデッキに採用されているカードには、引けたら使う、というカードが割と高頻度で投入されてます。
しかし、デッキの根幹である《ガスタ・グリフ》や《ガスタのつむじ風》などをサーチする手段がありません。
事実上汎用サーチカードでしかサーチできない前者はまだしも、後者は《ガスタへの追風》という明確なサーチカード(兼リクルートカード)が存在するにも関わらず採用されていません。
「初動の基本的な動きだけは安定させ、それ以降は引いたカードありきでなんとかしよう」という魂胆が見え透いています。
以前記事で紹介した【電算機獣テラ・バイト】は一応《No.34 電算機獣テラ・バイト》のエクシーズ紹介までの過程を基本の動きとし、サブプランまで用意してデュエル序盤の安定化を図っています。
割とどうしようもない手札の時もありますが、初動札を引くだけで解決するように構築されています。
まだ記事にはしていませんが、古くから使用している【クラブ・タートル】も3つの初動札を擁し、間接的に《クラブ・タートル》の補助をこなせるようにしています。
そしてどちらもエースモンスターが出ると戦闘も切り返しも狙えるという共通点を持ちます。
一方でこちらは《フォーマッド・スキッパー》にアクセスできない場合は、《フォーマッド・スキッパー》を引くまで耐え続けるしかできません。
なんというか、華がないですね。
レベル2が2体揃えば《FNo.0 未来龍皇ホープ》までいけますが、《ゴーストリックの駄天使》を潰せばいいという弱点もバレたため切り返しも難しくなりました。
そのような時に役に立つのが《ガスタのつむじ風》ですが、よりによって相手からの除去手段が《魔救の奇跡-ドラガイト》であるため、発動しようがしまいが関係ありません。
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結局のところ、初動以外は基本的にこの感覚で戦います。
初動以外で出すことを想定している《サイコ・エンド・パニッシャー》などの備えも一応ありますが、ほとんどの場合は初動以外で手元に残った残滓を束ねて何かを生み出す動きになります。
その初動が強すぎるがゆえに《ガスタのつむじ風》がメインの動きをできておらず、引いたら使うけど使える状況にない、という事態を招いています。
最後に
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以上の点を踏まえてデッキを組み直します。
本来はデッキが完成して自信のある状態で記事にすべきだとは思いますが、あえて失敗したものを形にして残すことで、筆者のデッキ構築に対する考えや完成までの過程を知ってもらえると考えて記事にしました。
この過程の段階でできたものはそのうちマスターデュエルにも流用できるでしょう。
現在の問題を解決するカードが未来で登場した場合、それが出るまでの繋ぎを今のデッキ構築ですることになりますからね。
扱いにくいカードをデッキにするには大変な労力が要ります。
ゲームスピードも徐々に早まっているため、数ターンかかることを見据えたデッキ構築が難しくなっている点も向かい風です。
しかし新たなコンボを完成させる最後のピースになり得るカードも日々追加されています。
皆さんも1枚のカードに着目してデッキ構築をしてみてはいかがでしょうか?
完成させるまでは険しい道のりですが、コンボが決まり勝利に貢献できた時は感動することでしょう。
今回はデッキが未完成のため、おまけは無しです。
次の記事でお会いしましょう。