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ブラジャー詐欺

今日、近所のショッピングモールに行った。
わたしは連れを待たせて、下着コーナーに入り、トリンプ天使のブラスリムライン502を探した。
来月のお小遣いで、2枚買わせてもらえることになっているブラジャーだ。
1枚6490円と、とても高価なブラジャーだ。
そんなものは何年かに一度しか買えない。
現に、以前同じものを買ってから、もう5年半経っている。
(けれどもったいないからまだ取っておいている)

この5年半で、12キロくらい太った後、また11キロくらい痩せた。
体重は前回とさほど変わらないけれど、問題は体型だ。
背中の肉がかなりついていたら、前回と同じサイズではダメだろうな、そう思った。
(女性の中年太りは背中に肉がつく)
とりあえず、前回と同じE75を手に取った。
「試着していいですか」
店員さんは、わたしを試着室に誘導した。

ブラジャーの肩ひもを両肩にかける。
少し前かがみになる。
胸をブラジャーにおさめる。
背中のフックを止める。
これからが本番だ。
脇のムダ肉を、これでもか!これでもか!と力づくでブラジャーに詰め込む。
うん、ジャストサイズ。
E75でぴったりだった。
店員さんに見てもらい、少し調整してもらう。
よし、来月このサイズで2枚買おう。
店員さんに、来月の最初の土日までのお取り置きをお願いして、わたしは下着コーナーを去り、連れのところに戻った。

ここまで読んだ人は
「巨乳なのかな」
と思ったかも知れない。
けれどそんなことはない。
わたしはペチャパイだ。
悲しいほどのペチャパイだ。
このわたしがEカップ、それを聞いた誰もが思うだろう。
「ウソつくな。Bのくせに」
「おまえがEカップだと?男をなめんな!」
「どこがどうEカップなんだよ!ペチャパイ!」
ほんとうに、そうとしか思われないほど、わたしの胸は小さい。
けれどわたしには、ありあまるほどの脇のムダ肉がある。
その大量のムダ肉をブラジャーに詰めたら、あら不思議。
わたしはEカップに変身する。 

性能のいいブラジャー。
それは30秒でBカップ女性をEカップ女性に変身させる。
服を着たら、あら不思議、世間はコロッとだまされる。
みなさん、だまされてはいけません。
あなたの憧れの巨乳女性、美乳女性、彼女らはほんとうに巨乳、美乳なのでしょうか。



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