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あるアホの一生 五十一:「敗北」

彼は寿司を握る手も震え出した。

のみならず涎さえ流れ出した。

彼は唯薄暗い中にその日暮らしの生活をしていた。

いわば山葵のこぼれてしまった、細い鮪を口にしながら。

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