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サトノダイヤモンドはトレーナーに恋をしているという確信の話をする
サトノダイヤモンドとトレーナーが好きです。より正確に言うならば、恋をしているダイヤと、その気持ちに長い時間をかけて応えるトレーナーの組み合わせが好きです。
ダイヤはなぜトレーナーを選んだか
ふたりの出会いは、ダイヤが初めて出走した模擬レースをトレーナーが見学した日のことでした。
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ダイヤの走りに可能性を感じながらも自分には高嶺の花だとスカウトを遠慮してしまうトレーナー。「自分はふさわしくないのでは」と考え、ダイヤの親友であるキタサンにも「熱心に見ていた」と声をかけられていることを踏まえても、トレーナーは既に彼女の素質に惹かれていたのだと思います。
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それはダイヤ自身にも言えることでした。自分を見つめる瞳に何かを感じ、トレーナートライアルでも「あの方は来てくださらなかった」と考え込む。合格者が出なかったことからも、この時点で彼女にとってトレーナーはかなり大きな存在になっていることが伺えます。
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そしてインパクト大なダイヤからの逆指名ですが、ここで彼女がトレーナーに恋愛感情を抱いている…というのは、少し違うのではないかと考えます。初対面でダイヤの奥底にある欠点を指摘し、ご令嬢ではなくひとりのアスリートとして自身を見てくれたトレーナーは今まで出会った誰とも違う存在でした。それこそが、彼女の求めるイレギュラーだったのでしょう。
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ともすれば危険な賭けにも見えますが、トレーナーは彼女の見込んだ以上の聡明さを持っていました。ダイヤの両親から出された、契約を認めないと言わんばかりの厳しい試験に合格するよりもダイヤの身体や夢のための正しい選択ができる。最初に「ふさわしくない」と尻込みしていたとは思えないほど、ダイヤを導く覚悟を持ったトレーナーだったのです。
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こうして、ダイヤは自分という原石を磨いてくれる相手を見つけることができたのでした。
ダイヤの感情の変化
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「ジンクスを破り、サトノ家の悲願を達成する」
そう宣言したダイヤは、レースを走る中で何度もジンクスに阻まれます。不運に見舞われながらもクラシックレースに立ち向かい続けますが、なかなか自分の思うような走りができません。
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そんな中、尊敬するマックイーンの言葉で彼女は気づきます。ジンクスに囚われているからこそジンクスを破れない。意識せず自分の走りに集中することが一番の近道、何事にも動じずに自分を信じることが一番なのだと。
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ついにジンクスを克服したダイヤ。ここで彼女は考えたのではないでしょうか。自分がトレーナーを選んだのはジンクスに囚われていたからではないか?本当に自分自身の気持ちに従って選んだ相手なのか?自分はこの人に対してどういう感情を抱いているのだろう…と。
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そんな中、バレンタインデーがやってきます。巨大クレーンゲームを持ち出しお嬢様パワーでギャグ全開…かと思いきや、ダイヤはチョコの山の中にこっそり自分の手作りを隠していました。
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堂々と「食べてください!」と渡してくるイメージのあるダイヤでしたが、挑戦の結果 不思議な味になってしまったチョコを渡すべきか迷い、もし気づいてくれるなら…と彼女にしては珍しい控えめな態度。せっかく感謝の気持ちを伝える機会なら、素直に美味しいチョコを食べてほしい気持ちもあったのでしょう。
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気を使って少し食べてくれただけで十分、というダイヤにトレーナーはある提案をします。それはダイヤの挑戦を肯定しつつ、ふたりの楽しい思い出を作るためのアイデアでした。「おいしい」とお世辞を言われるよりもずっと、ダイヤにとっては嬉しい言葉だったに違いありません。
ダイヤは新しい挑戦が何よりも好きなウマ娘です。周囲はそんな彼女を尊敬しつつ、何事も恐れない姿勢を心配することも多かったはずです。「そんな挑戦に意味があるのか」等と言われたこともあるかもしれません。
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しかしトレーナーはいつでもその挑戦を肯定しました。何か危ないことになるなら自分が止めるから行っておいで、と背中を押してくれました。挑戦を共に楽しんでくれるようなその姿は、ダイヤにとってかけがえのないものになっていたのです。ある意味でふたりは似た者同士だったのかもしれません。
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ここでダイヤは気付いたのだと思います。
「ああ、だから私はこの人に惹かれたのだ」と。
ジンクスを破るためだけじゃない、他の誰かと比べたわけでもない。「この人にずっとそばにいてほしい」と、彼女がトレーナーに向ける気持ちが恋心になった瞬間でした。
ダイヤのトレーナーってどんな人?
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ダイヤのトレーナーはかなり主張が控えめなタイプです。ダイヤをスカウトする度胸がなかったり、ふさわしくないと思いつつ逆指名には逆らえなかったり…名家に生まれて期待されるダイヤを見て、自分は隣に並べるのかと不安になったり。
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トレーナーとしての素質に溢れていて、ダイヤが悩んだ時にはいつも的確な解決方法を選んでいます。自分が表立って支えるのではなく周りの環境を整えることで導いている印象が強く、その為トレーナーがダイヤに向ける感情が明確に描写されるシーンは少ない傾向にあります。
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きっとトレーナーは正しく「見守っている」のでしょう。大人として、保護者として、ダイヤが道を踏み外さないように。望む未来にたどり着けるように。それで彼女が迷わず走ってくれるのなら十分だと、言葉少なながらも確かな愛情が感じられます。
そんなトレーナーはダイヤの想いにどう応えるのでしょうか?
ふたりの未来について
自分の気持ちを自覚したダイヤと、担当として深い愛情を向けているトレーナー。ふたりの気持ちは長い時間をかけて重なることになります。
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3年目のクリスマス。先輩たちやキタサンと共に憧れのホームパーティーを経験することができたダイヤ。盛り上がりもそこそこに、トレーナーとケーキを買いに向かうことになりました。
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そこでふとダイヤは自分の夢について語り始めます。いつか外国の街並みを歩きたい、トレーナーさんと一緒に、と。海外レースへの挑戦を何度か口にしていた彼女が、きっとあのレースのことを考えていることは容易に想像できます。この先の未来もずっと貴方と挑戦し続けたいと、そんな思いを伝えてくれたのでしょう。
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3年前に自分の夢のため、ジンクスを破るためにはこの人しかいない!と半ば強引に契約することになった日のことを思い返すダイヤ。でも今は、トレーナーにも望んで一緒にいてほしい、一方的ではなく貴方からも気持ちを返して欲しいと望んでいます。
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あの時とは違う感情で、彼女は問いました。
ダイヤは自分の気持ちを知ってから、トレーナーに想いを伝えたのでしょうか、それとも、トレーナーが気づいてしまったのでしょうか。どちらにしてもダイヤはずっと待っていたのだと思います、トレーナーが自分の言葉で返事をくれる日を。
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ダイヤは押しが強い部分が目立ちがちですが、じっと待つこともできる子です。いつも自分を受け止めてくれるトレーナーだからこそ、どんな返事が返ってきたとしてもそれを受け止める覚悟を持っていたはずです。
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そして長い時間をかけてやっと、トレーナーは応えました。出会った時と変わらず控えめだけれど、ダイヤが望んでくれる限り一緒に歩みたいという気持ちを伝えたのです。それを聞いたダイヤの表情を見るに、きっとこれだけで十分だったのでしょう。大人として一歩引いている部分はあるのかもしれません。いつかダイヤが自分を望まなくなったのなら、その場所を誰かに譲ることになるかも…というような不安も見え隠れしています。
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でもきっとそんな日が来ることはありません。彼女は、初恋が実らないなんてジンクスを破ってみせるウマ娘だから。